ドラム

音楽の話 J-POPをモノにできるロックバンド

世間に売れる曲、ファンが求める曲の間で戦うバンドマン達。
タイトルにもあるようにJ-POPを目の敵にしてきた日本のロックシーンは変化している。今回はそんなロックバンドが作り出すJ-POPについて好き勝手に語る。


ロックバンドが生み出すJ-POPスピッツがその大きな成功例だ。
世間が聴きたいスピッツ、自分達がやりたいスピッツ、そのバランスがうまく取れている。スピッツはロックバンドだと言えばいまだに驚く人が多いが、『8823』や『幻のドラゴン』を聴いた時には、彼らは最高にクールなロックバンドだと断言できる。

近年ではback numberも同じ類のバンドであると言える。
恋愛ソングが彼らの主力武器であるが、その描き方や角度を少しずらせばクリープハイプやMy Hair is Badのようなテイストのバンドにもなり得たが、万人に共通する恋愛の痛みやもどかしさを、耳なじみのいいメロディーに乗せて曲にすることでJ-POPの土壌にも立てる作品を作れていると思う。
最近はタイアップが多いので似たような作風の曲が多いが、初期のような切なく激しい曲も作ってもらいたい。

さて、ここ数年でもJ-POPテイストの曲を発表するバンドが増えているが、その中でも注目したいのはsumikaだ。

sumikaを初めて聴いた1stEP『新世界オリハルコン』は衝撃だった。激しい曲に聴きやすいボーカルの声、これは絶対バズると思ったが、『ふっかつのじゅもん』でsumikaはロックシーンで一段と輝きだした。
しかしsumikaはここで思わぬ方向へと舵を切った。『Lovers』『MAGIC』でロックファンだけでなく、それ以外のリスナーの支持も得だしたのだ。

今年3月に発売された2ndフルアルバム『Chime』では『ペルソナ・フロムナード』以外にロックな曲はなかった。路線変更とまでは行かないが、ここまでされると少し前のsumikaが好きなファンは流石に困惑するだろう。

これもGt.Voの片岡健太の引き出しの多さから実現していることだ。『Summe Vacation』を聴いた時は「なんでも作れるのかこの人」と驚いてしまった。タイアップが増えてきた今が彼らの勝負と言える。

おしゃれで可愛い曲調は今の時代にフィットしているが、その作風一辺倒では飽きられてしまう。今回のアルバムの雰囲気をみて、次は全曲ロックなアルバムを作って初期ファンを一気に引き戻す、なんてしてみても面白いと思う。またsumikaの変則的で癖になるロックを聴きたいと思う人もいるだろうしね。

冒頭で例に挙げたスピッツのように、自分のやりたい曲というのも分かりづらいのもsumikaの特徴だがバンドとしても勝負の時期、当然ジャンルも変化していくだろうし、次のsumikaはどんな曲を発表するのか非常に楽しみでもある。思い切ってレゲエとか・・・?

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オトギボックス

大阪音楽大学学生による、プロデューサーと作曲家のユニット。主催イベントや地域の施設の委託事業で、親子に向けた演奏会や絵本の朗読公演を行なっている。音大生の活動する場を模索しながら、自分たちの想いを音に乗せて関西中に届けている。記事は本団体学生ライターの下村が執筆。

shimomu's mumic collection

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