人間は作品だと思ったあの日から
人間は作品だという考えを持ったとき、私は17歳だった。
考え事をするために、私はよく新宿東口の広場に行っていた。ちょうど人が待ち合わせなんかをするスポット。地元だとどうも落ち着かなくて、わざわざひと駅電車に乗って新宿に行った。このためだけに新宿に行くっていうも不思議だけれど、それだけ地元の街の中では一人になれる場所がないように感じていた。それと、新宿のあの汚さと何かしらの欲を満たすために来た人々の雰囲気がザラザラと心地良かった。地元は新宿をすごく小さくした感じで、夜になると酔