弁護士会の「若手支援」のズレ

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若手弁護士を支援しようという弁護士会の,あれは何だ,所信表明なのか,気合いを見せているのか,よく分からんお題目がある。

その中でチューターゼミというのがあって,またこれが正直,成功しているとは言い難い。

チューターゼミって,新人の先生をクラス分けして,集めて,ゼミと懇親会をやるやつです。

まず,その成功,失敗の話をする前に,一つ文句を言っておこう。

弁護士会は「黙って働くやつに,仕事を振り続けようとする」というブラック体質を改めろ。

私は,このチューターゼミのチューター(講師)を2年連続でやっている。任期は1年だったのに,2年やれと言われているのだ。

去年,特に鳴り物もならずひっそりと船出したチューターゼミだが,チューターを会派に振った。各会派3名ずつ出して来いというやつだ。チューターは10年目までという区割り。

10年目までが若手だからね。

若手による若手支援。

で,うちの派閥では,「若手会正副代表」を出すことになった。私,去年副代表だったから,チューターになった。

ここまではいいよ。これが派閥だからね。

なんで,弁護士会は,私に今年も発注したの?

まあ,受けたけどね。

来年はないよ。

というわけで,長くなったが,本題。

このチューターゼミ,あんまり意味ないと思う。

このゼミって,若手同士の横のつながりを作るみたいなコンセプトで,ゼミの終わりの懇親会がメインのはずなのに,ゼミだけ来て,懇親会は来ない人が続発。

しかも,2回目から懇親会が激減するという体たらく。

ゼミは結構来る。内容がいいからというよりも,弁護士会お得意の「義務研修」扱いだからね。

おそらくゼミも任意なら,来ないよ。僕が新人なら行かないと思う。

懇親会は任意。

みんな帰る。

私のゼミでは半分くらいはいてくれるけど,4,5人しか残ってないとかあるらしいよ。

完全に制度が破綻している。

こんなことが若手支援になると思っている時点で,金の無駄使いだと思う。

だって,私,というかチューターに対して,ギャラ出てるんですよ。いくらかは言わんけど。

弁護士会のできる若手支援って「負担軽減」「事件配点」の2つしかないんですよ。

負担軽減は「会務軽減」「会費軽減」ね。

「事件配点」はなかなか上手くいかないけど,まあ,若手中心に事件を振ってあげたり,若手中心に相談日や国選担当を振るってことで良いんじゃないですかね。

だから,「国選ピンハネ廃止」ってずっと言ってるのに,結局若手支援PTはこれを黙殺したんでしょ?

私を国選ピンハネの件で会議に呼び出そうとしたんだから,会議の議題にはなったということ。

そういうすぐにできる若手支援はせずに,意味のないことに金と時間とマンパワーを使うのは,今すぐやめさない。

被害者が増えるだけだから。

で,真面目な話,このチューターゼミっていつまでやるんかな。失敗例だから,さっさとやめた方がいいんだけど,メンツで続けるのかな。

(この記事は以上です)

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