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「登」

ある日の朝。サツマイモは鳴門金時の芋棒なる大学芋をもぐもぐしながら。足の指先をぼんやり動かしています。こんなぼんやりとした朝に贅沢を思うのは。まあまあ年齢を重ねたからこそでしょうかね。はぁー、いい気持。と、ここ最近のことを振り返っていました。

「アルフォンス・ミュシャ展」に出掛けたのは。彼の描く妖精の世界を見たいと思い立ったから。実際、人が妖精を見かけたとして。こんな風に絵にできるのだろうか。異次元感を損なわずにどこかに隠れているかもしれないと。絵を眺めながら秘めた確信をソワソワと噛みしめるのは。おとなのたのしみですね。

目があったら消えちゃいそうな
ちいさなちいさな存在

わざわざと美術館に行った割にはうまく写真にできていない粗雑なわたしです。妖精は粗い粒子が苦手らしいので。この絵のような花びらのなかや葉っぱの下が居心地がよいかもしれないですね。

下ろしたての靴で街を闊歩する秋。NOマスクの頬に風があたる秋。青葉が黄色く落ち着く秋。散々街を楽しんだら。心は山を恋しがる。女心と秋の空とはホントだな。私の場合。

今年は無理かなと。諦めかけていた登山のチャンスも巡ってきました。やったーヤッホー。お弁当に卵焼き。水筒にはハブ茶。あったかハブ茶を入れて。ハブ茶にはたくさん効能がありますが。気になっているコレステロール値の低下と。更年期障害の改善など。特に嬉しくなる効能を信じて愛飲しています。ときどき。

ドクダミ、ハブ茶、プーアルってCMがありましたね。爽健美茶って。

山に登るってことは山の体に入って行くことなんですね。この季節。忙しなく冬支度をはじめる生きものたちにたくさん出会いました。どの命も山の両手につつまれた山の子どもたち。山を登る私たちも山の子どもたちでした。

蒼にドット柄の松ぼっくりさん

前日の雨で山肌はしっとりと水分を含み。今日のおひさまはなんとも柔らかくて。初心者のもみじマークの私にも山日和だとわかります。はぁー気持よかよか。

キラッ。



鳳凰が舞う空

登山口で私たちを見送ってくれたのは鹿の群れでした。一瞬で神聖な門出になった感じがするから不思議です。これから登る山は標高は500メートルほどの小さな山です。歴史は古く開山は弘法大師 空海さんです。山頂の手前のお堂には空海さん手作りの秘仏があるそうです。



山頂の池には厳島神社分社

池の水は昨年より緑が濃くなった感じがしました。少し離れた場所にある水源が枯れかけているのが気がかりです。山に入ると動物の糞を見つけたり。かじりかけの木ノ実も転がっています。よく見れば人とは違う足跡も土に象られています。淡水の自然の池は山の生きものの生活水に違いありません。どうか、枯れずにと祈らずにはいられない気持ちになります。

ニュッと顔を出すのは亀さん

池には亀や鯉。メダカやアメンボにヤモリまでプカプカ浮かんでこちらの人気を感じていました。彼らは人との距離感にとっても敏感に反応します。ちょうどよい距離感であれば姿を隠すことなくいつまででもお披露目してくれています。「カッコよく撮ってくださいよ」とばかりに亀さんが顔を出してきました笑

遠足はお家に着くまでが遠足です。もちろん、登山も同じ最後まで気を抜けません。日が陰る前に元気を使い果たしてしまう前に下山しましょう。

今回の記事にたくさん写真を掲載できたのは。一緒に山に登った友人のお陰様です。一瞬一瞬のシャッターチャンスを逃すことなく。そして、シェアしてくれました。感謝感謝。

あっ、翌日は予定通りの筋肉痛!
律儀な私でもあります。


こっそり覗いた絶景







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