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「星」

インディアンサマーか小春日和かと問われたら。インディアンサマーな日日です。小春日和と同じ意味で使ってよいそうなのでどちらでもご自由になのです。秋から初冬にかけての晴れやかな日が続く頃。日中には気温が高くなり夜間冷え込む気候が私にはちょっとだけ特別に思える時間です。冬眠を控えた野生のいきものたち。夏の毛から冬のごわついた毛になるいきものたちに。自然からの恩恵のような気候に思えるのです。わたしもこの気候にあやかるようにインディアンサマーを楽しんでいます。自然の一員です。


福禄寿様

程よい陽当りの縁側を思わせる場所でお会いした福禄寿さん。七福神のお一人です。いつも宝船に乗られているか。七人が横一列に並んでらっしゃるときにお目にかかっていたので。はじめましてな心地です。

なんだろう。神様を前に失礼な違和感がノックしてきます。トントン。気のせいではないノックの音が鎖骨あたりに響いています。

調べてみると。福禄寿さんは福星、禄星、寿星の三星をそれぞれに神格化した三体一組の神様とありました。なるほどなるほど。それで対面したときにどこかアンバランスな感じを持ったことにさっそく合点がいきました。

福、禄、寿は道教で強く希求される三種の願いが人型になると。失礼ながら少々のアンバランス感はあってもいいのかもしれない。解釈はどこまでも気ままに続きます。

福禄寿さんの先には道路を隔ててこんもりとした小さな山があります。登るつもりはなかったのですが。インディアンサマーの魔法は私を修験者に変えたようです。スタコラサッサと山頂を目指します。

天狗さんはこの風に乗るんだね

途中、枯れてしまった井戸がありました。きっと山裾に広がる街に住む人たちの生活を潤す水源のひとつだったのだと思われます。水源も生命そのものなのを枯れてしまった井戸に思います。

どんくりの山道を踏みしめ踏みしめ。山頂近くまで来ると見晴らしのよい場所に出ます。小さな開けた場所には奥の院が祀られています。静かな良い場所です。ここが街なかだなんてすっかり忘れて。山の風に吹かれていました。

さぁ、あと少しで山頂です。


山頂はいきなりインド

福禄寿さんの入口から山に入り。お稲荷さんの奥の院をお参りして。山頂はまさかのインドです。人生なんて何があるかなんてたどり着いて見なければわからないものです。MAHARAJA!

こちらの仏舎利塔にはインドのネール首相から。そして、モンゴル仏教徒、スリランカから一粒ずつの仏舎利が寄贈されたものが一緒に眠っているそうです。

「いきなりインドだね」
「インド人もビックリだね!」
トリッキーな山頂に会話も弾みます。

それにしても。こんなに高い場所なのに。聖域として清らかに浄化されていました。この夏を思い返せば炎天下での作業は大変だったろうな。誰かが人知れずしていること。こんなことが。国境を超えた平和につながる行為のひとつなんだなぁ。

山頂はインディアサマーでした。

追記
タイトル画像は岡本太郎さんのカードです。
太陽の塔へ行った友人のお土産。可愛かったからシェアしちゃいました。


こんなにキュート❤



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