ottiee / Alu CCO

アル株式会社CCO(Chief Creative Officer) / デザイナー。 …

ottiee / Alu CCO

アル株式会社CCO(Chief Creative Officer) / デザイナー。 インターネット界隈に時折現れ、いろいろデザインをしています。 好きな漫画は「not simple」座右の銘は「無」です。

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

デザインと無

こんにちは。アル株式会社でCCOをやっている@ottieeです。 こういう本を読みました。 常日頃、「デザインは無」と半分冗談めかして言っている(本心ですが)自分としては、「無=最高の状態」と言い切っている本書は大変興味深く、結果3周くらい読みました。 内容的には、どちらかというか人生の考え方・生き方の本で、すごくざっくり序盤の概要を書くと、 人間は「苦」がディフォルト設定であり、人類原初ではネガティブなことに敏感な方が生存確率が高かった。言い換えると、怒り・恐れ、不

    • あなたのデザインは誰を排除しているか?インクルージョンとデザインについて、改めて

      こんにちは。アル株式会社でCCOをやっている@ottieeです。 ちょっとしたきっかけから、インクルージョンとデザイン、そしてインクルーシブデザインについて改めて考える機会があったので記事にしておきます。 ちょっとしたきっかけある日のミーティングのあと、集まった6人のメンバーでランチに行きました。初めて訪れたお店で、渋谷駅近くの立地の割に値段も安く、店もゆったりとしていてソファ席もあり、良い雰囲気のお店でした。 通された席にはモバイルオーダーのQRコードが記載されたカー

      • "悲劇的な"デザイン

        こんにちは。アル株式会社でCCOをやっている@ottieeです。 今日はデザインのネガティブな面について書いてみようと思います。 「デザインがユーザーの感情や行動にネガティブな作用をすることもある」ということは感覚的にも経験的にも、ほとんどの人がわかっていること事だと思います。 たとえば… 商品をカートに入れると標準でメルマガを受け取る設定になっているECサイト ブラウジングをしている時に突然現れ作業を中断させる「✖️」ボタンのやたら小さなダイアログ広告 削ぎ落と

        • UIデザインを表現する曖昧な言い回し

          こんにちは。アル株式会社でCCOをやっている@ottieeです。 UIデザインに限らずデザインの現場において、初めて聞く人には独特な表現でデザインを評価していることが往々にしてあります。 非デザイナーからの指示や感想が曖昧になること自体は、指示が細かくなりすぎるより、個人的には良いと思いますし、それを汲み取って形にするのがデザイナーの腕の見せ所だと思うので、良いのかなと思っています。 よく言う、言われる表現を思いつくままに書いてみたので、「言われたことあるわー」「聞いた

        • 固定された記事

        デザインと無

        マガジン

        • デザインと無
          44本
        • デザインの小話
          10本

        記事

          雑記:納得と理解

          こんにちは。アル株式会社でCCOをやっている@ottieeです。 アルは少数精鋭で回している会社で、デザイナーで常駐しているのが僕だけという事情もあり、複数のプロジェクトに関わることが常です。 色々なプロジェクトに参加している中で、よく問題になるのがチームの合意形成の話です。 チームの方針や戦略など大きな話、サービスの新機能の話だったり、UI改善のラベリングみたいな小さな話まで、合意形成をとって進めていくことは、大小様々ですが日々発生していると思います。 それ自体全然

          雑記:納得と理解

          映画感想:哀れなるものたち

          普段、映画の感想などは知人に話すくらいで満足するので、改めて書き起こすことはしないのですが、色んな意味で衝撃の作品だったので書いてみます。 映画「哀れなるものたち」の感想です。 引用したあらすじだけ見ると、一人の女性の冒険譚、みたいに想像するのですが、見事に裏切られます。 以下、めちゃくちゃネタバレしますので、映画館でみたいかたはそっとブラウザを閉じてください。 中盤までのあらすじ主人公ベラ(エマ・ストーン)は、若い女性の身なりをしていますが、天才外科医というかマッド

          映画感想:哀れなるものたち

          デザインの小話 no.7 / デザイナーでは無くても知っておくと良いデザインの話

          こんにちは、アル株式会社でCCO&デザイナーをやっている@ottieeです。 最近デザインの記事を書いていないなと思い立ち、たまにはデザイナーっぽいことを書こうかなと思いました。 デザイナーでなくても、日々の業務で資料作ったり、ワイヤーフレームを引いたり、ちょっとしたバナーを作ったり… そんな時、知っておくと効率を上げたりアウトプットが良くなったりしそうなデザインの知見を紹介します。 グルーピング、チャンキング、余白人間の知覚は近接したものを一つの塊として捉えるため、

          デザインの小話 no.7 / デザイナーでは無くても知っておくと良いデザインの話

          2023年の振り返り

          2023年のお仕事も納まったので、振り返りです。 お仕事アル株式会社 今年は後半から、改めてアルのCCO(Chief Creative Officer / チーフクリエイティブオフィサー)を拝命しました。 やることは「アルのクリエイティブを全部面倒見る」ということで、以前から特に変わらないのですが、改めて頑張ってやっていきます。 アルでは2023年も多くのサービスのリリースをしました。 NFT関連だと「sloth」「dango」 AIを使った「コミコパ」というプロ

          2023年の振り返り

          デザインの小話 no.6 / デザインと欲求階層説

          マズローという心理学者をご存知でしょうか。デザインというよりマーケティングや経営界隈の方の方が馴染みがあるかもしれません。 人間の欲求を5段階に理論化した「欲求階層説」が有名です。 マズローは人間の欲求には段階があり「人間は自己実現に向かい絶えず成長をする」という仮定のもと、欲求を5段階に分類しました。 生理的欲求 安全欲求 社会的欲求 承認欲求 自己実現欲求 (自己超越欲求) ※ 6段階になってますが、マズローによって晩年追加された段階が6の自己超越欲求で

          デザインの小話 no.6 / デザインと欲求階層説

          2022年の振り返り

          仕事も収めたので2022年を振り返ります。 アルでのお仕事2022年も引き続き、アルのデザイナーとして仕事してました。 新しくリリースされたものとしては、ハロマス、dango、marimoがあります。 上記3つの内、2つがNFT関係のプロダクトなのですが、アル社として大きくweb3の事業に注力することになったという文脈があります。 流行りとか時流にのるとかそういう側面もあるにはありますが、あるの掲げる「クリエイティブ活動を加速」する手段として選択した分野です。 we

          2022年の振り返り

          行列ができるデザイン

          追記:2023/5/1また改悪されてしまっていました…ネットニュースにもなっていましたね… https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2304/27/news183.html#smartnews_nl 追記:2022/11/8この記事は2022/10/18に初稿を書きました。2022/11/8、20日ぶりに同じ牛丼屋に再訪したら、記事で指摘した戸惑いそうなUI、特に注文までのUIは改善されており、スムーズに発見まで至れました。 記事では

          行列ができるデザイン

          marimoのデザインができるまで

          こんにちは、アルでデザイン全般を担当している@ottieeです。 今回はアル社で初めてのweb3領域、NFTプロダクトとなるmarimoのデザインについて書いてみようかと思います。 marimo is 何?漫画やイベントでの配布など、NFTが一部盛り上がりを見せていますが、(怒られを覚悟で)ざっくりいうと、所有権や来歴が公になったデジタルデータ、みたいなものです。 marimoも形や色の違った10,000個のNFTとして販売されました。 「NFTに興味があるけど、よく

          marimoのデザインができるまで

          Figmaでワイヤーフレームを作り効率化をした話

          こんにちは、もしくはこんばんは。 今回はアル社での、Figmaを使ったワークフローの話です。 アルでは2022年1月にハロマスというサービスをリリースしました。 ハロマスは、クリエイターが作ったオリジナルのギフトを買えるサービスで、デザインはFigmaで制作されています。 UIデザインはFigmaで作り、エンジニアが参照しながら開発を進める、それだけならば至って普通なのですが、ハロマスの場合、ディレクターもFigmaを利用しています。 要はワイヤーフレーム(画面の設

          Figmaでワイヤーフレームを作り効率化をした話

          良いところを指摘する方がデザインは良くなる

          ポジティブフィードバックって大事だなーと改めて思うことがあり、昔のブログを掘り起こしてきました。 --- デザイナーという職業柄、クリエイティブやサービスやアプリなどなど、デザインという観点で意見を求められることが多いのですが、こういう時って気を抜いているというか油断してると、悪いところの指摘が先行して、良いところの指摘を忘れるので、気をつけているという心がけがあります。 デザインに対して、見た目に関しては特にですが、悪いところを言語化するのは非常に難易度が低くやりがち

          良いところを指摘する方がデザインは良くなる

          デザインと想像力とYAZAWA

          デザインについて最も重要な要素は、他者を思いやる想像力、みたいなことを書きます。 --- 受け取る側が「どう思うか?」「どう解釈するか?」「どういう気持ちになるか?」という視点を持つのは、当たり前のようで欠けがちです。 最近話題になった品川駅の広告もそうですが、受け手の状況や心理を想像できていなかった時、デザインは凶器にもなり得ます。 Googleで何かのサービスを検索をした時、競合他社がそれを貶めるような広告が出たりするケースもありますが、それをみた人の気持ちはどう

          デザインと想像力とYAZAWA

          KPTについてうんぬんします

          9月もそろそろ終わりです。こんにちは。 このツイートを拝見して、KPTについて自分なりに振り返ることがあったのでメモ的に書いていきます。 KPTとはKPTとは、ある期間の仕事をチームで振り返り、業務改善を加速するフレームワークのひとつで、Keep・Problem・Tryの頭文字をとって、「ケプト」とか「ケーピーティー」とか言われます。 1週間とか2週間とか定期的に、もしくはプロジェクトの終わりに総括としてやることが多く、成功体験として続けたいこと、課題と感じていること、

          KPTについてうんぬんします