10/17 こさめ

透明で

まるでそこにないかのようなガラスの壁は
毎日誰かが磨いている

時間をかけて
目をこらして

雨の跡とホコリがついたガラスは
誰も何もしないので
いつでもそこに存在感をもたらしている

わたしはガラスのような人になりたい

てまひまかけて
あたかもそこにないかのような

部屋の中から外を眺める

まるで自分は守られているかのような錯覚のための
そんな存在に

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