おとうふさん

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最近の記事

若い営業マンの話

僕が23歳の頃だったと思う。 知り合いもいない港町のアパートで一人暮らしを始めて日も浅かったこともあり、当然近くに友達なんていなかったから仕事が早く終わっても毎日暇だった。 その頃僕は建築営業として働き始めて半年くらいだったんだけど、会社から期待の新人と考えられていることにプレッシャーを感じていた。 新人らしからぬ数字は上がっているが、実のところ、肝心な時は母親のような支店長が同行して決めていく感じで、一人立ちできないことに対してフラストレーションが溜まってた。 その

    • 俺の物件調査を終えて

      若い頃に先輩から言われた「どんな物件だって永遠に決まらないなんてことはないんだから」という言葉を思い出しながら現地調査をしてきたわけなんですが、永遠に決まらない可能性…あると思います。 現所有者が取得する時から携わっている手前(買うのやめましょうとは言いました。)何もせずに「無理っすねー」とは言えないので、真剣に考えてみよう、折角ならnoteにしよう。 まずはこの物件がどんな物件か触れておきます。 【物件概要】 ・築50年くらい ・RCB造三階建 ・一階 店舗一戸、二階

      • 不動産屋からみた外人住宅の話

        ※外人住宅の仕組みについては今回触れないので興味がある方は適当に検索してみてください。 ちんすこうハウジング(以下、ち) 僕「会社全体で月に何件くらい契約すんの?10行く?」 ち「10件くらいですかね」 僕「じゃあけっこう儲かってんね。家賃高いし。」 ち「いや、全然っすよ。民間やってた方が儲かります。」 僕「え?なんで?」 ち「米賃は仲手50%なんすよ。」 僕「へー」 この会話で長年の疑問が一気に解消されたので、それについて解説していきます。 外人住宅を専

        • 保証会社がない世界で眠る子は何を思うか

          ーー 青年 ーー 「おかしいだろ。俺がワンルームすら借りられないなんて。」 夕立があがり、西日の差し込む店内で男が怒号する。肩で呼吸している様子を見るに、夕立で濡れないよう駅から走って来たのだろうか。そういえば、先週もすごい形相で駆け込んできたよな。などと考えながら、僕は慎重に言葉を選び、男に返す。 「大家さんと何度も協議しましたが、やはり連帯保証人様は、働いてらっしゃる方で、血縁関係のある方を二名つけていただくという条件は外せないという結論でしたので、申し訳ございませ

        若い営業マンの話

          好かれる家主の話

          ※以下は私の主観と経験に基づくものです。フィクションみたいなもんです。 アパートの管理を行っていると、アパート取得=成功への片道キップだ!くらいに思っていて、全く自分のアパートと関わろうとしない家主さんがいます。 そういう方は ・自分のアパート最高!他に負けるはずがねぇ ・家賃設定完璧!決まらないのは管理会社が悪い ・修繕費高っ!知らないけどもっと安くできるだろ? ・クレーム大変そう!管理料払ってるから当然か みたいな考えを持っていることが多いです。現実が見えてないか

          好かれる家主の話