(自分向け)シナリオの作り方

この記事は、シナリオを製作して脚色し成果物として発表するまでに至る過程を私自身がいつでも再確認できるように忘備録として記したものとなっています。
私自身がアウトプット作業を苦手としているため、それらを克服して完成まで導くためのバイブルのようなものです。立ち止まったら振り返るの大事です。
 
使用用途はシナリオ製作としていますが、応用利かせれば書くことならなんにでも使えると思います。
 
注意点として、私自身がアマチュアであること、そして参考文献等も特になく完全にオリジナルの手順および技法であること、が挙げられます。要は趣味レベルということ。
 
そもそもクリエイターに絶対的な正解手順なんてあるわけない(と思っている)ので問題無いはず。
 

①シナリオの用意

 
初っ端からになるが、ここが一番得意な人と不得意な人で分かれる。
0から1を生み出す作業は難解かつ複雑なものだが、単純なきっかけで物語のDNAが結合を始めたりするのが面白い。
 
きっかけは人によって様々だ。外に出て歩き回ったり、友人と出かけたりすると普段は視線や興味を向けないであろうものに関心を抱くこともあるだろう。この手のタイプは好奇心がポイントとなっている。
一人では思いつかないことを思いつく手助けをしてくれるのが他人だ。他人がいるから観察できたことなんて誰でもあるのではないか?
 
打って変わって、一人静かな場所でアイデアを練りたいという場合もある。
この場合はじつは大まかなシナリオはすでに出来上がっている可能性が高い気がする。たいていのシナリオは生みの親の経験した歴史に基づいて考えられるからだ。普段から他人とかかわらずに空想の世界に浸っていたとして、その世界を作り上げたのは紛れもなく本人の歴史だ。
 
表現したい歴史がまとまったら、起承転結でシーンごとに分割する。
4つの構成それぞれを文字に起こせば、シナリオの原型が完成だ。

②シナリオの脚色

 
シナリオの原型が出来上がったら、次は脚色作業だ。
この作業が一番重要であり、ゆえにそれなりに時間がかかる。
気を付けたいのは、手を抜いた脚色は原型を一気にダメにするということだ。シナリオを用意する段階で私は0から1を生み出すと例えたが、まさしく脚色次第では生まれた1は10にも100にもなれるし、-10にも-100にもなってしまうことだってある。
 
では脚色作業について説明していく。
作られたシナリオを着飾る作業 = つまり、もっと面白くする作業だ。
具体的に言えば、話の展開に抑揚をつけたり、大げさに表現することで迫力や緊張感を生み出したり、場合によっては不必要だとされた部分を削ったりする。
原作(原型)が骨を作る作業なら、脚色は骨に肉をつけていく作業だといえるだろうか。
肉が付きすぎても足りなくても、決してスタイリッシュにはならない。塩梅が非常に重要であり、しっかり脚色された原作はいくら原型が複雑であろうとも頭に入ってきやすく、それが結果的に面白いと感じさせるようになっている。
 
要は、「話を盛る」ということ。
勘違いしてはいけないのは、脚色の手段の一つとして「話を盛る」のであり、盛っている最中に発生した物語の矛盾を取り除かずに盛ってしまうと途端に読みにくくなり、気になりだすとストーリーの核心に集中できなくなり、話が頭に入ってこない = 面白くない といったことになる。
 
実際に原作を用意してから脚色作業をしてみると、基本的に「盛る」よりも「削る」事のほうが割合として多い。
なぜなら大抵原型の時点ですでに必要な情報が詰まっているからだ。
脚色の際に何度も原作を読み返すことになるが、読めば読むほど不要な表現を盛り込んでいたことに気付かされることだろう。その不要な表現について、残しておいたら矛盾になってしまうかどうか考え、矛盾になってくるようであれば削除、矛盾にならないなら他で使い道はないか、使い道がないならやはり削除したほうが・・といったことの繰り返しで脚色作業は進んでいく。
 
元来、人間は楽しい嬉しいといった正の感情よりも、つまらない嫌だといった負の感情のほうが印象付きやすいと私は思っている。
しかし、しっかりと脚色された物語は楽しかったり面白かったりといった正の感情しか残さない。
それは脚色によって負の感情を生み出すであろう原因が取り除かれているからである。
 
最後まで脚色が終わったら、今一度始まりから終わりまでぶっ通しで読んでみる。この時に声に出して読むこと。声に出すことで目視では気が付かなかった違和感や誤字脱字に気が付きやすくなる。可能なら、誰かに聞いてもらうといい。
私は初めて自作したシナリオの脚色作業を終えたときに、知人と恋人の二人にそれぞれ聞いてもらったが、そうした反応があるのと無いのとではかなり差が出る。盛り上がった場面の反応を見て、さらに肉を付けられるかどうか一考できたりするのだ。
 
最終的にアイデアや問題等なければ、ついに脚色作業が終了する。
脚色された原作(原型)は脚本となる。

③完成

 
私は脚本となった時点で完成としているが、こだわりなどあれば表紙などの作成もいいかもしれない。

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