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「ここにある日々」

毎週月曜、エッセイだったり日記のようなときもある自由なマガジン。 日々のこと、制作のこと、私が考えてること、感じてること全て。
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#現代アート

世界が真っ白になったこと

視界が世界が真っ白になったことがあった。私が21歳くらいの頃だ。 よく誰もが経験したことのあるようなショックで目の前が真っ白になったなんてことじゃなくて、現実世界の全てが真っ白になった。 その日、医者の言葉から自分の心はもう治ることはないと告げられたように感じ、その瞬間、私の視界には光が広がり、あっと言う間に世界が真っ白に変わってしまった。 街の景色も人間も、木だってビルだって信号機だって全部が真っ白。車も自動販売機も街の看板も見渡す限りの全てのものが真っ白。すれ違う人

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作品の根「4/15-21」

ふと、私は目的を忘れているのではないかと感じる。なんだったっけ、私の目的って。 幸せって、なんだっけ? この世界の、何を得たら幸せなのか。 この世界に、何を望めば幸せなのか。 私はただ、自分の心が動く、力を描いている。 生きていることが作品だからだ。 人は作品だからだ。

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DEMOと千人針

千人針のことを教科書で知った、その時のインパクトが私の中に強く残っている。 針を刺し玉留めを作る女性たち、生きて帰りたいとお守りにした男性たち。性別により立場の違うもの同士が互いを愛している。この針ひとつひとつに、愛と願いと無力さも感じて、様々な叫び声が聞こえてきそうで、直視することが苦しくなる。 針仕事という女性性や愛情の表現、母性や母親の記憶。服を手作りしていた時代、着物の文化があったからこそのデザインにも、なんだか惹かれるものがあった。 私は作品のために縫い物をよくす

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人間は作品だと思ったあの日から

人間は作品だという考えを持ったとき、私は17歳だった。 考え事をするために、私はよく新宿東口の広場に行っていた。ちょうど人が待ち合わせなんかをするスポット。地元だとどうも落ち着かなくて、わざわざひと駅電車に乗って新宿に行った。このためだけに新宿に行くっていうも不思議だけれど、それだけ地元の街の中では一人になれる場所がないように感じていた。それと、新宿のあの汚さと何かしらの欲を満たすために来た人々の雰囲気がザラザラと心地良かった。地元は新宿をすごく小さくした感じで、夜になると酔

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心に何かが灯るとき「1/29-2/4」

心に何かが灯るとき、私は絵を描く。そりゃあ描きだせばとりあえず絵は完成するけれど、何も灯らないときに描いた絵はなんだか良い絵じゃない。 私の心に何かが灯り描くものが浮かんでいるときに描く絵は、見る人にとってもハッキリと違うのだと思う。 そういうときの絵は一気に描きあがる。もちろんサイズの大きい作品の細部は一気にとはいかないけれど、その灯りがあるうちに集中して描く、翌日もその翌日もその灯りは消えない。そうやって描いた自分の絵が私は好きだ。私がそこにいると、絵を見て思えるから。

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純粋な色「1/15-1/21」

絵の話をちょっと話していた時のこと。 作風として赤と青にこだわっているのか?と聞かれ「こだわってはいない」と反射的に答える。じゃあ他の色の表現もしたら?と言われると「他の色が見えない」とまた反射的に言葉が出る。こだわっているという言葉の意味や受け取り方はなかなか難しい。私は赤と青の絵しか描きません!なんて決めているわけでもなく、その表現しかしたくありません!なんて主張からくるものじゃない。ただ、ただ単にハッキリした色しか見えないだけ。 赤と青は初歩的な色だし子供のようでもあ

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新しい魂の花のこと「日記2023.9.22」

魂の絵が変わってきた。描けなくなってしまったからだ。 描けなくなるって不思議だ。絵は人生をその人そのものを表すけれど、特に私は心の絵だから描けなくなる。心のままの絵だから。 しばらくは筆をキャンバスにのせることすら出来なかった。そこからやっと、ちょっと色を付けることが出来て、その次になんとなく完成が見えたか?くらいの状態には持っていけた。 で仕上がったけれど、なんかちょっと違う。 いいんだけど、やっぱりちょっと違う。 私はこんな人じゃない。 色を塗ることが、あまり好きじ

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ヌードを撮らなくなった理由、ヌードを撮る理由

写真を始めた時、私はまず私自身を撮影した。セルフポートレートのヌード撮影。それ以外何も撮れる気がしなかったし、それしか目的がなかった。 私にとってヌードは傷だ。 体の美しいラインとか、綺麗なパーツに注目しないわけではないけれど、私にとって女体美は傷が美しいことを表すための演出材料。 人間の個性には心の傷が刻まれている、性格にも顔にも身体にも過去を纏っている。人間は顔を取り繕うのは上手いけれど、裸体は無防備に裸体でしかなくなる。過去は服を脱いだらごまかせないと私は思う。 私

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イメージが浮かびまくる「9/12-9/18」

9/12 朝から皮膚科へ。 アレルギー検査をした。しかし、安い検査セットには、私が疑ってる大豆、パクチー、ぶどう、ナシが全部入っているものはない。 大豆は可能性低いと思うけどな。 はっきりさせたほうが良いだろうから。

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やっぱオカシイよね「9/5-9/11」

9/5 個展で販売する本やらグッズやらを整理。発送支度だ。これは毎回なかなか大変。ぎちぎちに在庫が詰まった作業台の下から本を出し数を数え袋詰めして梱包する。 これをしている時間があるならば私は絵を書いたり、写真をとったり、文章を書きたい。 こういう作業はなかなかつまらないし、無駄な時間だ。 絵を自由に、もっと自由に描くことにした。 とやかく言われ過ぎて思考が硬くなっている感じがする。アホらしい、私が私を見失うなんて。

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左右される私、顔のない人間「8/29-9/4」

8/29 絵を頑張るぞ〜!って、作業らしい作業工程のみしか出来ず、先に進んだ感じがしない。 11月のFACE TO FACEで自画像としての花を描こうとしたらけど、ステートメントを書いたこともあり、自画像が描きたい感覚だ。

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どうなるんだろな一週間「11/22-11/28」

11/22 一日中、チビの新学校の支度。 上履きやら体操着を購入したり、必要なものを揃えたり。学校にも行き、担任と話した。 公立中学ってのはわりとジャージ登校らしい。 田舎だからなのだろうか、、、。 都心では見かけないと思う。 制服でもスニーカーだと言われチビと引いてしまった。 チビは拒否反応をかなり示し「制服ダサいのにスニーカー履くとかマジで有り得ない」らしい。 ま、だよね。田舎丸出し感しかないよね。

退化じゃない、いつだって進化だよ「9/20-9/26」

9/20 オンラインミーティング。 共通言語が不安定な状態でのミーティング。 その様子を聞いていたチビが、通じ合ってるの?って。うん、きっとね。

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