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青葉城西について少し語る


ハイキュー!!の主人公枠といえば日向・影山コンビが在籍していた烏野高校である。
その烏野が全国という舞台に行くまでたくさんのライバル学校が出てきた。
その中の一校である青葉城西。及川徹を主将とする安定感に優れているチーム。
推し高校である。そりゃあ、とても。

とりあえず脳内整理も兼ねて各選手について自分が思ってる事とかを少し掘り下げていこうと思う。

背番号1番、及川徹。主将。青葉城西の顔といっても過言ではない。
セッターとして天才・影山飛雄ですら敵わないと言わしめ、怪童・牛島若利からは「白鳥沢へ来るべきだった」と言わしめた天才の気を引く秀才。本人は天才アレルギーなのに。アンチ天才なのに。
作中誰よりも飄々として裏で血反吐を吐く練習をする妖怪バレー大好き。この人って決めたら一途すぎる。アルゼンチンにビュン!するほどに。あとぶっ倒したい相手もずっと一途。
及川さんといったら「才能は開花させるもの センスは磨くもの」。
才能は開花できるけどそこまでで、それをどこまで成長させるかは己の磨き方次第。
あの青城戦終盤のタイミングの早い超ロングセットアップ。
何回、何十回、何百回、何千回そこに上げたんだろう。このセットアップをあのコマで見える範囲(というか烏野)だと飛雄だけが分かっててボールを追ってるのがまた岩ちゃんとの超絶信頼関係を表していて一生この二人には敵わない気がする。
あともう一つ、このセンスって己の人生の選択って意味もあると思う。
及川徹は北川第一と青葉城西を選ばずに白取沢を選んだら、岩泉一じゃなく牛島若利を選んでいたらきっともっと違うバレーボール選手としての道があったと思う。でも青葉城西を選んで、岩泉一と一緒に牛島若利を倒すことを選んだ。これも一つのセンスだと思ってる。何一つ間違っていない、及川徹の選択というセンス。
お前を絶対に倒すと決めたプライド。
「この取るに足らないプライド 絶対に覚えておけよ」
まさか地球の裏側まで行っちゃうとはね。この時思いもしなかったよね。でもよく考えてみたら日本にいたらいつか日本代表として味方になる。それじゃあ本当に倒したとは言えない。
ならば、日本から離れればいい。及川徹のプライドという生き様。
飛雄と牛若だけじゃなく、ショーヨーも妖怪世代も、相棒の岩ちゃんも、全員倒す。
まさにコートを制す、大王様。

背番号2番、松川一静。190㎝近い体格で青城のブロックの要。
「クロスには打たないでね?打てないよね??」2回出てきて2回ともかっこいいの何?
ブロッカーとして日向に止めたり触ったりするだけではなく触らずにコースを絞らせるという選択肢があること植え付けさせた男。
作中様々な個性的なブロッカーがいる中で一番嫌なブロックと言われた男。かっこいい。おだいじにどうぞ。
松つんはよく連携を取ってるイメージがある。青城は選手同士での話し合いに力を入れてるから当然なんだろうけど、自分の限界値と役割を知ってるからこそ自分じゃできないことを補ってもらおうとする。それって結構難しい事だと思う。でも青城はやってのける。本当に高校生かこの子らは?
でもいつぞや(2018年)の集合ポスターカレンダーでダブルピースしてるのと後輩に絡んでるマッキーであほみたいに感情ぶっ壊されたからなぁ。DKじゃん。DKだった(当時)。
あとショーセツバンだと結構負けず嫌いで岩ちゃんと張り合ってるのがまた松つんの印象をガラッと変えた。まあ、負けず嫌いじゃなきゃ10月まで部活残らないよね。大人になってもまた岩ちゃんと勝負してほしい。どっちも酒豪そうだし。

背番号3番、花巻貴大。青城でも攻守に優れてるオールラウンダー。
ジャンプサーブが打てる、トスを上げれる、フォローも上手いし攻撃に対する対応も早い。いろんなことに気付く事の出来る、広い視野を持ってると思う。
コート上もだけど、チームメイトのいろんなこととか。声かけも積極的にしてるなって思う。及川さんとはまた別のムードメーカーな感じ。
というかクッションというか潤滑油的な。岩ちゃんがブロック捕まったりしてウガアアってなってる時に「どんまーい」とか及川さんがサーブミスしても「惜っしィ~!!ナイス攻めサーブ!!」って声掛けして柔らかくしてる。
あと松つんのところでも書いたがポスターカレンダー。本当理想の後輩に絡む花巻貴大ですpi●ivで何百回も見たありがとうございます。腕が当たって片目くしゃってなってる金田一もむすってしてる国見ちゃんもありがとうございます。今見ても解釈が一致すぎる。
なおかつアニメではブロックでぶつかってきた狂犬ちゃんに「ナイスキーな」とぶつかってきたことに文句も言わず功績を称える出来た男である。かっこ良し男かよ。松つんもだけど本当に高校生か?人生2週くらいしてない?

背番号4番、我らがエース岩泉一。190㎝が小柄と言われる世界でさらに小柄な179㎝。だがその体格から繰り出されるジャンプサーブと力強いスパイクは烏野の男前WS達をも唸らせる。
そしてアタッカーはセッターやメンバーに「(ボールを)寄こせ」と言うが、この岩泉一だけが「俺に勝負させろ」と言った男。
ブロックに対してアタッカーとして、エースとしてのプライドの勝負ができる男。
セットアップはセッターの仕事、そこから先のアタックはスパイカーの仕事。ここから先は俺の領域。だから俺に勝負させろ。これを漢と言わず何を漢と言うのか。あかん惚れてまう。もう惚れてるけど。
この時の入畑先生の「岩泉はお気に召さなかったみたいだなあ」の言い方と表情が好き。
あと岩ちゃんと言えば「6人で強い方が強いんだろうがボゲが!!!」「目の前の相手さえ見えてない奴がその先に居る相手を倒せるもんかよ」「迷わず進めよ」「お前は俺の自慢の相棒でちょうスゲェセッターだ この先チームが変わってもそれは変わんねえ」「でも戦う時は倒す」名言製造マシーンか何かですか?
ただ本当、言葉のほとんどが及川さんに向けられてるのしんどい。
6人で強い方が、は中学からずっと岩ちゃんは及川さんと、仲間と一緒に倒すっていうのが頭にあったんだろう。ずっとそれは続いてて、トレーナーとしても変わらない。
岩ちゃんのバレーはいつも及川さんと共にあるんだなぁ。絶対相棒がアルゼンチンで活躍してたら陰でドヤ顔してるよ、後方腕組み岩泉だよ。ドヤ泉一。

背番号6番、矢巾秀。最初の烏野の練習試合でセッターを務めた以外はピンサーとしての出番。
記述はないけど次期主将候補&三年引退後正セッターだから後釜キツイなんだろうけど、あの狂犬ちゃんを言葉(と胸倉掴み)で手懐けられたのは本当にすごいと思う。
「先輩の晴れ舞台に泥塗ったら絶対に許さねえからな」の破壊力。
自分が試合に出れない、も腹立つけどそれよりも腹が立つ。このやり取りは上級生にはできないし、ずっとスタメン入りしてる渡っちにもできないし、下級生にもできない。唯一できるのがコートに一番近くて遠い矢巾だった。
そしてその後の「頼むから力かしてくれよ」まで矢巾の名言だと思う。
この発言と滝さん(狂犬ちゃんが部活外で活動してた時のおっちゃん)のチームとはなにか、がかみ合ってバレーが好きだけどチームとは何かを知らなかった狂犬ちゃんが青城の歯車になれた。
もうこれだけで矢巾は主将の器なんよ…。技術だけが主将の器じゃないんよ…。
でも普通にジャンプサーブ打ってるし活躍してる。この男強いんだよ本当に。伊達に二年の中で一番早い番号でベンチ入りしてませんってか。かっけーなおい。

背番号7番、渡親治。青城の守りの要のリベロであるが、アタックラインぎりぎりで踏み込みジャンプをしてトスを上げることのできる、攻撃への繋ぎもできる攻撃型リベロ。ノヤさんが成長するために見出した活路。
元々セッターだったのか、リベロとしてただ守りに入るだけではいけないと思っていたからなのかは分からない。
仮元セッターだったとすると、1年時にはもう踏ん切りをつけてリベロについてたはず。青城は選手層が厚いから矢巾や他のセッターを見て、己を顧みてリベロになったと思う。今でなく、2年後3年後の青城を考えて。
元々リベロだった場合、渡っちは色々な試合を見て分析する子だからきっとアタックライン攻めるリベロとか見たりして実践しようとしてたりしてたんでないかなと。
それを踏まえて2024年のジャンプショップから出たバースデイグッズのマフラータオル。恒例の古舘先生神によるキャラクターの身上は「先進」。
かっっっっっっっこよ。先を・先に進む。やっぱりリベロは男前じゃなきゃできないのか…???
マッキーもなんだけど渡っちも当たり前のようにトスを上げる事は普段からいろいろなことを想定して先のことを考え動く青城にとっては当たり前のことなんだろうな。
実践できる渡っちは強い男。そして青城、というかバレーまっすぐでも性格曲者だらけの作中の数少ない良心。強く生きて。

背番号12番、金田一勇太郎。チーム最身長。先輩を慕う青城の良心その2。そして最推し。
この子はたぶん気配りとか他人の気持ちを汲み取ってフォローができるせいで飛雄とのバレーで少し萎縮してたところがあったんだと思う。もっと高くもっと早くを実践しようとしてぎりぎりになってしまった。自分が飛雄の思い描くバレーが出来なくてそこが自分の限界だと思っていた。だから及川さんに自分の意見を通した時にホッとしてた。でも及川さんは金田一の最高点やブロードの距離はまだまだ先だと見抜いていた。
成長意欲もあるから先輩の技術も取り入れようとするし、のびのびとバレー出来て良かったねと。まあそれで中学校の事が取り消しになるわけじゃないけど。
けど最初の練習試合の後の「謝ったりすんなよ!!!」「俺も謝んねぇ!」のやり取りでこの二人はある程度和解?できてたのかなと。
ただ疑似ユース編でやっぱり気にかかってたのか、日向に「ゆずれなくてケンカするの普通だ だから影山も大丈夫だ!」って言われて間違ってたけど間違ってなかったんだと気付いたあの表情でもう涙です。原作もだしアニメのあの表情ね。声ね。
金田一達側の方を同情はしてくれても肯定してくれる人いなかったもんね。自分たちは間違ってなかったって言い聞かせてなきゃだめだったんだもんね。
飛雄にとってトスを上げた先に誰もいなかったのがトラウマだったように金田一にとってもトラウマだったんだろうな。
17巻番外編で同じ一年と思われる部員に「…家に帰って一人になったらどうしようもない時間が来んだよ」と言うコマがあるけどこれ絶対中三の時に系統は違えどあった時間なんだろう。
それが日向の一言で救われた。やっぱり日向は太陽で周りを照らし時には焦がし、影を作り、払ってくれる存在なんだな。敵でも味方でも関係ない。太陽だから。
ハイキュー!!は選手の技術の進化だけでなく高校生の子供と大人の中間である心の進化・変化にもスポットが当たるいい作品だと思います。
それも踏まえてのV編のやり取り、もちろん朝一でジャンプ読んでコンビニの駐車場で泣きました。
約束2、最高でしたね。ふっきれすぎててむしろ無邪気。かわいい。本当に確執あった?金田一・影山ペアのあのロータッチ(?)アツすぎでは?そんで2と言わず3も4もやっていいんですよ。おっさんになってからもじいさんになってからでもいい。
今からでも遅くないからたくさん最高のトスあげてもらえボゲ。でも戦う時は倒せ。今から日本代表なれ。

背番号13番、国見英。かわいそうとがむしゃらが嫌いな男。君オポジットってマジ?でも効率よく燃費よく常に冷静が武器は後半に強いので。本来なら岩ちゃんがこのポジなんだろうけど岩ちゃんの方が熟練度というかレシーブやらトスが上手いからスパイクと守備でガンガン前半に点取ってもらって後半国見ちゃんに働いてもらう魂胆で置いたのかなと。
青城は連携プレーが秀でているので後半になればなるほど強い国見ちゃんがいるだけでずっとそれが維持される。疲れたり集中力が切れたり雑になるところをカバーできる男。
のんびり手を抜いてやってるように見せかけて淡々と裏方の仕事をしてるイメージ。実際いろいろ抜いてやってると思うけどそれだけじゃ強豪のレギュラーに一年からなれんのよね。
飛雄からもお前上手いのに、とか言われてる辺り技術もある。ただやっぱり狂犬ちゃんと比べるとパワー劣りしてしまうからそこはまあ上手くやってもらうと化けるのかな。狂犬ちゃんスロースターターだけど。相性悪すぎだけどまあ国見ちゃんなら上手くやってくれると信じてる。
二年、三年の時に青城一のダークホース化してそう。狂犬ちゃんと一緒に矢巾と金田一を振り回してほしい。あと相手の守備も。日向影山月島トリオはたぶん一回キレる。
約束2、最高でしたね。たぶん金田一は振り回されすぎたんだろう。国見ちゃんの戯言の笑い流し。いつものやり取りみたいな感じ。そうこれが見たかった。ありがとうございます。
普通に飛雄とも会話してて思い出すだけで泣けてくる。そういうところやぞお前ら。
国見お前ビーチやってみろよ。

背番号16番、京谷賢太郎。青城の壊し屋。背筋をフルに使って放つスパイクの強烈さとボールに対する執念。
奇麗にかみ合っていた歯車をぶち壊し再構成させた男。正直、もう少し早く歯車がかみ合って岩ちゃんと狂犬ちゃんのスパイカー布陣でいたら烏野は負けてたと思う。
この子は白鳥沢の天童とちょっと似てると思う。自分の好きなバレーを追い求めたら他人から疎まれた。そして理解者に出会った。お互いに点を取れるから入れられてる。失敗してもそれもチームの得点だから好きに動け。ただ危ないことはするな。
これって何事においても結構大事だよなと思う。モチベーション的なところもあるけれど、つまはじきにされてた自分の居場所を見つけてしまう。
これも一つのバレーにハマる瞬間だと思う。それが狂犬ちゃんの場合、矢巾に叱責と及川さんの脅迫(信頼)・「よくやった」だと。青城のセッターこわすぎ問題。やはり矢巾はポスト及川にふさわしい。
そのおかげかV編丸くなりすぎて本当にお前狂犬ちゃんか?となった。ツッキーとお喋りしてる…?あと及川さんの事もすげぇって…?お前本当にあの狂犬ちゃんか???……育ったねぇ。

温田謙生、沢内求、志戸平介。青城三年メンバー。試合に出れなかった三年。
温田っちに至ってはユニですらない。でも誰よりも青城を応援して勝利を願ってた。
レギュラーじゃないからって格差があるわけでもない邪険でもない三年生7人が好きすぎて…。本当に優勝でいい、優勝だった。
三年メンバーの3対4でだと及川&花巻&温田vs岩泉&松川&沢内&志戸。
じゃんけんとかぐっぱーで決めてる可能性も捨てきれないのでだけど攻撃レベル順番で組んでそう。沢内くんと志戸くんの実力は未知数だけどユニもらってるから活躍できるっぽそうだし、及川さんのサーブ&トスとマッキーのオールラウンダーっぷりを考えたら温田っちが及川・花巻ペアにいるのが妥当なのかなという。
掘り下げたいけど番外編しか出番がないから何も語れない。あるなら温田なのか湯田なのかくらい…。どっちだ…。

入畑伸照、溝口貞幸。青葉城西バレーボール部監督、コーチ。
青城は選手が自主的に意見を出して行動するのであまり作中では指導らしい場面がなく、選手の後ろで話を聞いていることが多い。
アドバイスはするみたいだけど及川さんの代は及川さんが抜きんでてるからあまり心配いらないみたいな表情でいるのが印象的。
そして及川さんの攻撃的なサーブを見て「恐れている暇はない 勝負にでなくてはね」と焚きつけられる先生もまたいい。
二人とも選手、もとい生徒を信頼しているのが溢れててとても良いです。自主性を重んじる、生徒をよく見ている大人たちだと思います。まあ溝口君は熱血気味だけども。
こんな大人になりてぇなぁ。

主要なメンバーの個人的な掘り下げはこんな感じだろうか。
正直一年生についてはクソデカ感情を持っているのでちょっと多めになってしまった感はある。仕方ないね。まあ書き足りないけどいずれ違う話題の時にまた書きたいと思う。

青葉城西の強さについて。

青葉城西が強い学校かと言われたら、推し故のひいき目から見てもまあ『そこそこ強い学校』であるとしか言えない。最強無敵でいつも優勝できます!みたいなチームではない。
ガイドブックや本編での描かれからしても日向達が在学中は一度も全国の切符を手にできなかったのだろうな、と思う。
日向二年時、烏野はIH予選2位、伊達工が優勝。春高予選は烏野。
三年時のIHがどこの高校が優勝したか記載がなく、春高予選は烏野。
ワンチャン日向達三年の年にIH予選で優勝して全国行ってるかもしれないけど、ベスト4内、良くて準優勝止まりが殆どだろうなと。

本当に青葉城西が全国に通用しないかと言ったらそんなことはないと思う。全国制覇となったら話は別だけど。でも何が起こるか分からないのが世の中なので。
作中で言及されているが、青城は攻撃も守備も全員の平均が高く安定していて、他校行ったらどこでもエース張れる選手がいる。ブロックも強力で有名。(11話 大地さん、スガさんのセリフ)
作中の序盤も序盤だけども、これは本当にそうだと思う。烏養コーチが「(宮城)県内でもっとも完成されたチーム」と言うくらい。
自分は上記の様に青城の選手について思っているのでなおさら全国制覇は難しくても全国行きはできるでしょ的な所もちょっとある。
じゃなきゃいつもベスト4に入ってないって。チャンスがあえばいつでも優勝できるチームであるんだって。

ただ単純に、同期に後の日本代表で主砲となる牛島若利がいて、2個下に天才セッターの影山飛雄がいた。
その組み合わせがあっただけで。それさえなければ宮城県代表なれたのでは。
…とまで思ったけど及川さんの強さはアンチ天才精神から来てるものもあるよな、と。天才ムカつく天才ぶっ潰す。一人だけ強くても勝てないんだよどんまい!(まあこの一人だけ云々は岩ちゃんからの受け売りだろうけど。)
この天才二人がいない世界線だと違う強さの青葉城西になってる可能性の方が大きいから、やっぱり及川さんの人生に天才二人は必要だったと思う。

以下蛇足的な部分。
青城っていうよりそれに言及した牛若と日向の話。

作中で牛若が「及川以外弱い」と言ったこと。
この牛若の発言については牛若が絶対王者として君臨している以上、そんなことはないとも言い切れないし、じゃあ白鳥沢に青葉城西が勝ったことがあるかと言われたら何も言えない。
けれどもこの発言について日向が代わりにバチバチにキレていた。
岩ちゃんのスパイクが、金田一のブロックが、渡っちのアタックラインを越えてのトスが頭を過っていく。烏野を追い詰めたものが、負かしたものが弱い。その青城がヤセた土地ならじゃあおれ達は土壌の栄養すらほぼないコンクリートか。
青城に勝ってトーナメント表を見る日向の顔に事情を知らない谷っちゃんが「何か怒ってる…?」となるくらい。
まあ牛若本人に悪気は一切ないんだけど…事実を述べただけで。オブラートって知ってます?ってだけで。良くも悪くも高校生だね。
でも番外編でも及川さんが言ってたけども「今回は絶対全国行けるチームになってた…!!」のセリフ通り、もし烏野に勝ってたら、烏野が白鳥沢に勝てたように青城も勝てたかもしれない。それはもう叶わない夢だけども。

あとこの発言は個として考えた時ってものあると思う。
牛若は徹底して「『俺が』いるチーム」と言う。まるで独裁者の時の飛雄の様に、追い詰められていた及川さんの様に。
確かに個で見れば青城で一番バレーが上手いのは及川徹だ。けどバレーは個人競技じゃない。個の力を足してかけて、たまに引き算になって、また数が元に戻ったり増えていく競技。
でも牛若は一人の力で点をもぎ取れる、白取沢のその時のスタイルがエース頼りの攻撃主義だったのもあったからそれが正しかった。
牛若にはバレーでしか個を測れるものがなかった。自分自身もだけど周りからの評価基準の大半がバレーの子だし、大人びてる容姿と言動もあるけど当時18歳そこらのバレー小僧だったわけだしね。
そう考えればまあ、この発言も青葉城西推しとしては呑み込めるくらいにはなるのかな。
それに「見事だと思う」これが全部の答え。及川さんと一緒に笑ってしまった。
大人になった今、一連の発言は酒の席で一生いじられてほしい。その隣で飛雄もいじられてほしい。主に及川さんと岩ちゃんと日向に。まあお前らもいじられる側になるがな。

まあ、蛇足部分はこれくらいにして。

東京体育館・オレンジ色のコートでその姿を見ることは叶わなかったけども、今は世界を相手に戦う及川さんと、その及川さんを倒すべく選手を万全の状態にするトレーナーとして戦う岩ちゃんの勇姿と、それを見守るたくさんの青葉がいつまでも芽吹いていくようにと心から思う。
青葉は枯れてもまた芽吹くものだから。青葉城西、ずっと大好きです。

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