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女子ワールドカップ決勝戦!旅に予期せぬトラブルはつきもの。それは土産話の始まり。


旅に出ることは年末に決めた。

すぐにアムステルダム経由で航空券を手配し、ホテルは再開発地区の最新のショッピングセンターの上階を予約。あとはチケットの確保と、期待通りになでしこジャパンが勝ち進むことを待った。

FIFA女子ワールドカップ・・・前回のカナダ大会は決勝戦で敗れて準優勝。前々回のドイツ大会は決勝戦をPK戦で勝利して優勝。2019年のフランス大会では、どの試合を見るために旅に出るか・・・2大会連続で決勝戦に進出しているのだから選択肢は一つしかなかった。 


7月5日(金)決勝戦の2日前

成田空港から旅立つ。日頃、Jリーグのアウェイ遠征でLCCを愛用しているのでKLMオランダ航空のエコノミー席は快適に感じる。慣れとは恐ろしいものだ。なでしこジャパンはとっくの昔にベスト16で敗退していた。

決勝戦のカードは最強・米国女子代表と欧州女王にしてなでしこジャパンを破ったオランダ女子代表の対戦。オランダの首都アムステルダムでの乗り継ぎを経て、決勝戦の舞台となるフランス第2の都市であるリヨンに、私が乗り込んだのは17時51分。

ところが、荷物は来なかった。

1時間28分の乗り継ぎの間に荷物の積み込みが間に合わなかったのだ。リヨンでの滞在は、この日を含めて4日間。でも実は、フランス語を話せない(英語すらカタコトだ)。そこにKLMの女性係員が声をかけてくれる。たどたどしい英語で質問に答える。

いまだに紙のチケットで飛行機に搭乗する人も多いが、絶対にアプリを使ったモバイルチケットにするべきだ。私は、それで助かった。アムステルダムでの乗り継ぎも、空港内のマップで自分の位置が表示され、迷うことなく移動。搭乗時刻の変更も連絡が来る。

そして、目の前で女性係員がPCに入力したロストバゲッジの情報も瞬時にアプリで自分にフィードバックされるのだ。本当に心強い。歯ブラシ等の洗面道具を受け取り、トラムと地下鉄を乗り継いでホテルに向かうことにする。



駅の警備のおじさんに乗り場を質問すると、わざわざ券売機にまで案内してくれて切符の購入方法も教えてくれた。フランス人がフランス語以外は話さないなんてインチキを教えたのは誰だ?

ジョークを交えて英語で丁寧に教えてくれた。ちなみに、フランス国内では現金を使用する機会はほとんどない。ほぼクレジットカード決済だ。切符はクレジットカードで購入する。




ホテル到着は予定よりも大きく遅れて20時になってしまった。ホテルの下にあるショッピングセンターCONFLUENCEのHippopotamus(ステーキのファミレスチェーン)で夕食。長い列を捌くスタッフの優れた接客に感動(自分には英語で)。

フランス人は日本代表監督のトルシエやハリルホジッチのような偏屈ばかりだと思ったら大間違いだ。むしろモンバエルツ(横浜F・マリノス監督)のような温厚で親切な人ばかりと出会う。


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