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アジャイルだけじゃないよ、ハイブリッドだよ(Agile Hybrid Project Pro受験記)

ハイブリッド環境のプロジェクトマネジメント

プロジェクトマネージャの皆さま界隈では、ウォーターフォール開発だ、アジャイル開発だ、という議論があります。また、アジャイル開発だけでも様々なフレームワーク、ツール、スキルなどで盛り上がっているかと思います。
でも、実際にはハイブリッド環境でのプロジェクトマネジメントが求められていませんでしょうか。

久しぶりの記事投稿は(本当に、ものすごく久しぶりです)、実用的なプロジェクトマネジメントのスキルに関して、ある資格認定を取得した経験を元に書くことにしました。

Agile Hybrid Project Proとは何か

PMP™(Project Management Professional)という国際的なプロジェクトマネージャのデファクトスタンダードな資格はご存知の方が多いかと思います。このPMPを発行している米国プロジェクトマネジメント協会(PMI)が提供するオンラインコースを実施し、オンライン試験に合格することでAgile Hybrid Project Pro™の資格を得ることができます。

Agile Hybrid Project Pro™は、新しいPMP標準に沿っているそうです。
PMP資格を既に保有している方のスキルメンテナンスとして追加取得が推奨されています。
アジャイル開発手法だけではなく、従来の開発手法含めたハイブリッドな開発におけるプロジェクトマネジメントのスキル証明ということになりそうです。

受験のきっかけ

最初は、PMIからのメールお知らせでこのHybrid Project Proの存在を知りました。PMP資格保有者向けのものらしく、在宅受験できて、資格取得すると期限も無いということです。しかも、13PDU(Technical 5PDU、Leadership 4PDU、Strategy 4 PDU)がもらえます。(PDUについてはPMP資格保有者ならご存知かと思いますが、簡単に説明しますと、Professional Development Unitの略で、資格維持のために更新時期に一定数を獲得している必要があるものです)

自分の場合もPMP資格はずいぶんと昔に取得していますし、アジャイル開発手法に関する知識・経験はあるものの資格取得はしていませんでしたので、ちょうど良い感じでしたね。

なので、これは良いなぁ、と内容はあまり気にせずにポチっと申し込んでしまいました。

購入方法

購入方法ですが、「ポチっと」と書いたように、PMIのWebサイトから簡単にできます。
PMI会員は175USドル(非会員は200USドル)、おおよそ2万円程度ですね。

会費の支払いで登録しているクレジットカード払いにて難なく処理できました。

コースを受講してみた感想

どんな内容なのか

トピック毎にモジュールが構成されていて、さらに、モジュールはセクションに分かれています。そして各セクションは複数のタスクで構成されているという感じでした。

セクション内ではPMP試験との関連性も提示されいました。

タスク毎に”Tools &Techniques”、”Deliverables”が示されます。

さらに深く理解するために、”Resources”としてPMIが提供しているオンライン上の記事を参照できるようになっています。PMIのオンライン記事をご覧になられたことがある方向けの説明として、"Learning >> Library"のコンテンツでConference Paperが多い気がしました。

そして、各セクション毎のクイズ(小テスト)で知識を確認してから先に進みます。

最後には、まとめのテストもあります。

残念ながら提供言語は英語のみですが、PMP資格保持者で英語学習に抵抗が無ければかなりの優れた教材だと思いました。

良いところ

”Tool &Techniques”、”Deliverables”がある点も良いですし、”PMPTips”としてポイントを教えてくれる機能も良いですね。

忙しいPM皆さまにとって,、細切れ受講可能なところがさらにGoodですね。
MyPMI Dashboardから簡単に再開可能できるようになっていますので、私もすき間時間を利用してチャレンジすることができました。

困ったところ

コース説明には所要時間は6.5時間~12時間とありましたが、自分は連続して取り組めなかったので、結果的にもう少しかかった印象はあります。

"Resources"で紹介されている資料は気になったところを斜め読み程度で進めていましたが、理解しながら進めました。

唯一の困った点は、「良いところ」に書いたように細切れ受講可能なので、調子に乗って移動中やリビングでくつろぎながらスマホでやろうとしたのですが、画面操作が難しかったです。特に、クイズ回答でアイコンを選択してドラッグするという部分があるのですが、画面表示切れだったり、スマホ上の操作が難しかったりはありました。

コースを終えると

コース終了後に13PDUが発行されます。自動的に申請と承認がされるようで、登録メールアドレスへも通知がきます。

試験を受ける

ピアソンVUE の PMI 試験予約

予約すると24時間以内に受験する必要があります。
試験時間は事前の事務処理含めて90分(NDA5分、チュートリアル10分、試験本編は60問75分)で、残り時間は画面右上に表示されていますが、5分前には画面全面にお知らせがポップアップ表示されます。
問題1問ずつにフラグを立てて、あとから見直しチェック回答更新は可能(これはPMPの受験の形式と同じなのかもしれませんが、私はPMP受験がずいぶん昔なので最近の受験環境は知らないので推測です。)

試験の内容



これは、残念ながらNDAがあるのでお伝え出来ません。

試験を受けた後の話

試験結果の通知には最大 48 時間かかるということになっています。
私の場合は初回(Fail)は4時間、2回目(Success)の時は1日後に反映されていました。詳しくは後述します。

仕組みとしては、3 回不合格になっていない限り、再受験が可能になっています。180日間の受験資格期間が保証されています。(私の場合は、初回受験が2021年12月25日で、有効期限が2022年6月8日まででしたので、2回目は2月11日に再受験しました。)
再受験可能なタイミングもMyPMI Dashboardで確認ができるようになっています。

合格すると2 週間以内にデジタルバッジが発行されます。

1回目不合格

コースを一度流した後、試験も受けてみました。
残念ながら1回目受験結果はNGでした。
ですが、そのあとのサポートがあります。

誰しも初回合格する訳ではないので、再受験する意思があるなら再度コース資料を確認できるよ、複数回受験枠が想定されており、あなたは再受験申込の適格者ですよ、という連絡があり、これもまたダッシュボードで確認できます。

2回目合格

さすがに2回目は受かりたいなぁ、と思い、コースのうち理解が甘く不安だったトピックの見直しと、最後のチェックテスト(15問)が全問正解するまで繰り返し実施しました。

そして、再受験申込です。

ここで、ひとつ誤解していたことに気づきました。
再受験の資格がある=受験料無く受験可能
ではないということです!
MyPMI のダッシュボードで、Re-Takeボタンを押下すると、50ドルの受験料を支払い受験可能になります。

そこから先は、初回と同じです。

余談:休日の夜に自宅リビングで何気に開始してしまい失敗でした。私が試験中とは知らずに家族にたくさん話しかけられ応対していたら、後半は時間がかなり厳しくなり、じっくり問題文を読むこと無く大急ぎで回答していくことに!見直し無しでギリギリ全問(60問)終えた、と言うバタバタでした。

まとめ

コースの内容は充実していて、どの部分もためになる内容でした。ただ、従来型のプロジェクトマネジメントとの違い、ハイブリッドでのコツ、など抑えるべきポイントは何か、ということがボヤっとしたままではいけません。
正直、参考資料まで参照してじっくり進めるとかなり時間がかかりますが、内容を把握した上で再度コース内容を確認するとより理解も深まりますのでおススメです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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