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【伊豆国】 山木兼隆ゆかりの史跡(香山寺、山木兼隆館跡)

(※この記事は2017年11月に訪れた時のものです)

今回は山木兼隆やまきかねたかさんゆかりの史跡をご紹介しようと思います。

こちらは香山寺こうざんじというお寺の山門です。

とても洋風な感じのする山門ですが、これは明治の初めころ近くにあった韮山にらやま県庁の門を移築したものなんだそうです。

ところで、「山門不幸」とありますね…。

わたしくめ、この「山門不幸」の意味がわからなくて、“この山門をくぐると不幸になる”と思ってしまったんです…。だから、門をくぐらずに、この先にある脇から参道へ行ける階段をわざわざ上って境内へ入らさせていただきました。

でも、この「山門不幸」とは、その寺のご住職が亡くなられたときに掲げられるもので、それを知らせるものだったんです。
(なぜ現場でスマホ検索しなかったのかと…)

いやぁ、ホント恥ずかしいです🤣

こちらが香山寺の本堂です。
きれいにされたようで、とても新しい感じのする本堂でした。
(この写真、少し画角がおかしいですが、立ち並ぶ檀家さんのお墓が写らないように上向きで撮ったので変になっちゃってます)

この香山寺は、お寺にあった案内板によれば、久寿きゅうじゅ1年(1154年)に開基かいき(そのお寺を開いた人)を山木兼隆、密宗みっしゅうのお寺としてスタートしたのが始まりで、その後、廃れては再興され、また廃れかけては再興されと繰り返し、なんとか今までお寺を保ってきました。

再興してくれた方としては、足利政権初代将軍である足利尊氏あしかがたかうじの祖父にあたる足利家時あしかがいえとき、戦国時代の伊豆の雄・北条早雲ほうじょうそううんこと伊勢盛時いせもりとき、安土桃山時代の韮山城主・内藤信成ないとうのぶなりなどの方々が挙げられています。

しかし、江戸時代末期の嘉永かえい6年(1853年)の付近一帯の火事によって延焼し、寺の堂宇をはじめ寺宝や古記録のほとんどが焼失してしまったんだそうです…🥺

でも、この寺伝、最初がちょっと疑問です。

山木兼隆は治承じしょう3年(1179年)に伊豆国へやってきたはずで、それまで都で活動する京武者として伊豆国とは関わりなかったと思われるので、それより25年も前の久寿きゅうじゅ元年(1154年)にお寺を開くというのはチョットよくわかりません。

山木兼隆はだいぶ前から伊豆国のこの地域と何らかの繋がりがあったのでしょうか…?古記録が燃えずに残っていたなら、なにかしらの手がかりが掴めたかもしれませんね。とても残念です。

こちらは香山寺境内にある山木兼隆さんの供養塔です。
山木兼隆さんを祖とする方々が建立したもののようです。

しっかり戒名も刻まれています。
「香山寺殿興峰兼隆大禅定門」

兼隆さんは無念な最期を遂げられてしまいましたが、こうして後世の方々に大切にされていれば、きっとその霊も慰められていることでしょう。私も手を合わさせていただきました。

さて、次は香山寺に近い山木兼隆館跡です。

なんかすごくわかりにくいんですが、左端に一本の木がありますよね。その木の根元にちょっとした石があるんです(わかります?)。

それが山木兼隆館跡を示す石碑です。
なんでもこの写真正面一帯が館跡だったそうですよ。

ただ、正面をそのまま行くと、他の方の邸宅の敷地に入ってしまうので、見学できるのはここまでです。

石碑にもう少し近づいて…。

さらにズームアップ

私も他の方の案内記事を見て来たので、ここに石碑があることを知っていましたが、何も知らないで来たら、単なる石です。

あのー、伊豆の国市さん、道々に山木兼隆館跡の案内板立てるんだったら、もう少しここも案内充実させた方が良いのでは…?

それと、家に帰って写真を整理しているときに気がつきましたが、ここの山木兼隆館跡の石碑まで緩やかな上り坂になっていました。きっと、あそこが『吾妻鏡』に記述のあった天満坂だったんだと思います。あ~あ、写真撮っておけばよかった・・・🥲

ってことで今回はここまで。

今回の史跡はなんだか不完全燃焼ぎみになってしまったんですが、ここまでです。
終わりにここの周辺ルートを載せておきます

あれれ?ちっさくてごめんなさいっ。拡大してみてください💦

駐車場は韮山城東の城池のほとりにある駐車場か、韮山代官・江川邸の駐車場を使うといいです。(いずれの駐車場も無料で、自由に停められます)

私はこの日、韮山城を攻めたので、城池のほとりの駐車場を使いました。香山寺まではちょっと遠い感じがしますが、そんな大した距離ではありません。let's walking🎶

それでは最後までお読みいただきありがとうございました☺️


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