STAY

 雨が降っていた。
 昨晩から降り出した雨は、まだ当分は止みそうにない。
 自分の心と同じだな、となんとなく思う。
 あきらめなきゃ、と思うのに。
 いつまでもいつまでも、気持ちにケリをつけられない。
 そしてそれを、どこか心地よくさえ感じていた。
 彼がどう思うのかなんて、関係ない。
 ただ彼を好きで居続けることの、何が悪いのか。
 雨だって好きなように降るではないか。
 とはいえ、彼にきっぱり拒否された以上、できることは何もなかった。
 降り止まない雨の中、ぽつんとひとり、取り残されて。
 どこへも進めないまま、ぼんやりと佇むことしか、わたしにはできなかった。

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