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ジョビコさん

ジョビコさん、それはジョウビタキの雌への愛情を込めた呼び名です。
札幌からさいたま市へ引越したため、最愛の野鳥シマエナガに会えなくなりました。もともと春になると木も葉っぱが出て群れで行動しなくなるし、5月ぐらいから9月まではほとんど会えなかったけど、これからは本当にずっと会えないです。北海道に行かない限り会えない。悲しいことです。
もちろん本州にはエナガがいてシマエナガと同じ声、同じ姿で顔に黒いラインがあるだけです。シマエナガの方が亜種なので、エナガの方が本家です。肉眼で見てるときなんてどうせ下から見上げてあっという間にいなくなるんので、エナガもシマエナガもシルエットしか見えないので見た目は変わらないと言ってもいいほど。でも野鳥を好きになったきっかけはやはりシマエナガで特別なのです。

今回はジョビコさんのことでした。
ジョウビタキは札幌で見たことがありません。調べると渡りのルートが北海道を通らないようで、いたとしても迷子がたまたま北海道に来てしまい休んでる、北海道でみなかったはずです。
ジョビコさんは前からその可愛さで一部の鳥好きからシマエナガの次にくるとも言われていた小鳥です。本州では会えるかもしれない。鳴き声や生態を少しネットで勉強し、そろそろくるはずだと待ち構えていました。

そして10月29日の朝。
「ヒッヒッヒッ」とずっと鳴く声がします。電線に雀のような色の鳥がとまってる。この声は多分きっとヒタキ類の声。
双眼鏡で見てもちょっと遠くてよくわからない。そういうときはとりあえず写真に撮って拡大してみよう。逃げないでくれ、待っててくれと願いつつ急いでカメラを出してシャッターを押して画面を確認します。カメラの液晶画面だとちょっとシルエット暗くてわからない。パソコンに取り込んで明るくして拡大します。
ジョビコさんだと思う。ジョビコさんでいいんだよな。初ジョビコさんを目視できました。

このところ毎朝、早くから縄張り宣言でヒッヒッヒッと鳴いてくれています。
ジョビコさんの声で目覚めている。写真や動画でしか見たことなかったのに日常生活にあこがれの鳥がいます。シマエナガは日常ではなくなったけど、その土地その土地の日常の幸せを鳥で感じています。

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