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災害時に必要なメンタルケアとその理由。【PTSDやうつ病を避け災害から立ち直る方法】

ハイライト
・災害のあとは警察官や消防士でさえPTSDやうつ病になりやすい
・災害時の不眠と不安に対処する方法
・被災者を手助けする際のマニュアル(PFA)は必読

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災害のあとは警察官や消防士でさえPTSDやうつ病になりやすい

2019年は災害が本当に多い年です。九州北部豪雨・台風15号による千葉の大災害の直後、今回の台風19号によって多くの被災者が続出しています。

被災者は大きな災害の後も生活を続けていかなければいけない場合がほとんどです。財産を失い、家や思い出の場所がめちゃくちゃになり、自分の命や、大切な人の命が脅かされ、今後どうなるかが全く予想もつかない中、手探りの状態で歩みを進めていかなければなりません。

絶望的な状況に打ちひしがれ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)やうつ病を発症してしまう方も出てくるのは当然です。

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2005年にアメリカで起こったハリケーンカトリーナのレスキューを行った警察官と消防士1437人にアンケートを行ったところ、284人(約1/5)がPTSD、360人(1/4)がうつ病を発症してしまったというデータもあります。

緊急事態に対処するのが仕事の彼らでさえ、20~25%がPTSDやうつ病などのメンタル障害を発症してしまったのです。

”一般人の私たち”が災害を経験したら、もっと多くの人がメンタル障害を発症してしまうことは容易に想像できます。

今回は、被災した方や、被災者とのつながりがある人、被災者の手助けをしたい人のために、災害時に私たちができるメンタルケアをまとめていきます。

本当なら、メンタルクリニックや精神科を受診して、適切なケアを受けるのが一番良いと考えられますが、災害時にそれらの病院に通うことは本当に難しいことだと思います。十分なメンタルケアを行うだけの人も物資も足りないでしょう。

そこで、PTSDやうつ病のような、その後の人生の質を大きく下げてしまう病気を発症する前に、自分でできる対処法を一つずつ紹介していきます!


不眠への対応

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災害時は強烈な不安があるため、不眠が出ることがありますが、それは正常な反応です。もちろん、たくさん寝ることができればそれに越したことはありませんが、”寝ないとダメだ!”という考えは捨てましょう。余計な不安をあおるだけです。眠りが本当に必要な時は、ちゃんと眠くなります。

どうしても眠れない場合、病院などでもらった睡眠薬を使うこともあると思いますが、基本的に睡眠薬の使用は避けましょう。

災害時には、日中に現状回復のための作業を行わなければならない場合がほとんど。しかし、睡眠薬を使うと日中の眠気を助長してしまう可能性があります。被災地においては足元に危険が潜んでいる場合も多いですから、眠れないことによる不安が異常に強い場合以外は、睡眠薬の使用はお勧めしません。

現状、私の書いたnoteのうち、薬に頼らず不眠を解消するテクニックはコチラ

不安への対応

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不安は、今までの正常な生活との落差を埋めるために、体を動かして何とかしようとするために起こる正常な反応です。被災直後に被災時のフラッシュバックが起こったり、悪夢を見たりする症状のほとんどは、1~2か月で自然によくなると言われています。

現状の不安やストレスをその都度受け流すことで、長期的なPTSDやうつ病の発症を抑えることができます。しっかり対処法を学んでいきましょう!

今すぐできる不安の対処法をコチラ↑に書いておきました。

薬がなくたって、カウンセラーがいなくたって、今すぐできることはちゃんとありますよ。ぜひ試してみてください!

不安を感じた時こそ、呼吸や瞑想は効果テキメン!!試してみましょう。


孤独への対処

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災害は多くのインフラを壊滅させ、ヒトとのコミュニケーションを断絶させます。しかし、このnoteを読んでいるということは、少なくとも電気やスマホが使える状況であると考えると、孤独へ対処する方法はちゃんとあります。

目の前のスマホで、家族や友人とコンタクトを取ってください。LINEでも電話でも構いません。孤独は災害時の最も大きな敵です。被災者は持ち物や財産など多くのものを奪われてしまいますが、少し離れた地域の友人など、ヒトとのつながりを全て奪うことはできません。

テクノロジーを使って人とのつながりを感じましょう。

実際に、2016年の研究によって災害時のインターネットを介したヒトとのコミュニケーションがPTSDを抑制することが示されています。

もし、被災者の友人や家族を持つ人がいたら、その人に一言でもいいので声をかけてあげてください。被災者は生きる意味を理不尽に奪われています。その一言が、救いになるかもしれません。


心理的応急処置(Psychological First Aid : PFA)

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心理的応急処置(PFA)とは、災害や紛争、犯罪などにより大きなストレスを受けた人たちと”接する人”が、被災者に対してどのように声をかけたり、何に気を付けて接するべきかを示したマニュアルです。

2011年にWHOにより公開されたのが最初のPFAで、アフリカや南アジアなどの地域で国際緊急時支援や難民支援に役立てられてきたものです。日本語版PDFもあります。

PFAの良いところは、専門家でなくても、”誰でもできる”、心のけがの回復を助けるための基本的な対応法を学べるエッセンスが簡単にまとめられていることです。

この1冊に目を通しておくだけで、被災者の尊厳を意図せず傷つけたりすることなく、良好なコミュニケーションにより、良い方向へと進めていくことができます。

災害によるトラウマへの対処法については、専門家でも意見が分かれ、なかなか対応法が定まらないのですが、PFAは現段階での応急処置として最も効果のある方法だと考えられています。

さらに、自分自身を被災による心のダメージから守る効果も期待できます。

被災者とかかわるすべての方必読のマニュアルですので、これからボランティアに行ったり、家族や友人の手伝いに行ったりする人は、いったんこれを読んでおくと安心ですよ。


まとめ

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災害時になりやすい不眠や不安、孤独といった状態が長く続くと、PTSDやうつ病への発症リスクはどんどん高くなります。ストレスに対処するには、原因を一つ一つつぶしていくしかありません。

今回は、私のnoteをはじめとした知識をいろいろとご紹介させていただきました。ストレス対処についてもっとたくさんの方法を網羅的に知りたい場合は、こちらの本で保管してください!

また、不安やストレスをさらなるメンタルに変えるチャンスとして有効に使いたい方にはこちらの本がおすすめです。

さらに、今自分がどのくらいのストレスを感じているか確かめるには、この質問に答えるとすぐにわかります。スコアが低かった人は今すぐストレス対策をして、PTSDやうつ病などのメンタルの悪化を防いでいきましょう!


----- おしまい -----

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引用

Centers for Disease Control and Prevention. "Health hazard evaluation of police officers and firefighters after Hurricane Katrina--New Orleans, Louisiana, October 17-28 and November 30-December 5, 2005." MMWR: Morbidity and mortality weekly report 55.16 (2006): 456-458.

Aten, Jamie D., et al. "Everyday technologies for extraordinary circumstances: Possibilities for enhancing disaster communication." Psychological Trauma: Theory, Research, Practice, and Policy 3.1 (2011): 16.

Vernberg, Eric M., et al. "Innovations in disaster mental health: Psychological first aid." Professional Psychology: Research and Practice 39.4 (2008): 381.


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