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「演」

6日。前日の仕事の整理が具合よく終わりました。ホッとしている割に。心とからだがあちらこちらに散らばって纏まりのない感じがします。事がひとつ終えた開放感からポロリと転がり出た迷いごと。

床に落ちた迷いごと。このまま1時間も過ぎたら。跡形もなく消えてしまうだろう。ただ後悔は残るかも。かも知れない。

6日の予定がハッキリとしていなかったこともあって。当日券はあてにならないのを知りながら。前売券を買わなかったのは私。そのくせ今になってグズグズしている。

どうしようかな。これからどんどん午後に向けて暑くなるし。秋は暦の上だけだし。もし、当日券なかったら交通費も時間も。なんならかいた汗まで。ションボリじゃない。

もう、私は行かないのだろうなぁ。と思いかけた時。突然、迷いは1時間を待たずに消えていました。最善、最良なんかばっかり考えてないで自分軸で決めなきゃ。

そこからは早かった。しかも、今年はこの暑さで避けていた黒のワンピースに頭を突っ込んだ。夏用のレッグカバーにサンダル。仕上げにいつもの麦わら帽子をのせたら出来上がり。結構簡単に仕上がるのがわたしのいいところ。


久しぶりの舞台でした。

桜の園へ向かう気持ちは軽やかだった。トントン、音が響いている。トントン拍子で電車を乗り継ぎ当日券を手にいれました。前から10列。やや右寄り。文句などあろうはずがありません。

ものがたりはアントン・チェーホフの原作に添うように。はじまりそして終わりました。私好みの古典的な展開とは少し違うものを鑑賞してみたい思いが選んだ作品です。

こんな気持ちになれたのにはnoteの影響が大きいと感じています。今まであまり興味を持たなかったSF小説の紹介の企画記事に心がグイグイと魅かれたり。聞く機会のなかったアーティストの音楽を教えていただくことがあったり。植物や星、お茶の葉っぱのことまで。たくさんの記事や写真に出会うことで。

私の世界は知らず知らずに広がりはじめています。今まで興味のあったものは広がりに追いつけ追い越せは無理だけど。それなりに。

今回のショーン・ホームズ氏演出の「桜の園」は確かに斬新さが際立っていまし。特に、場面と場面のつなぎ目では。危うくものがたりに置いていかれそうになったり汗
置いていかれそうになるお陰で。気づくと場面によっては身を乗り出して台詞に集中していました。笑

汗ばんだり笑ったり。難解な部分があったり。

難解な部分があることで。
人の持つ表現の源泉は何かに繋がったとき。直感が形になっている事を感じていました。

難解な部分はしばらくそのままにしておこう。

夕暮れの電車のなか。カタコト揺れる電車はやけにゆっくりとしています。舞台を見ていたついさっきまでの興奮が。少しずつ夢のようにさめてゆきます。カタコト揺れながら。カタコトカタコト。

甘酸っぱい薔薇は友人からの贈り物


蕾から薔薇へ


すっぱ甘かった初物


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