2月1日 古く新しいものたち

行きの電車で細野さんの「Medicine Compilation」「フィルハーモニー」、帰りでは「omni Sight Seeing」、Steve ReichとJohnny Greenwoodの「Radio Rewrite」を途中まで。

細野さんのアンビエント期のアルバムは、ぼくにとってはとても心地いい音楽であると同時に難解で、なんともあたまで理解しようとすると?が浮かぶような音楽ばかりだった。それが、「テクノドン」を読んだあとに改めて聴くと、また印象が変わってくる。

幸宏さんが細野さんの音作りについて、「細野さんは共通言語としてみんな知ってる音を使おうとする。808の音とかね。でも、使い方が普通とは全く違うんだよ」と言っていたのが妙に残っていて、そのあたまで細野さんの音楽を聴くと、確かに素材自体はどれも聴き馴染みのあるものばかりで構成されていることがクリアになって耳に入ってくる。そしてその組み合わせといい、加工の仕方の異彩ぶりにまた驚かされる。

細野さんが『スター・ウォーズ』について褒めている文章の中で、西部劇という古いモチーフを用いながら、方法が新しいから好きなんだと話していたのを思い出す。それはそのまま細野さんの曲作りにつながっているのだろう。メロディが流れるまでそれとは気づかないほど、細野さんが換骨奪胎する古い楽曲は、どこにもないほど新しくも懐かしい音がする。

家に着いたら家事をしながらTortoiseの「Standards」をCDで。今はまたGraham Coxonの「The End of the F**king World」を聴いている。お風呂から上がったらベースの録音をしよう。

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