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#38絵を描く。 世にも奇妙なグレーの世界③-季節編他


凸凹発達の9歳息子の絵を展覧しています。

言葉の壁が厚い彼にとって、絵を描くことは、自身を表現するツールの1つになっています。

毎日A4コピー用紙にせっせとしたためる絵の数々。

3年生になり、新たに気付いてしまった『グレー世界の奇妙な難題』

・時間編【間に合う間に合わない問題】→#37時間編にて

・季節編【カレンダーと季節と温度と半袖長袖問題】→今回 #38

・色編【色味・色彩・何色問題】→次回以降

・社会ルール編【ハンドドライヤーが使えるか使えないか問題】→次回以降

・交通ルール編【黄色信号と渋滞と切り替わり時間】→次回以降


今回は

【季節編】の奇妙なグレーの世界のお話しです。プロペラ機の絵と共に。それでは、どうぞ。


【季節編】
今年の夏の異常気温と息子の混乱は#35にて。

季節の移り変わりはどこまでいってもグレー世界。
三寒四温、一雨一度。。
スパッと明日から季節が変わるわけではなく、
今日は暑いね、涼しいねなどと
いつの間にやら切り替わっているものです。

息子「9月は長袖?暑いよねぇ。
   秋じゃないよねぇ。9月嫌いだ!」
  「10月は長袖じゃなくて半袖だよ!」
  「寒いねぇ。冬?冬は半袖?」

季節の変わり目は 衣の変わり目。

四つ〜五つの季節を楽しめる日本。
おしゃれさん界隈においては
ちょっと面倒な衣替えでも
カメレオンのように七変化にコーデを楽しめることでしょう。

プロペラきと水上き→グライダー by.息子9才


でも 息子にとっては
コーデどうこうというよりは
袖の長さや衣の厚さを変えていかなくてはならないという大きな厄介事です。

息子の夏のファッション↓
学校と放課後デイ>渋々 半袖
学校の体育だけ>仕方なく 半袖&半ズボン

そう。半袖半ズボンが大嫌いな息子。
感覚過敏なためナニかが気に障るのでしょう。

家では袖を極限まで取っ払ったランニングが夏のカジュアルスタイルです。


息子「おにぎり おいしい!」


大好きなおにぎりを頬張りながら
ランニングで過ごすスタイルは…
いつかの人情コメディードラマ
『裸の大将放浪記』を彷彿とさせます。

なぜ袖が半分ある(半分無いとも言える)服が嫌いなのか?

少し話せるようになった今、
息子の七不思議の1つでもあったその理由を尋ねてみると

息子 「怖いから!」                    

うん。なるほど。
袖が半分だなんて 白黒どちらにも属さない
実に奇妙なグレー世界だよね。
さすがだよ大将!
なんだか白のランニングを贈りたくなりました。

プロペラき by.息子9才


さて、寒くなってきた最近は
体育着も長袖長ズボンの許可が出ています。

これで半袖半ズボンとはしばらくオサラバ。
歓喜に湧いたのは昨年冬のこと。
そして今季の冬は
なんと長袖長ズボンの着用を嫌がっているではありまんか〜。

どうした大将!?
安心安全の長袖長ズボンだよ。

ビジネスジェットき by.息子9才

寒すぎるから、風邪引くよ。
気温10℃はサムイから、長ズボンだけでもお願いします。
縄跳びが当たると痛いよ〜。
冷蔵庫と一緒だから腕がて出ると寒くて赤くなるよ。等など。
色々アドバイスはしたものの…

息子「体育はみ〜んな半袖半ズボン
   だからね!長袖恥ずかしいよねぇ。」   
  「もう恥ずかしいからだめよぉ。」

私 「 …(なぬ!?)」

はーい。みんなとは誰ですか??
と意地悪な質問をしたくなったのをグッと堪えて

私 「体育で長袖長ズボンオッケーですよって
   先生が言ってたよ。寒かったら
   お友達に関係なく、着て◎です」

それでも頑なに
「だめだよ」「恥ずかしいよ」「みんな半袖だからねぇ」を貫く息子。


あーちゃんがひこうきをこわした by.息子9才


なんだかなぁ〜こちらの調子が狂います。
嫌なものを避けられるチャンスがあるのに勿体ないな〜
周囲はどうであれ昨年までは長袖長ズボン着用していたのにな〜
とか色々モヤモヤが生まれますが…

周りを見て、違うと恥ずかしいと思えるのは
健全な発達の過程らしいので
微笑ましく成長を見守りましょうと
ことばの先生がおっしゃっていました。

エアレースとあーちゃん by.息子9才

みんなに合わせるのが楽しいのなら、まあ、いいかあ。
でもな。
寒さは感じているし、
中途半端な袖も苦手なままだし、
それは 少し我慢が多くありませんかね。
我慢した先に、ご褒美的な何かが待ち受けているのなら頑張ってみるのもありだけれど
寒さと感覚過敏を堪えて我慢した先に
収穫はあるのかな…
とか、グダグダと煮え切らない私。

中途半端な袖怖い ≪ 違うのは恥ずかしい

の感覚が勝って優先順位を変えただけ
の単純な話しなのですが…

気付いてしまった恥の世界は
グレー世界のアマゾン地域。
誰かの目が気になり始めたらキリがありません。

海に墜落した飛行艇は水上きみたい by.息子9年

できれば野に咲く花のように 
恥ずかしいとか忘れて
自分の感覚を大事にして欲しいなと
半袖半ズボンで体育を健気に頑張る息子に
いや 大将に 
風邪を引いてほしくない一心で
おむすびで釣ってなんとか気が変わらぬものかと
思索を巡らせている次第です。

ではでは。

エアレースはたくさんとんでいる by.息子9才

▼世にも奇妙なグレー世界シリーズ


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