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「害」は「老害」だけではない。

「老害」という言葉がある。
全ての老いた人が害を及ぼすとは思っていないが、老害は身近にある。
でも害は「老」だけではないことに最近気が付いた。


私は昔、地域おこし協力隊だった。
優れた協力隊であったかどうかはわからないが、自分なりに地域との関わりを丁寧に持ったつもりだ。でも、協力隊の中にはそうではない人もいる。
それに対して、「俺の時はもっと地域に密着してた」と偉そうに言いたくなることもある。でもそれは大変ダサい。とにかくダサい。

卒業したり、辞めたりすると、途端に過去を美化する人がいる。
自分のことは棚に上げて、偉そうに語っちゃうやつです。

俺の時はもっと元気よく仕事してた。
私がいた時と違って対応が悪くなった。
仕事の進め方が悪くなった。
一日で100万売り上げた。
昔は海水浴客が町中にあふれていた。

誤解されたくないので補足するが、昔話は好きだ。

でも、人をけなして自分を高めようとする昔話は苦手だし、自分のことを棚にあげておいて人を批判するのはダサすぎる。

そして、最近ある傾向に気が付いた。
そういう人は社会的に地位の高かった人によく見られる。(もちろん全員ではない。)

どこかの企業で部長までなった人。何かの会の会長を経験した人。
確かにその経歴は大変素晴らしいし、そこまで勤め上げたのは賞賛されるべきだけれど、それがあなたの発言を正解とするパスポートにはならない。

昔リーダー的存在で、ガンガン引っ張ってたって自慢するけど、あなたのことを悪くいう人もいたよ。それに気づかず、私はいいリーダーだったと言うのはとても恥ずかしいことだと思う。ましてやそれで現在のリーダーを批判するのはもっと恥ずかしい。

そういう人に接すると、竹野の町が嫌いになりそうになる。

過去を褒め称えたって過去と同じ状況にはならない。
美化した過去、全盛期だった過去にはどうしても今は追いつけない。
だからやり方だって当然変わってくる。考え方も当然違う。
そういう時、経験豊富だからと錯覚して自分のやり方を押し付けようとするのはダサい。下手したら時代錯誤ですらある。

悪口とか、文句とかを聞くと、私は萎縮してしまう。
きっと他の若い人もそうだと思う。
若い人には若い人の考え方があって、当然経験不足で失敗することもある。でも、それも大事な経験だ。全て成功することがあるのなら、それは神様だ。

もし衰退する地域があるとしたら、こういう人が多い地域だと思う。
だから、温かく見守るような人たちが増えたらいいなぁ。

ほんとそう思う。

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