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大腿骨骨折…痛い目に遭って気づいた『心身のバランス』を保つことの意味。


須河です。

今朝、朝日新聞にオトバンク陸上部の記事を掲載していただきました。
地元の方がFacebookで、新聞の写真を載せてくださっていたのですが、東京と富山では記事の内容が同じでも見出しが違うのですね…!知らなかった!

記事の見出し
(東京)挫折した3人 また走る
(富山)迷走していた3人 走る

今回の記事でも取り上げていただいたのですが、高校時代、全国駅伝のレース中に大腿骨を骨折したことがあります。大腿骨というと身体の骨の中で一番太い骨、しかもコンクリートより硬いと言われています。そんな骨が外からの強い衝撃ではなく、自重だけで折れてしまいました。。トレーニングの積み重ねで回復しきれず相当もろくなっていたのだと思います。

少し振り返ってみると、大腿骨を骨折する何週間か前からずっと股関節が痛くて、歩くのもぎこちない状況でした。選手不足ということもあり、監督やチーム関係者と話をして自分でも納得してスタートラインに立ちました。結果的にレースを途中棄権してチームにも迷惑をかけましたし、自分自身にとっても、その後辛くてもどかしい期間を過ごすことになりました。

「ポキッ」という音がした後、2、3歩歩いてから「バキッ」という音がした瞬間は鮮明に覚えています。骨が折れるときは、本当にそんな音がするのかと身をもって実感。。痛かった。

救急搬送され、すぐに手術はしてもらえなかったので、ベッドの上で3日間寝たきりで過ごしました。折れた右足は固定したままで、トイレももちろん自分でできず尿管に管を通していました。腹筋が脂肪に変わっていく様子が目に見えて分かり、3日動かないだけでこんなに衰えるのか…と日々の積み重ねの大切さを実感。松葉杖で1か月間入院しました。そして、私の右足には30㎝ほどのボルトが今も入っています。空港の金属探知機にも反応しませんし、日常生活にはとくに問題ないです。

ただ、歩いたり、少し走ったりできるようになっても、しばらくは靴下を履くのもきつかったです。

大腿骨の骨折だけでなく、脛骨と舟状骨の疲労骨折も経験しているのですが、、折れすぎて気づいたことは『心身のバランス』を保つことの大切さです。

能力をアップするために強度の高いトレーニングは必要不可欠ですが、回復させることも大切なトレーニングの1つ

このことに気づいた私がやるようになったことは、この3つでした。

①違和感があったらすぐやめる
②食事をしっかり摂る
③寝る前のストレッチ

どれも当たり前のことかもしれないですが、なかなかできていないことが多かったです。

①違和感があったらすぐやめる。
私の骨折は、無理を積み重ねたことで大きなケガにつながったと思っています。違和感を感じた時にすぐやめて、3日でも1週間でも休めばすぐにトレーニングを再開できたはずです。いつも目先のことに捉われていました。長期的に見て何が一番の近道かを考える頭がありませんでした。今はおかしいと思ったらすぐに監督や周りの人に相談してアドバイスを受けるようにしているので、一度競技を辞めて復帰してから1年半ほど経ちますが、大きなケガはありません。

②食事をしっかり摂る
ハードなトレーニングの後の食事がとても大切なのは言うまでもなく、、、
ケガをしているときは太らないように、といろいろ節制していましたが、
この場合不足する栄養素も多くなってしまいます。私は、ケガで走れない期間が多かったのですが、走れるようになってからも疲れやすかったり、またケガをしたり、ということを繰り返していました。血液検査を受けて問題があることを知り、練習強度が低くてもバランスの取れた食事をしっかり摂るようになってからは回復するスピードが上がったことを実感しました。

③寝る前のストレッチ
これは実業団時代に、同期が寝る前に時間をかけて身体のケアをしているのを見て、私も徹底しなければ、、と始めたところ、次の日の身体の疲労度が大きく変わりました。自分との対話の時間にもなりますし、この部位をしっかり使えるようになりたい、などという意識付けにもなると思います。人の良いところを見て盗む。いいお手本が周りにたくさんあることに気づきました。周りを見渡せるように自分自身に余裕を持っていないといけないなと思います。

自分の身体1つで闘っていく競技なので、上を目指すためにも『心身のバランス』を安定させることをこれからも常に心がけていきたいと思います。

P.S. 朝日新聞さん本当にありがとうございます!明日も後編が掲載されるので、読んでいただけたらうれしいです。

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