見出し画像

ゲームクリエイターは『リボルバーズエイト』を遊ぼう!!

1月末にリリースされたSEGAの新作スマホゲーム『リボルバーズエイト』ですが、そのパンチのあるキャラクターデザインやストーリーが早速話題となっています。

ゲームルールが近い『クラッシュ・ロワイヤル』をより日本向けにカルチャライズしており、日本ではプレイ人口が少なそうなリアルタイムストラテジージャンルに対して、多くの人に遊んでもらおうという思索も感じられ、開発者目線で見ても、とても学びのあるタイトルだと思いました。


個人的な着眼点としては、だいたいこんな感じでした。

・UIデザインが秀逸である
・キャラクターの種類が少ないからゲームに取っつきやすい
・課金で売る販売物が悩ましい


UIデザインが秀逸である

『リボルバーズエイト』は、馴染み深いおとぎ話の登場人物がゲームキャラクターとして登場します。
そのため、ゲーム中にも「本」がキーアイテムとして色々な画面で使用されています。

例えば、ゲーム内で使用するカードを得るために「次元書」と呼ばれる本(いわゆるガチャ)がありますが、ガチャ演出は本をめくるものだったり、基本のホーム画面も本を見開いた形をモチーフにしてUIが構成されています。

各種アイコンを◆で統一したり、フォントやUIの縁取りも太すぎずバランスの取れた画面になっていて、ゲームシステム的に必要な要素をまとめつつもゲームの世界観を表せていると思います。

ゲームの画面を開発する際に、企画側からではこういったデザインによった画面構成が出しづらかったり、時間の関係でしっかりと作りこめなかったりするものですが、『リボルバーズエイト』はしっかりとデザインが決まった素晴らしいUIデザインだと思います。


▼お知らせ画面1つとっても統一感が行き届いてます



◆キャラクターの種類が少ないからゲームに取っつきやすい

『リボルバーズエイト』では現時点で以下のようなカードが実装されています。

ヒーロー21種類
ミニオン10種類
魔法6種類
建物7種
計44種

この中から、8枚を選んでユーザーは戦うわけですが、一方の『クラッシュ・ロワイアル』では2018年12月時点でカードは合計90種類となっており、比較的カード数が少ないです。

カードプールが少ないことは、転じてデッキのバリエーションが減ったり、強いカードへの対抗策が少なかったりと色々と問題はありますが、個人的にはカード数が少ないので初めてこのジャンルのカードを遊ぶ人にとっては、カードごとの役割を覚えやすいメリットがあると思います。

キャラクターデザインや1人用クエストが充実しているのも含めて『リボルバーズエイト』では、初めて遊ぶ人に対しての間口を広げようという意図が見えてきます。

このゲームではどちらかといえば、同じカードを使い続けてゲームルールを覚え、次にスキルを組み合わせてゲーム熟練度を上げる、という点を重視しているように感じました。

◆課金で売る販売物が悩ましい

これは完全にゲーム開発者視点での話ですが、遊んでいると「このゲームはきちんと売り上げがあるのだろうか?」と若干心配になりました。

と、言うのも、このゲームはいわゆる販売物が少ない上に、課金の導線が極端に少ないなと思いました。

いくつか気になる点を挙げてみます

・キャラクターのガチャはあるか?
あるにはありますが、画面が悪いです。
このゲーム唯一の画面に対する不満点はこの画面。

▼どれを買ったらどのキャラが出るの?

買ったらどんなキャラクターが出てくるのか、そのキャラクターはどんな性能なのか、いまどれが一番お得なのか、等々ほかのゲームと比べるとあまりにも簡素で、情報不足で、華がないので、「買いたいけどどうしたらいいのか」状態になる人が多いのではと思います。

・頂点を目指すためお金を払ってでもやる!という瞬間はあるか?
あんまりないと思います。
例えば、「イベントで1番を競うぞ!」というものもありません。というよりリリース2ヶ月経ってもメインクエストと普通のランクマッチしかないので、遊んでいる人が飽きてしまわないかは少々心配ではあります。


グループで戦うからチームのために頑張るぞい!というのもありません。


あ、やべ!なんだあのキャラ!欲しい!!ということは、たまにあります。
が、先に述べたようにカード枚数が少ないうえに、カードごとの役割ははっきりしているので無料カードでもそれなりに楽しく、ゲームを勝つことができるバランスになっていると思います。(ここは主観が強いですが)

まとめると、すごく買いたい!というものがそこまでないかと思います。(もちろんそういったビジネスモデルではないのかもしれませんが)

おわり

ゲームクリエイター的には色々と評価点もありますし、新しくはじめる人でも遊びやすいよう既存タイトルを研究して、まとめていると思いました。
ただ一方で、ユーザーが欲しいと思えるような販売物があるかが若干気になるタイトルではありました。

最後に課金点の話をしたので「やっぱりスマホゲームは課金じゃないか!」ともなりそうですが、より多くのお客様に遊んでもらえるよう改良したり魅力的なゲーム、商品を作り続けて、より永くゲームを通じてお客様との関係を良好に続けていくためには、やはりここは考慮しなくてはいけない要素だと思います。もちろん限度はありますが…

(ちなみに先日の3連休、忙しくて1日もログインできなかったら所属していたギルドから除名されてしまい、若干やめかけています)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?