2019/8/17 横浜Fマリノス vs セレッソ大阪

永らくサボってました(笑)

マリノスはリーグ戦二連敗中。
決定力があり、深さも取れる、マルコスとの連携も抜群、相手の2CBを引きつける事の出来るエジガルが負傷離脱。
相手チームはチーム特性に合わせてマルコスに対するマークを明確し、中央をトップから分断しマリノスの攻撃を大幅にダウンさせていた。
マリノスとしては新たな対策が求められている。
今日の主題は後程述べるこの方(雑なボカシは許してねww)

セレッソはクリーンシート数はJ1でトップ、失点数も少ない反面に得点数も少なく最少得点差の試合が多い。
インサイドハーフ、デサバトが負傷離脱中。
木本が代わりに起用されている。
CFも都倉が負傷離脱中。代わりにボランチが本職の奥埜が起用。
セレッソはこの2試合複数失点中でロティーナも修正が求められている。

まずはセレッソの布陣。
基本は攻守共にフラットな4-4-2。
この日も守備の時間が長い。
セレッソから見てゾーン3では時折、前線と中盤で連動してハイプレスもあったが基本はゾーン2まで下がって4-4-2のブロック。(早い時間に先制出来たのも要因)
ゾーン2では4-4-2。
ゾーン1の自陣ボックス近辺になると、4バックはボックス内を締めて、マリノスのサイド攻撃にはSHがファーストアプローチしてその分中央が薄くなるのを前線から奥埜が下りてくる。
奥埜は本職ボランチの選手。この流れもスムーズで能力も高い。そして高い瞬発力とポジショニングで2得点。この日のMVM。

(ゾーン1の守備)
(図がダサいw 何か良いアプリありませんか?)

セレッソはゾーン間の移動もスムーズ、非常にコンパクトでチームとして高い練度を持ちしっかりと中央を締めて、特に前半は殆どマリノスにチャンスすら与えなかった。

カウンターに移行するとマリノスの空いた両サイド、この日は左サイドを中心に調子の戻った清武が突いて、そこから決定機を演出。
清武も本当に素晴らしい出来だった。
先制点も、追加点となるフリーキックの起点も左サイド。
マリノスはこの左サイドに対するケアをもっと早くに明確にする必要があったと思う。
(後ほど記述)


マリノスは新戦力を多数スタメンで起用しつつ新システム。
負傷離脱中の朴とエジガルに代わりそれぞれ杉本とエリキ、出場停止の扇原に代わり渡辺皓太、遠藤に代わりマテウスがスタメン。
システムも変わりマルコスのスタートポジションがトップになりエリキと2トップ。
4-4-2に近いフォーメーション。

ボール保持率65%。
マリノスは攻撃時に仲川とマテウスの両サイドは今まで通り大外ワイドの高い位置をとる。
ビルドアップのゾーン1でSBのどちらかが偽SB化すると3-3-4。
ゾーン2の奥からゾーン3になると2-4-4に移行するのが中心だった。
セレッソがハイプレスを抑えリトリートブロックだったのでビルドアップはさほど難しくなく、ボックス近辺から固く守るセレッソの守備をどう崩すかが今日の主題となった。
それでも自陣からビルドアップする上で喜田と皓太の関係はスムーズでお互いで位置交換や縦関係の作り方等バランスが良かった。
渡辺皓太、良い獲得したなー!!

ボックス近辺から固く守るセレッソはゾーン間を狭めてコンパクトにし、エリキとマルコスが中央で躍動出来るスペースを与えなかった。
マテウスは左大外を立ち位置にしながら色々な場所へ単騎のドリブル、シュート、クロスが目立ち、遠藤の時の周りとの関係を密にしてフィニッシュしようとするマリノスのポゼッションサッカーとは異質で、乱暴に言えば勝手とも取れるプレイにも見えた。
またセレッソはサイドもSBとSHは一対一にも強くHSへの侵入も許さず、上背の無いエリキとマルコスでは単調なクロスでは弾き返されていた。
可能性を感じたのは偽SB化した広瀬がHSに侵入してからのミドルシュートは素晴らしかったし戦術的にも有効に見えた。

このシステムとメンバーで一番の課題はネガトラと感じた。
右サイドからの攻撃でセレッソに防がれてボールを奪われた場合に出来た広大なサイドのスペースを清武が素早く前進して使い失点もした。
この場合、スペースを素早く使わない為に即時奪回、出来なくてもディレイさせたいがエリキにはそのネガトラへの切り替えには少し難がある様に見えた。
かつマリノスの偽サイドは守備に対する効力は薄いのも特徴。
もっとこのシステムであれば攻撃と同じ比重のネガトラに対する意識は必要なのかもしれない。

マリノスの基本守備はゾーン3で4-2-2-2。
セレッソがボールがサイドに運ぶとSHがプレッシャーに行き、連動してSBが前進して全体にボールサイドに横スライドする。
仲川はこのプレッシャーに対する移行も素早く献身的。ティーラトン、広瀬も理解して前進もスムーズ。
ハイラインでチアゴと畠中は屈強で速く、マリノスはこの形から崩される失点も殆ど無い。
ゾーン2からは4-4-2。
(ゾーン3での基本守備)

ここまでマリノスのネガティブさばかり書いたが(笑)、後半ポステコは修正。

左サイドからの攻撃はマテウスの個人技や突破力に任せて、エリキとマルコスに仲川も参加して中央のフィニッシュに備える様になる。
ここでティーラトンの素晴らしさも光る。
マテウスが大外のレーンでは一つ内のレーンに、マテウスが一つ内のレーンでは大外のレーンにタイミング良く入り、マテウスが一対一で仕掛けやすい局面を作ったり、また自分もパスを受ければクロスまでいっていた。
この左サイドの二人の動きでセレッソのRSH水沼は守備の為に自陣深くまで下がらざる得なくなり、セレッソは右サイドからの効果的なカウンターも打てなくなった。かつRSBの松田も前半同様ボックス内を締めるだけでなくてサイドへの対応も問われ出す。
(因みに昨季のCL、アトレティコVSユベントスの2ndレグ。ユーベは同様の戦術でアトレティコを破っている。)

前半は勝手にも見えたマテウスのリズムは後半からは輝き、グラウンダーのクロスや強気なドリブルはセレッソの守備を混乱させる。

実際にマテウスから作ったチャンスで良い流れだった後半の時間帯に生まれたチャンスが一つでもゴールに結び付けばこの試合分からなかったと思う。

更にセレッソのライン間が伸びてくるとマルコスは下がってライン間で受けれる様になる。
エリキもマルコスとの連携を強め、ポジション交換のレベルも上がってきた。
カウンターからのマリノスの得点はそこが発揮されたシーン。

試合は前述したネガトラの課題とセレッソとのセットプレーの差が勝敗を決した。
マリノスは今季CKからは扇原の一点、FKからもゴールを脅かすシーンは殆ど作れていない。
対するセレッソはキックの質の高さに加え、バリエーションやキックの質も変えてセットプレーに対する意識の高さを感じる。
ロティーナらしい。
年々セットプレーの比重が増す現代サッカーにおいてセットプレーの練習に流れのプレー練習と同じ時間を割く監督もいる程。

マリノスの実情は分からないがセットプレーに対する取り組みは考えた方が良い様な気がする。

それでもこの日のマリノスの新戦力、特にマテウスはマリノスにとって攻撃のリズムを変えて相手にとって脅威となる事は証明出来たと思う。
手詰まりになった攻撃に対して新たなプランBを作れる。
そこが不足していたマリノスにとって、残りの後半戦を連勝していく価値ある一敗だったと思いたい。

マリノスなら暴れ馬マテウスを上手く操れる‼️‼️





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