ライター活動に繋がった諸々(市村圭 自己紹介)

はじめまして、「月刊オトモ」に指名ライターとしてご招待頂きました市村圭と申します。

普段はWEBメディア「ポプシクリップ。」の編集部に所属しつつ、音楽ゲームやインディーズ音楽シーン周辺でフリーのライターとして活動しています。

これまでの主な活動として、紙媒体では音楽雑誌へのコラム記事執筆、同人誌への評論文・一次創作小説の寄稿、CDのライナーノーツの執筆。WEBでは「リアルサウンド テック」「IGN Japan」等への記事執筆を行ってきました。いちばん大きな出来事といえば、書籍「ゲーム音楽ディスクガイド2」(ele-king books)への執筆参加でしょうか。これまでに記名で書いてきたものは、下のnoteにまとめてあります。
https://note.com/kei_conv/n/n4a6363ece758

などと偉そうに言っていますが、普段はしがない音ゲーマーです。メイン機種と言えるのは「pop’n music」と「beatmania IIDX」。前者は最高48、後者はSP九段DP五段です。好きなコンポーザーはwacです。

物心が付く前のことで細部は定かではないのですが、初めて触れた音楽ゲームは「beatmania completeMIX」。友達と映画を観に行った帰りに立ち寄ったゲームセンターで、「ska a go go」のbasic譜面をプレーしているのを観たのが初体験であったと思います。その場で自分で何をプレーしたかのかは、もはや記憶の彼方です。

その後にスーパーマーケットのゲームコーナーで遊んだ初代「pop’n music」で本格的に音楽ゲームに感化され、今に至ります。いま二十数年間が飛びましたが、至りました。

文章を書く人としての発端は、高校のころに書いた二次創作小説。当時好きだったゲームのファンサイトに掲載されていた二次創作作品に感化されて、HTMLを手打ちして作った自身のサイトをウェブの片隅に立ち上げ、傾向の似た二次創作系ファンサイトとの間で交流をしていました。

その頃の文章はあまりにあまりにひどく、当時つけていた日記ともども後に全て燃やした(デジタルデータなので単に削除しただけです。)のですが、振り返ればここでの貴重な経験は2点。拙くとも自分の言葉で文章を綴り、作品として完成させたこと。そして、他サイトとの交流を通して、他者の二次創作作品に対する感想文を多く書いたこと。

より肝心であったのは後者で、「誰かの作品を受け止め、良いところを見つけ、褒める表現を工夫した文章を繰り返し書く」という行為は、今のライター活動の精神と共通します。というか向き合う対象が変わっただけで、行為自体は今の生業と何ら変わりません。

その後、2010年から好きなアーティストの音楽ライブに行き始め、その感想文をぽつぽつとmixiに上げるように。

2012年、その感想文に目をつけた音楽友達から、自身が主催するライブイベントのレポート文を依頼されたのが、自分以外の誰かのために文章を書くようになった契機です。

その延長として、最初に紙媒体に文章が載ったのは2013年。やはりライブのレポート記事でした。

↑市村圭の紙媒体デビュー。文章が青い。「Popsicle Clip. Paper+ vol.2 2013 summer」(2013, Pop Seeds Publishing)より。

2015年には雑誌「ポプシクリップ。マガジン」第6号に、初めての音楽ゲーム題材のコラムを掲載。当初は単独企画でしたが、続刊の第7号からは音ゲーコラム連載として継続することに。

2020年頃からライター活動を増やしつつ、今に至ります。このひと今に至ってばっかりだな。

他媒体では、個人の主観や憶測をできるだけ排除し、書き手の「私」がほとんど入り込まない、客観性を重視した論考を中心に執筆しています。

しかし本誌「月刊オトモ」ではむしろ、主観に基づく感想やエッセイ的な要素、「私」を積極的に入れた記事を書いてゆくつもりです。どうぞよろしくお願いします。



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書いた人:市村圭
音楽ゲームライター、音ゲーマー。興味は音ゲー文化全般、専門はpop’n music。著書(共著)に「ゲーム音楽ディスクガイド2──Diggin' Beyond The Discs」(ele-king books)。