スイッチ1つ157_くりえ

スイッチ1つで157%もクリエイティブになる方法。

 人間は進化の道のりの中で、ほとんどの時間を外敵からの危険におびえながら過ごしてきました。より安全で、穏やかで、快適な環境はわたしたちから警戒心を取り除きます。

 警戒心は、私たちの問題解決に役立つことが多いのですが、

 クリエイティブな活動や、自由な発想からは遠ざけてしまうものだと考えられています。


 では、私たちの警戒心を抑え込み、秘めたるクリエイティブな能力を最大限発揮する方法とはいったいどうすればよいか?

 それが今回の研究課題です。

 ・クリエイティブな能力を要求される人

 ・クリエイティブになりたい人

 ・自分の秘めたる力を発揮したい人

 ・なにかに挑戦したい人

 ・アイデアを考えたい人

必見の情報です。お見逃しなく。



さぁ、まずは宇宙人の絵をかきなさい!!

 最高峰のドイツの工科大学の一つ、シュトゥットガルト大学の研究チームは、クリエイティブ性を評価する為に、参加者たちの協力のもと、色々な実験を行いました。

 ①宇宙人の問題

宇宙人の絵をかいてもらって、その種類や特徴の多さを測る実験なども行い、クリエイティブ性を総合的に評価する問題

 ②ろうそく問題

  ・ろうそく
  ・1箱のマッチ
  ・1箱の画びょう
 3種類の道具を与えられて、コルクボードの壁にろうそくを固定し、溶けたロウが下のテーブルに滴らないようにするにはどうすれば良いか?を考えてもらう問題

これらの問題を実際に解いてもらい、回答の数や質を評価することでクリエイティブ性を評価しました。


私たちの秘めたる能力を開放する闇の力!!

部屋の明るさを「明るい」「普通」「薄暗い」の3つに

分けた結果がコチラ。

・薄暗い部屋(150lx)のクリエイティブ能力は明るい部屋の1.2倍に。

・明るい部屋(1500lx)だとクリエイティブ能力はあまり発揮できない。

 カフェの奥の方など直接照明が当たらない場所や、日光の直接当たらない場所が150lxくらいです。普通のオフィスや学校は500~600lxくらいに設定されていることが多いですよ。

 でも、暗ければ何でもいいってわけではないみたいです。

ロジックやアイデアの整理、勉強など集中が必要なタスクの場合は、明るい所が良いですよ。次は、そのデータもお見せします。


光の魔術師となる為に必要な使い分け知識

研究チームによる別の実験結果がコチラ。

 ・分析能力(集中が必要な仕事)は、明るい方がパフォーマンスが高い

 ・先程と同じようにクリエイティブ能力は、暗い方が高い。

明るい方に比べて157%の能力を発揮する事が分かります。


 一方で、このクリエイティブの底上げは、オープンスペースだと効果が薄れてしまうことが分かっています。できるだけ一人になれるスペースで行うことが効果的です。

 なぜかというと、オープンスペースでは自分は人に見られているという感情を産まれます。それはつまり警戒心のことです。警戒心はクリエイティブ性を著しく低下させることが分かっています。

 今回の実験でもオープンスペースでは、暗さによるクリエイティブ性の増加は確認できませんでした。

 つまり、私たちは最高の能力を発揮する為には部屋の明るさと場所を使い分けることが必要なのです。


集中力とクリエイティブを十分に発揮する部屋の使い方

 例えば、

 1.アイデア出しやブレインストーミングはちょっと暗い部屋で。
   無造作に、とにかくたくさん絞り出す。
 
 2.アイデアの整理や分析は明るい部屋で
  短時間集中して、使えるアイデアを見つけ出す。
 
 3. 自分がさらけ出されるオープンスペースは避ける。
   自分が警戒心を出してしまうような場所では
   クリエイティブは発揮されません。

こう使い分けることで、スイッチ1つで私たちのパフォーマンスを最大化できます。

 とはいえこれだけの情報では、明るさをどうやって測ればいいのかわかりませんから、上手く使うことが出来ませんよね。今回はスマホで使える照度計アプリをご紹介します。


研究結果を自分のパフォーマンスに適応せよ!

 自分の環境の明るさを知りたい時は照度計アプリを使いましょう。


照度計を使わなくても、だいたいの部屋の照度はコチラで確認できます。


せっかく部屋の明るさセッティングしたなら、色もコントロールしちゃいましょう。

 この方法で照度を測って、自分の部屋の明るさをコントロールすれば、自分のパフォーマンスを最大化できますよ!お試しあれ。



引用

Steidle, Anna, and Lioba Werth. "Freedom from constraints: Darkness and dim illumination promote creativity." Journal of Environmental Psychology 35 (2013): 67-80.
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0272494413000261


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