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世界のタピオカたち ~世界中の楽しみ方から原料・カロリーまで~

タピオカの原料とは?

タピオカはキャッサバという芋によく似た植物の根から抽出されたデンプンが原料です。もともとブラジルの北部~中西部に自生していた植物ですが、世界中の熱帯で栽培されるようになりました。というのも、

・栽培がめちゃくちゃ簡単。
・茎を地中にさすだけで発根し生育する。
・芋や穀類よりも作付面積当たりのカロリーが高い。

と、面倒要らずで大量生産可能、かつカロリーが高いので効率よいエネルギー源になる為、とても重宝されたわけです。

しかし、デメリットもあり、青酸配糖体(linamarin および lotaustralin)という毒物が含まれているため、毒抜き作業をしないといけないという欠点もあります。フィリピンではキャッサバを原料とするお菓子を食べた29人が食中毒で死亡したという事件もあったりします。

毒抜きは皮や芯を取り除いたり、加熱したりするなど、そこまで手間がかかる作業ではないですし、熱帯の国の何百万人もの人々が主食として食べているモノなのでそこまで心配はいりませんが(笑)


タピオカの栄養素について

芋によく似た植物、キャッサバのデンプンが原料ですから、カロリーはとても高く、100gあたり346kcalと、おにぎり2個分くらいのカロリーがあります。

さらに、主成分が炭水化物で、他には微量のミネラルが含まれる程度で、タンパク質や脂質などの重要な栄養素がほとんど含まれていません。摂取カロリーが足りない貧しい人には適していますが、ダイエット中の人にはあまりオススメできない食品です。タピオカティーの場合は糖分 on 炭水化物状態なので、うーん、デブ製造機と言っても過言ではありません...


世界のタピオカたち

1. タピオカボール

キャッサバの粉を加熱や超音波を利用して加工することによりボール状に成型した物がタピオカボールです。タピオカパールや、bobaとも呼ばれます。

タピオカティーやタピオカドリンクではこのタピオカボールが使われます。ボール状にすることで、あのタピオカティー独特の柔らかさや食感などの歯ごたえが産まれます。

さらに、加熱処理を行っているおかげで賞味期限が約2年ほど延長されるメリットもあり、保存にはとても適した加工法と言えます。

タピオカティーに含まれるタピオカは写真のように白ではなく黒や茶色のものが多いですね。純粋なタピオカボールはデンプンが主成分ですから白色なのですが、糖分やシロップを使って加熱することで、黒や茶色などカラメル色のタピオカになるのです。

例えば1983年より台湾でタピオカミルクティーを販売している春水堂のHPには、タピオカ+シロップが高温で加熱調理されて作られる過程が公開されています。



2. カサベ

カサべとは、南アフリカのカリブ族やアラワク族によって作られたのが始まりとされる伝統あるキャッサバの調理法の一つです。薄く板状に焼いたパンやせんべいのような形をしているのが特徴です。

クラッカーのように食べたりする場合もありますし、水を数滴たらすと柔らかくなる特徴を活かしてパンのように食べる場合もあります。


3. サグ

サゴはブラジル南部でつくられた伝統的なデザートです。使うモノはタピオカボールなのですが、ブラジルのタピオカを使う所が異なります。

シナモンやクローブなどの香辛料とタピオカを煮て、ワインと砂糖を加え冷やしたものです。オプションとして、ワインはブドウやオレンジ、パイナップルなどのフルーツジュースに変えたりして、バリエーションを楽しむことが出来ます。


4. タピオカプリン

アメリカでのタピオカのレシピです。タピオカはグルテンフリーなので、腸内環境が改善したという話がテニスプレイヤーやモデルの中で瞬く間に広まったこともあって再ブレイク中のデザートです。

ココナッツを使ったタピオカプリンは東南アジアのタイで有名です。ココナッツの風味が美味ですよ!↑にのYoutubeのレシピはカラフルでかわいいですね♪ヤシのシロップで甘くしたマンサンパランというタイのデザートレシピもあります。

タピオカがグルテンフリーで腸内環境に有用とはいえ、腸内環境を本気で良くしたいのであれば食物繊維やヨーグルトなど、本気の腸内改善食が必要ですからご注意を!

5.クルプック

クルプクはインドネシアの伝統的なタピオカの調理法です。エビのすり身をタピオカに混ぜて焼いたものなので、いわゆるインドネシア版かっぱえびせん。タピオカは甘いデザートだけでなく、しょっぱいお菓子としてもつかわれる万能食材なんですね!


番外編:第2次世界大戦での活躍

第2次世界大戦中では東南アジアの多くの地域が食糧不足に陥りましたが、タピオカは茎を切って地面にさすだけで2カ月ごとに収穫できるというとても便利な特徴を持っていたので、多くの難民の命を救った食材でした。


まとめ

タピオカは世界中で食べられている食べ物です。日本の主食は米、アメリカでは小麦ですが、それに並んで、キャッサバ食品であるタピオカは世界中で消費されています。

日本では、現在ファッション的な流行り方をしていますが、16世紀からある伝統的な食べ物でもあります。安価で大量生産できるうえ、加工の幅も広いタピオカは、これからも世界をけん引する食材であり続けるでしょう。


今後のタピオカの動向を見逃すな!!



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