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ブックステイという試み。

ひととまるが「本と寝床 ひととまる」とリニューアルするにあたっていくつかの新たな試みを行なっています。

その一つがブックステイです。
本を持ってきたらその分宿泊代を引くサービスです。
1冊ごとに1000円引き、最大3冊まで。所定の用紙に情報を記入していただいたら、あとはチェックイン時に渡すだけ。

(詳しくはこちらをどうぞ)

賛否両論あって、父親には「いらない本を持ってきて無料で泊まろうとする人が出てきたらどうすんの?」と言われました。
多分、そういうことはないと思っているけれど、仮にそういう人が現れたらそれはそれでおもしろいと思っている。
ブックオフで100円の本を3冊買ってきて、それを好きな本ですと持ってきて無料で泊まる。その行為自体を否定するつもりはありません。
むしろ、それは人間の行動心理の一つとして、特筆すべきことであるとすら思います。


私はここ数年で貨幣経済に心惹かれるようになってきて、どうやって売り上げを上げるのかを考えるのがすごく楽しくなりました。ただその一方で、そうではない価値交換の世界だってあるのではないかと違和感のしこりが心の片隅にあるのも感じていました。

今回のブックステイで「貨幣に縛られない生活」を実現できるとは思っていないけれど、貨幣以外の価値に気付くいい機会になるのではないかと考えています。お金ではなく、もの、さらに言えばその人の持つ技術で私の提供する宿泊と交換する。ブックステイの他に「技術と寝床」ってのもやってます。

わらしべ長者よろしく、お金以外の交換で積み重なったものがお金以上の価値を生むかもしれない。そんな夢も持っています。

本は増えれば増えるほど、「本のある場所」としての価値は原則高まります。さらに、本を通じて関係が積み重なり、誰かの技術で宿の価値も高まっていきます。もしかしたら、それはお金を払って誰かにお願いする以上の価値を生み出すかもしれない。時間はかかるけど、そんな状態を遠目に目指してやっています。

まだまだ試行錯誤の段階なので、相変わらずトライアンドエラーを繰り返すことになりそうです。
定期的に状況報告のようなものを書きます。


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