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おとねえ✖️シカコ【ヴァンパイアパーティー】

おとねぇ
(とある場末のスナック。
スナックのママは鹿の角が生えたオカマさんでした。)

カランカラン

シカコ
「いらっしゃい〜。あら、初めてのお客さまね」

おとねぇ
「う〜、ヒック」

シカコ
「あらあら、あなたえらい呑んでるわね」

おとねぇ
「人肌恋しいよ〜。寂しいよ〜」

シカコ
「なんかあったの?とりあえず水飲みなさい」

おとねぇ
「はい、ごくごく、う〜〜、これじゃあ喉の渇き治らない〜」

シカコ
「んじゃあ、何がいいの?焼酎?ウイスキー?ワインもあるわよ?」

おとねぇ
「それよりママ、ハグして〜」

シカコ
「何言ってんの、あなた酔いすぎよ」

おとねぇ
「あ、ですよね」

シカコ
「こう見えてもオカマよ」

おとねぇ
「うーん、いいもん。椅子抱っこしてるもん」

シカコ
「面白い子ね、あなた…まあそうね、私もそんな時があったわ」

おとねぇ
「くすんくすん」

シカコ
「まあ今日はこんな時間だし、お店閉めて飲みましょうか」

おとねぇ
「ママ、隣に座ってくれてありがとう〜」

シカコ
「ちょっと何急に、あなた」

おとねぇ
「はぐはぐ♡お礼に噛み噛みしてあげるね」

シカコ
「何言ってんの、あなた?」

おとねぇ
「せーの、んあ」

ガブリ

おとねぇ
「ごくごくごくごく 」

シカコ
「ぐあーーー!?💦」

おとねぇ
「ふはー、美味しかったー。体力尽きそうなお味がしました」

シカコ
「ちょ、ちょっと、何なの、これ、あなた」

おとねぇ
「私、ヴァンバイアなんですよ。 うんうんうん。 えー。 俺に永遠の若さと美貌と命をあげました。ふふふ」

シカコ
「え、これマジなの、あなた」

おとねぇ
「マジマジ」

シカコ
「え、何、この牙。 もしかして、この乾きは、血を求めているの。私、ヴァンパイアに!?」

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