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安易なミーティングをしないために

しばしばミーティングのファシリテーションを頼まれます。その場でいい感じに進行できる能力があればいいのですが、残念ながら無いので、事前準備をちゃんとしてから臨むタイプです。

ミーティングの事前準備をするたびに、デザインの範疇だなと思うので、ミーティングについて書いてみます。

そもそも必要かを考える

これが一番大事なことなのですが、そもそも開催しなければならないのかをちゃんと考えます。「less than more」です。

オンラインコミュニケーションでも成立するなら、わざわざメンバーの時間(コスト)を使って開催するのは無駄というか損失です。

ミーティングにはいくつかの種類がありますが、チームのキックオフや、スクラム開発における定期的なミーティング、ブレストなどは、集まって話すほうが有意義で効率的な場合が多いと思います。

要注意なのは「相談」「報告」「承認」のミーティングです。

「相談」のミーティングはほとんどの場合、事前に課題の言語化が可能で、それを適切なメンバーに共有することで解決する場合が往々にしてあります。

「報告」「承認」のミーティングについては、そもそも口頭でのコミュニケーションよりも、言語化された資料をみてもらう方が精度も高く効率的です。

そして、もっともやりがちで、もっとも危険なミーティングが「合意形成」のミーティングです。

事前準備のない状態で、チームないし、ステークホルダー間での合意形成のために開かれるミーティングは、参加者が「わかったつもり」になる危険性すらあります。

この種のミーティングに臨む際には、何に対し、何を共通認識として得るのがゴールなのかを事前に、明確に言語化しておく必要があります。

ミーティングの命名

ミーティングのタイトルは重要です。タイトルをみて、参加者が何を求められていて、何を決めるのか、何を検討すべきかを、一見して理解できるタイトルが好ましいです。

「なまえのチカラ is すごい。」パワーワードだと思います。

これを考えた時に、「デザインの相談」「○○○の進捗について」「プロジェクトのご報告」など抽象度の高い命名しかできなかった場合、課題の言語化ができていない、もしくは慣習のミーティングに陥っている可能性があり、参加者の時間を奪う地雷原になっているかもしれません。

ひとつひとつのミーティングに、参加者にとって目的が認知しやすい、具体性のあるタイトルを与える必要があり、できない場合は開催しないと言う判断もありえます。

参加者・場所・時間

以上の検討を終え、ミーティングの目的と必要性が顕在化した段階で「参加者・場所・時間」を検討します。

これらはある複合的に検討する必要があり、よく考えてるのは以下のようなものです。

参加者

可能な限り人員は絞る
活発な発言が望まれるのであれば人数を4-5人に絞る
事後報告で問題なければ共有にとどめ参加を控えてもらう

場所

ブレストなどではオフィス以外、例えばカフェなど場所を変えてみる
決議事項として親近性が重要であれば狭い会議室を抑える
承認の会議の場合、事前準備を万全にした上で広い会議室を抑える

時間

30分単位の設定をやめ、15分ないし10分で時間を刻めないか検討する
参加者の連続したミーティングを避ける
ランチタイム以降数時間は重要な事項を検討するミーティングを入れない

それぞれ、心理学的、もしくは医学的な知見がベースとなっているのですが、専門家ではないので詳細は避けます。ミーティング設定のチェック的に考えている事項です。

安易なミーティングをしないために

だらだらと書いてしまいましたが、安易なミーティングを避けるためにテクニックとして実践していておすすめなのが、ミーティングが開かれる前に「議事録」を作ってしまうことです。

ミーティングの性質によりますが、ファシリテーターが最低限、会議のアウトライン・タイムテーブル、場合によっては決議内容まで、事前に想定して書きおこしておきます。

この記事で書いている検討事項、懸念事項はこの作業をすることでほとんどの場合解消されるので、安易なミーティングは(完璧ではないにせよ)防げると思います。

重ねて言いますが、組織において安易なミーティングは損失でしかないので、きちんと設計した上で開催するのがハッピーなのではないかな、という思いで書きました。

ブーメラン帰ってきそう。










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