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悪臭を放つ花、世界最大はどっち?

異臭を放つ巨大な花として有名なラフレシア(「最大の一輪花|Largest single flower」としてギネス世界記録に認定されている)。開花は数日しか続かず、自生地も限られていることから「幻の花」と呼ばれている。葉・茎・根を持たず光合成による有機物の合成ができないため(植物学的な定義からは植物とは呼べない)、ブドウ科のツル植物に完全寄生する独特の生態を持つ。生育地は東南アジア地域の熱帯林で、ボルネオ島[1]では9種のラフレシアが見られる。花芽は宿主となる植物の幹上に形成されてから約1年で成熟(花芽が出るまでの期間は不明)、初期から若年期にかけての成長は非常に遅いが、成熟期は指数関数的に加速する。2日ほどで開花し数日してから急速に腐敗が進む。動物の死体や糞に繁殖するクロバエが、腐った肉のような悪臭に誘惑されて授粉を担う。

ショクダイオオコンニャク(サトイモ科コンニャク属)は、インドネシア・スマトラ島の熱帯雨林に自生している。自生地では7年に一度しか開花しないといわれる希少植物(絶滅危惧種に選定)です。地中の球根から大きな葉が育ち、葉が落ちると休眠期に入るというサイクルを繰り返すが、ごく稀に葉ではなく花芽をつける(球根が十分に成長すると花芽をつけるといわれる)。開花すると高さ1~3メートルに伸びた附属体を取り囲む仏炎苞(ぶつえんほう)が1メートルほど広がり、全体の姿が巨大な燭台のように見えることから名付けられた。花は腐った肉のような強烈な臭いを放つことから「死体花」とも呼ばれ、「最も臭い花|Smelliest flower」としてギネス世界記録に認定されている(「最も高い花|Tallest flower」としても認定)。

1.ボルネオ(カリマンタン)島は、世界の島で第3位の面積(約74万平方キロメートル)を擁し(第1位はグリーンランドで、第2位がニューギニア島)、北部をマレーシア(サバ州・サラワク州)とブルネイ、南部を東・西・南・中カリマンタンの4州で構成されるインドネシアが領有している。インドネシアでは、「カリマンタン島」と呼称し、マレーシアでは「ボルネオ島」を使っている。

※ 見出し画像にはPixabayのフリー素材を利用しています。

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