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ゾンビタワー完結編。

濡れたままでも乾かしすぎでも髪の毛は傷む。そんな話をしてきたが今回はカラーやパーマ、カラーやブリーチ(脱色)によるダメージについても話していきたい。

前の記事で話したようにゾンビタワー(髪)は巻き寿司のような3層構造である。
美容院や市販のカラー剤でカラーを行う際にこんなことが起こっている。こじ開けたキューティクル、海苔の部分から細かい色素の粒子が入る。小さな隙間から入った粒子達はコルテックス、米の部分で結びつき始め髪の毛に色付けされていく。明るいカラー剤ほど脱色作用が多く働き、元から備わっている髪の毛の色素が抜ける。

つまり海苔の扉をあけ
米を何色に染まるか、元の米の色はどんな色か
によってカラーは決まる。
そして扉をこじ開けるアルカリ性の力と閉まりきってない扉が擦れ合うことでゾンビタワーはダメージを受ける。

強制的に剥がされた海苔は綺麗に戻りづらくなるのだ。そんな海苔を味付け海苔にしたり、韓国海苔にしたりするさまざまな種類の「トリートメント」が存在し人工的に旨味をプラスしていく。

酢飯にするのか赤飯にするのか、そしてどこの海で取れた海苔を使うかでゾンビタワーはカスタマイズされていく。
補足でカラーマニキュアも触れておこう。

いわゆるヘアーでいうマニキュアは酸性で米にはあまり影響せず海苔をコーティングするものが多い。だから色が抜けるのも早かったりするし痛みが少ない。

ついにきた、最上級ダメージ「パーマ」
一口にパーマといってもいろんな種類がある。

ストレートで生まれてきた人が毛先の動きやカールを求めウェーブを作り出す「一般的なパーマ」や

カールを持って生まれてきた人がストレートヘアを求めて変性させる「縮毛矯正」や

ストレートの人がパーマをかけた上で、ストレートに戻す「ストレートパーマ」などがある。

上記の一般的なパーマにも
薬剤で形作るだけのものや
薬剤とストレートアイロン、薬剤とマシン
を使ったものなどストレートアイロンとマシンのハイブリッドも存在する。
薬剤も次から次にメーカーが新たなものを商品化し
美容師もその選定に力が必要になる。

パーマの主な仕組みと傷み

カラーは米の表面までを主に攻撃するのに対し、
パーマは米の内部まで攻撃します。
攻撃の仕方も異なり槍とロケットランチャーくらいの差があります。

そう、せっかくウェーブを作った髪が濡れただけでは元に戻らない状態にするにはそのくらいのダメージが及ぶ。髪を形を支えている結合を解き、新たに形作ったまま再結合を行う。これでストレートがウェーブに、クセがツヤツヤストレートのまま何日も形付けられる。

しかし毎日軽いパーマは起きていることをあなたは知っているだろうか。そう「寝癖」だ。

濡れただけでも少しだけ結合が解かれ、
違う形のまま乾くとその形が次濡れるまで継続する。
ゾンビタワーは夜中にトランスフォームしている。

寝汗という水分で朝までに乾いた形で寝癖パーマは出来上がる。寝癖を直すには根元から濡らすのが一番いいってのはこういうこと。

結合を解いたり、また結合させたりするのが一番ダメージがあるのはなんとなくわかると思う。
海苔の開け閉め + 米を変性させて巻き寿司本体をグニャグニャ折り曲げると巻き寿司はぐちゃぐちゃになる。パーマはこうやってゾンビタワーを痛めつける。ゾンビはいくら殺しても這い上がってくるが、正確には這い上がってこれない。足も手もないまま積み上げられていくのだ。いや、想像したらグロいな、、

長くなったが、最後にブリーチについて。
カラー編でもあったようにハイトーンのカラー剤ほど脱色作用があり、色味は入れず脱色作用のみを専門としているのが「ブリーチ剤」になる。

ゾンビタワーは、生まれた時からゾンビとしての緑色(本当は黒や茶色)である。そのゾンビっぽい色を皮膚ごと剥ぎ取るようなパワーで色が抜かれていくのだ。いや、それもグロいな、、

米の部分、コルテックスにある色素「メラニン」はブリーチ剤の作用によって次々と抜かれていく。強制的に抜かれることでキューティクル、海苔の扉も傷つき米もボロボロになってしまう。
ブリーチをする理由としては、透明感のある明るい色にしたり真っ赤や真っ青などビビットな色に染めたいということが挙げられる。好んでブリーチだけを行う人も中にはいる。

もとから真っ白な状態で生えてくれば白いキャンバスに絵の具を塗るように染められるのだろうが、なんせ日本人はわりかしメラニンが濃い。メラメラなのだ
明るい茶色なんてほどではなく、真っ黒な人も多い。

だからクリーミーなふわっふわな色を作るには2、3回のブリーチが必要になり、時間と美容師の技術が求められる。適切なブリーチの塗布と処理でゾンビタワーのHPは決まる。
最低限のダメージで最高の色味を作るのは至難の業。それも何ヶ月かに一回いろんな色に染めていたら数センチごとに違う色のキャンバスが存在しそれを綺麗に一色に馴染ませないといけない。

これにはゾンビタワーもお手上げ。まあそのころには腕も足も失っている。

ブリーチを数回と熱変性系パーマを同時にしようとしているあなた、ゾンビが叫んでいますよ

以上のような感じで
理想のヘアスタイル、ヘアカラーにするのと引き換えにダメージを生んでいることがわかっていただけただろうか。
めちゃくちゃ剛毛な人がストレートパーマとブリーチをして平均くらいの髪の太さになったりもするから、ダメージは一概にデメリットだけではない。

しかし女性は特に髪を大切にしているし、綺麗に可愛くいたいと思っているものだ。
そのために時間や労力、お金や髪のダメージ、手入れを行なっていることをメンズゾンビ達は知っておいてほしい

ゾンビタワー 完







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