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人恋しい寂しがり屋のハグハグちゃん

自己犠牲的に人に尽くす人がいます。
自分だって決して楽じゃないのに、困っている人を見ると放っておけず、手助けを厭わないのです。
まるで聖母のように優しくて、とても理想的な人のように見えますよね。
ところが一方で、本人はというと、一人が大の苦手。
誰にも頼らず一人で生きていく自信はなく、常にギュッと抱きしめてくれる、頼れる人、または自分を求めてくれる人を必要としているのです。
このような人を、ここでは「ハグハグちゃん」と呼ぶことにします。

優しくて受容的な反面、超依存的

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ハグハグちゃんは、思いやりのある優しい女性をイメージするかもしれませんが、男性にもいます。
どちらも共通しているのは、受容的で、サービス精神が旺盛だということ。
一緒にいると、いつも心地よさを感じさせてくれるので、人から好かれます。
ただ、その程度にはかなりの濃淡があり、偏りが強くなると、様々なことを自分で決められない、主体性の乏しさが目立つようになり、自立した生活が困難な、まるで赤ちゃんのように受容的なハグハグちゃんになります。

例えば、レストランに入ったとしても、何を食べればいいのか自分で決められず、いつも相手と同じものを頼んだりするかもしれません。
なので強い支配的な人にとっては、何でも言うことを聞く好都合な人になります。
支配的な面があっても、思いやりのある、優しさを兼ね備えた人物であればいいのですが、そうでないとまるで奴隷のように扱われてしまいます。

鍵と鍵穴にハマりやすい2つのタイプ

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ハグハグちゃんの弱点は、人の顔色を見て、つい合わせてしまうところ。
自分の気持ちよりも、相手の気持ちを優先してしまい、頼られると断れない弱さを持つのです。
そのため、強く自己主張をしてくる人に振り回されてしまったり、借金の肩代わりになったり、ダメダメな人に近寄られては縁を切れず、せっせと世話をしてしまうといったトラブルもよく見られます。

ハグハグちゃんが巻き込まれやすいタイプは2つ。
一つは、自分がそばにいてあげないとこの人はダメになってしまうと感じさせるタイプ。
そして、もう一つは、自分をグイグイ引っ張っていってくれる頼りがいのあるタイプ。
この二つの要素をどちらも持ち合わせているタイプに、一番弱いともいわれます。
仮に「選ぶ相手を間違えた!」と気づいても、自分から精算することが出来ず、ズルズルと関係を引きずってしまうのです。
無関心夫やモラハラ夫、パワハラ上司などに、自己犠牲的に献身を捧げたり、カルトや新興宗教にのめり込みやすいところもあるので、気をつけた方がいいのです。

コントロールの強い親に振り回された過去

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なぜ、こんなにも依存的になってしまうのでしょうか。
それは育つ環境に要因があります。
幼い頃から過保護で、且つ、支配的な親に育てられてきたという特徴があります。子どもの頃から、親が先回りして手助けをしたり、これが正しい、こうなってほしいという強い思いを親が持っていると、その意向を敏感に感じ取りながら生きることが癖になってしまうのです。
また、気分屋の親の機嫌に振り回され、不機嫌になったり、嫌味を言われることを恐れていつも顔色を伺ってきたという場合もあります。
その場合は、本当に困ったことがあっても、周囲には打ち明けず一人で抱え込んでしまいます。
いずれにしても、親のコントロール下に置かれ、例え親から離れられたとしても、無意識に親に変わる、自分を強くコントロール下に置いてくれる人を求めるのです。

強さを育て魅力を放つ人になる!

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超依存的なハグハグちゃんですが、他の人にはない、すごい才能を持っているのも確かです。
ズバリそれは、人の気持ちを敏感に感じ取れるという武器を持っているということ。
人の気持ちを自分のことのように感じ取れるので、相手の本音を察することができ、絶妙なタイミングで本音を引き出して相手の心を軽くしてあげられるのです。
そんなハグハグちゃんですから、みんなから愛され、頼りにされるのです。

ただ問題なのは、自分をおざなりにしてでも相手に尽くし過ぎてしまうことで、それが自分の幸せにうまくつながっていかないということが起こるのです。
では、どうすれば、才能を自分の幸せにつなげていけるのでしょうか。

それには「自分の人生の手綱は自分で持つ」ということを目指してみましょう。
そのためにできることをいくつか書き出してみました。
できれば毎日、意識して続けてみてくださいね。

◉自己主張をしよう
◉自分の気持ちを言葉にする習慣を持とう
◉与えられた仕事を一人で最後までやり抜く挑戦をしよう
◉困ったことがあったら「助けて」と言おう
◉一人で映画や展覧会など、お出かけをする習慣を作ろう
◉寂しさが襲ってきても慌てずじっくり内省し、心の動きを捉えてみよう
◉未来の計画を詳細に立ててみよう
◉人間関係は自分から選びに行こう

自分の中に「強さ」を育て、「内省」を深めることが出来れば、本来持つ魅力を大いに発揮することにつながっていきます。
そして、本当に自分が求める「人」や「チャンス」との出会いが必ずやってきます。
だから怖がらないで。
そして、未来の自分を信じてみましょう。

鶯千恭子(おうち きょうこ)

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