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被曝ピアノが喜んでる

市内の保育園で被爆ピアノと
出会う時間がありました。

広島で被爆したピアノを
持ち主から託された調律師の方が、
調律し直して全国へ
その音色を届けているのです。

保育園では “ 特別なピアノが来るよ ” と
園児、保護者、先生も
楽しみにしていたそうです。

その園はみんながはだしで過ごし、
それぞれ自分で編んだ紐縄を
大事に持っていて、
木登りも穴掘りも自由、
障がいを持った子も
みんなが一緒にいる保育園です。

どんなピアノなのか
お話を聞いたあと、
リズム体操が始まり
被爆ピアノの音色とともに
思い思いに身体を動かします。

両手を広げ飛行機のように
走って止まり、
園児たちが一応順番に
次々変わっていくのですが、
それとは関係なく
自由に飛んだり走ったりスキップ、ダンス。
寝転んで床の振動を聞く子、
泣いてる子、眠っている子。
ピアノを弾く先生の足につかまり
あたたかさと音を感じる子。
動かずじーっと観察してる子も。

どの子もそのままの自分でいて、
それを受け入れられていて、
ただただその時間を
自分なりに楽しんでいました。

子どもたちに囲まれながら
弾き語りで歌ってくれた保護者もいて
それは、〈君が好きだよ、
ぼくらは未来への希望だよ〉という
気持ちの詰まった素敵な歌でした。

そして最後は絵本「平和ってどんなこと?」

短い時間でしたが、
『ピアノが喜んでる』と感じました。

「自分の存在の大切さをわかっていること」
これを失わずに成長できたら
大きく世界は変わっていく。
そんなふうに私は思っています。
この日はそれを確認できた日でした。

ゆき

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