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”何をやってもムダ” 学習性無力感を克服する方法

ハイライト
 ・学習性無力感は多くの人が人生で不幸になる原因だ。
 ・学習性無力感を克服する鍵は、身近な成功とマインドセットにある。
 ・小さな成功を積み上げるための具体的な行動プラン。

・なにをやってもムダだなぁ
・私がなにかしたところで何も変わらないしなぁ
・どうせ頑張っても意味ないな

強いストレスがかかった状況から、なかなか抜け出せないことが分かった時、ストレスを回避することすらやめてしまう。これが”学習性無力感”と呼ばれる状態です。

私たちの多くは肉体労働をやめ、医療職・介護職・教育・営業・その他サービス業など、高ストレスな知的労働者になっています。そのような高ストレス下で、学習性無力感により自分の人生やキャリアをコントロールできないことを感じてしまったとき、ヒトは不幸になります。

さらに、

ダイエットに失敗した = 私は何をしても体重が減らない
勉強の成績が上がらない = 私は勉強ができない

など、仕事以外にも悪影響を与えるのが学習性無力感です。もちろん、この2つの認識は間違っています。

この記事では、近年なら”絶対に倫理委員会を通らない”学習性無力感を発見した怖すぎる実験から学習性無力感とは何かを紹介していきます。

更に、学習性無力感を克服するために”今”私たちが何をするべきなのかを考えていきます。

なぜ、私たちは学習性無力感に蝕まれなければいけないのか?
なぜ、幸せになれないのでしょうか?


学習性無力感を発見した恐ろしすぎる動物実験

学習性無力感はうつ病と心理学の権威、1998年にはアメリカ心理学会(心理学分野の最大学会)の会長となったマーティン・セリグマン教授により1960-1970年にかけて行われました。

実験の内容はこんな感じです。

1. 電気ショックが流れる部屋を2つ用意する
2. Aの部屋は、ボタンを押すと電気ショックが止まる
3. Bの部屋は、電気ショックはなにをしても止まらない
4. AとBの部屋にそれぞれ別の犬を入れて学習させる

その結果、Aの部屋に入れられた犬は、スイッチを探して電流を止める事を覚え、積極的に押すようになりました。

Bの部屋に入れられた犬は、スイッチを押すどころか何の抵抗もしなくなりました。

さらに、部屋の仕切りを飛び越えられるくらい低くしたところ、Aの犬はすぐに仕切りを飛び越えて電気ショックを回避できたのに対して、Bの犬は仕切りを飛び越えようと挑戦することすらやめて、ただうずくまっていました。

2009年にはWuという研究者が赤ちゃんゾウの足を木にロープで固定して、逃げられないことを学習させました。その後充分に成長して、ロープを確実に引きちぎれるようになっても、逃げようとを挑戦することすら辞めてしまうことが分かっています。(かわいそう)

めちゃくちゃマッドな実験ですが、この実験によって脳が発達した哺乳類は無力感を学習してしまうと、問題解決を”あきらめてしまう”ということが分かりました。


ヒトが感じる学習性無力感と、その問題点。

ヒトでは流石に電気ショックを与えることはできなかったのですが、”超不快なノイズ”を与えることでセリグマンは人間にも同じような実験を行っています。もちろん結果は犬と同じ。(*セリグマンめっちゃサイコパスやな...)

さらに発展した研究が行われており、そこでも衝撃の事実が明らかになっています。

・過去うつ病を経験した人は、将来うつ病になる可能性が高く、変化に挑戦する可能性が低い。
・DVを受けていた人々は、助けを拒絶し、DVを受け入れる可能性がはるかに高い。さらに驚くべきことに、絶対に暴力を受けない環境に保護することも拒絶する可能性が高い。
・あらかじめ”お前ができることは何もない!”と言われた人は、他の人よりも熱心に問題を解決しなくなる。

ここから分かるように、いったん学習性無力感を感じてしまうと、”覆すことが非常に難しくなる”ことが大きな問題です。


学習性無力感を克服する為に何をするか?

学習性無力感の一番の問題点は、多くの人々が”自分の人生を変えられない”という認識を持っていることです。それは間違っています。

”選択をしない”ことしかできないと思っている人も、”選択すること”を忘れているだけです。私たちから”選ぶこと”自体を取り除くことはできません。

失敗は回り道かもしれませんが、”人生の終わり”ではありません。

成功は直線的なものではありません。最初はほとんど変化が感じられないものですが、あるタイミングで急上昇していくものなのです。

最終的に成功を掴むためには、努力を続ける必要があります。失敗してもあきらめず、”いつか成功する”という気持ちが大切です。胡散臭いですが、気持ちを前向きにスイッチするだけでも、実際に人生の満足度が高くなることは、心理学分野では何度も証明されている事実です。


とはいえ、何をすればいいの!?
気持ちだけじゃ変わんなくない??

と思うのは当然。

さらに踏み込んで、学習性無力感を変えるヒントをお伝えしていきます。


具体的に私たちがとるべきプラン

まずは考えるより行動だ!と思う方の為のプラン

仕事で明らかな目標などがある場合はそれをやるのがいいでしょう。注意点は”7割以上達成できる”目標を設定することです。すべてが失敗だったら、いくら何でも次に何かをやるモチベーションにはなりません。まずは簡単なものからアプローチしていくのが正解です。

1.筋トレやダイエットをする方法

・筋トレなら、毎日○回はスクワットをする。
・ダイエットなら、昼はデザートを食べない。

などなど、70~80%以上は達成できるような目標を立ててください!
”小さな成功体験”こそ自分を変える鍵になります。筋トレやダイエットなど自分の見た目や体重が変わることを実際に理解することができると、自己肯定感が高まり、仕事や人生でのチャレンジが増え、成功を掴む確率が上昇します。


2.SNSを使う方法

・毎日1投稿でいいからつぶやく、1記事でもいいから書く

注意点は、”絶対に他の人と比較しないこと”です。あなたのペースで、あなたが1日ずつ成果を積み上げられていることを実感してください。

他人とフォロワーの数などを競いだすと、逆に幸福度が下がり、学習性無力感も増してしまう可能性があります。”日記を書く”などでも代用できます。


3.本を読む方法

・毎日何かの本を読んで、良い部分を書き出しましょう。

大量の文章を読む必要はありません。noteの記事でも結構です。とにかく毎日続けてみてください。”毎日それを続けられている”という成功体験がアナタを前向きに変化させます。


1~3の方法は、すべて毎日続けることができる内容です。
1日やるのは簡単ですが、継続できれば必ず自分に自信がつきます。
その自信が、あなたを学習性無力感から救い出す光となるのです。
まずは騙されたと思って試してみてください。


本から学ぶ

まずはしっかり考えて、慎重に行動したい!と思う方には本がオススメ。

今回紹介する本は、心理学分野の権威によるものばかりなので、本から学んだ方が、ただ行動し始めるよりも効果は高いと思います。

こちらの本は、親の立場など、教育をする機会がある人に一番適している本です。”マインドセット”という言葉を聞いたことがありますか?マインドセットとは、「モノの考え方・心構え」の事で、2種類に分けられます。

一つはしなやかマインドセット。もう一つは硬直マインドセット。

”しなやかマインドセット”の人は、変化を受け入れ、失敗したときにも”やり方”が悪かっただけだから、それを修正していけばいいんだ!と考え方を柔軟に変化させていける人。
”硬直マインドセット”の人は、失敗したのは自分のせいだ。結果が全てだから、自分には向いていない。挑戦は恥ずかしいからやめよう。(ズルをしよう)と考えていく人です。

この本には、もっとたくさんの実例と”しなやかマインドセット”の身につけ方が書いてあります。学業・ビジネス・スポーツ・恋愛・人間関係、すべてに関連することが20年以上の心理学研究の結果から示された”マインドセット”の最新の見解を学べます。『教育に関わる全ての人』にオススメの一冊です。


こちらの本は、”目標設定のやり方”や”不安の受け入れ方””ストレス対策”など、現代人の大問題を25のテーマに分け、具体的に対策を立ててくれている本です。米スタンフォード大学の心理学者で、レジリエンス(回復力)の専門家:ケリー・マクゴニガル教授が科学的根拠に基づいた方法をまとめてくれた一冊です。

心理学者の本は理論に傾くことが多いのですが、この本は”ノウハウの塊”みたいな内容なので、すぐに試せることばかりが書いてあります。

マインドセットが教育に関わるヒトのオススメ本とするなら、この本は”すぐに自分を変えたいヒト”にオススメの一冊です。


まとめ

”学習性無力感”は誰にとっても危険な状態です。それにも関わらず、アナタの周りでいとも簡単に起こってしまう現象です。

だからこそ、その存在をあらかじめ知って対策しておくことがとても大切です。知らぬ間に蝕まれてしまうと、復活が困難なのは記事中でもお伝えした通り。

読んで頂きありがとうございました!一緒に頑張りましょう!


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