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あらあらおばあちゃん探偵、都内へ行く(アートラーナー前日談)

あらあらおばあちゃん探偵、都内へ行く(アートラーナー前日談)
音無頼子役 cumin
孫娘・萌恵(もえ)役 おとぼけ姉さん

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孫娘「ねぇねぇおばあちゃん〜。明日だよね?都内のお兄ちゃんの所に行くの✨」

音無頼子「うん、そうよ〜。明日、ひたち特急で上野に行って、半年ぶりに優太と会うのよ✨うふふ」

孫娘「いいなあ 都内か〜。私も学校がなければ行ったのになあ」

音無頼子「あらあら 萌恵は優太が大好きねぇ。そんなにお兄ちゃんのことが気になるのかしら ?」

孫娘「ううん 、ええと…、ていうか お兄ちゃんが都内でやれてるなんてちょっと信じられないよ!しっかりしてるようでいて まあ抜けたとこあるからお兄ちゃん」

音無頼子「あらあら もう優太は立派な大人よ。 ちゃんとお仕事もして偉いと思うわよ。私 」

孫娘「うーん そうだね 、お兄ちゃんが都内で福祉施設の施設長をやってみんなをまとめてる…とか、まだちょっと信じられないよ。あんなうっかりなのに 」

音無頼子「あらあら そうね うっかりなところは否めないわね」

孫娘「そうだよね〜 。あ そういえば 、おじちゃんいるじゃない。ゴールデンウィークにウチに来た人。

音無頼子「あらあら 浩一(コウイチ)のことね。浩一がどうしたの?」

孫娘「 あのね 前会った時 浩一おじちゃんが 『頼子お姉ちゃんは、すごすぎる!! 小さい頃から名推理で助けてもらってばっかりだった』て言ってたんだけど 、小さい頃何があったの?あんだけ感謝される兄弟仲って珍しいよね」

音無頼子「 あらあら ふふ。ちょっとね 事件を解決していたのよ」

孫娘「 え、またそういうこと言う 。いつもみたいにちょっとした、いざこざに口添えして、何かちょっと解消しただけでしょ?」

音無頼子「あらあら ふふ そうとも言うわね 」

孫娘「ねえねえ 一体何があったの そのいざこざは?」

音無頼子「そうね〜、浩一が学校のウサギを傷つけた犯人って疑われちゃったのよ」

孫娘「え 浩一おじちゃんが ?だってハエとかも殺せないほど 気が優しいじゃん? 浩一おじちゃん…」

音無頼子「 そうね でも周りはそう思わなかったみたいね。 夏休みなのにちょうどその日に登校していたりとか、目撃者の証言が出てきたりとかで、いろいろ疑われてしまったのよ。
でもね おばあちゃんはわかったんだけど 浩一、 その日は口数が異様に少なくてね。
『大丈夫、話してみて』って聞いたら、誰かと約束したから、その日登校してきて、事件に巻き込まれて、更にはその約束相手が、自分のことを言うなって 、釘さしてたらしいのよ。
その人が真犯人でね。
浩一は 素直で純粋だから ずっとそのことを守って 何も言わないようにしていたわけ 」

孫娘「え〜!?浩一おじちゃん馬鹿正直すぎだよ!」

音無頼子「でも おばあちゃんは見抜いちゃったのよ。目撃証言した男の子が、やたらとニヤニヤしてることと、片手が血で汚れてるのを隠してること、そして日頃よく浩一をいじめてる人物だということ、そのことに言及してことなきを得ただけなの 。
そうねぇ、目撃証言が 浩一の特徴と違ったのも 分かりやすかったわね」

孫娘「おばあちゃん 何気にすごい? いやいや 誰でも解けるか そんなの 」

音無頼子「あらあら そうかもね 」

孫娘「ねぇねぇ、おばあちゃん 明日お兄ちゃんのところに行ってさ、お兄ちゃんに悪い虫 、悪い女が着いてたら」

音無頼子「あらあら?はいはい」

孫娘「お兄ちゃん絶対強気な女性に弱いから そういう女性の場合は追い払ってよ」

音無頼子「あらあら ふふふ✨そうじゃない場合は 一体どうしたらいいのかしら?」

孫娘「その場合は めっちゃからかってきてよ」

音無頼子「あらあら✨はいはい、わかりました。ふふふ」

〜end〜

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