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[ベトナム819日目]2023年1月以降の付加価値税率は10%へ

2023年1月から付加価値税(VAT)は10%へ

コロナ禍の対策で2022年2月1日から同年12月31日まで付加価値税(VAT)の減税が適用されていました。

政令15/2022/ND-CPの施行により2022年内を期限に税率 8%が適用されています。

2023年1月1日以降については、VAT減税に関する規定が発表されていないため、VAT減税の対象となっていた商品・サービスの税率は以前の 10%が適用されます。

VATの適用タイミングに注意

税金の適用タイミングは「支払い時点」と説明を受けることが多いです。

つまり、商品・サービスの提供に伴うVAT課税の確定は、「提供された時点」ということになります。

ものやサービスが提供されたらお金を支払う義務がその時点で発生していて、支払いもその時点で発生するはずですからね。

長期的なサービスのケース

2022年から2023年への継続的なサービスのための前受金を計上する場合、
法的文書と各地方税務局が定めるガイドラインの解釈がそれぞれ異なっているとのことです。

誤ったVAT率を適用するリスクがあるため、注意が必要です。

・通達219/2013/TT-BTCの第8条により、商品・サービスにおけるVAT課税所得の確定時点は、代金の回収有無に関わらず、サービス提供が完了した時点またはVATインボイスが作成された時点である。

・インボイスの作成時点は、政令 123/2020/ND-CPの第9条により、サービス提供側がサービス提供前または、サービス提供中に集金する場合、インボイスの作成時点は集金時となる。

留意点

会計、監査、財務および税務コンサルティング、価格査定、調査、技術設計、監督コンサルティング、建設投資プロジェクトの策定等に関するサービス契約書について、前受金・手付金を計上する際はインボイスを作成しなくてもよい。従って、2022年12月31日までの期間において集金時にインボイスを作成した場合、政令15の条件を満たすことができれば、集金時に計算されたVAT率は減税(8%)を適用できます。

例:2022年11月から2023年4月まで市場調査コンサルティングサービスを提供する企業のインボイスの作成時と集金時は2022年11月1日です。

※上記に従うと、集金時点は2022年11月1日であるため、VAT課税所得の確定時点は2022年11月で、サービス提供期間全体にVAT減税(8%)が適用されると考えられます。

一方で、地方税務局はサービスの完了および検収時に基づいてVAT 税率を判定します。

サービスが月単位で承認された場合、2022年11月・12月に発生したサービス収益のみがVAT8%の対象となり、残りの期間はVAT10%の対象となります。

※現時点では当件についての明確なガイダンスはありません。

未納税に対する罰則を回避することを目的に、集金時(2022年11月1日)にインボイスを 2つのフェーズで作成することで対応します。

  • フェーズ 1: 2022年11月・12月分のサービス料金はVAT8%を適用

  • フェーズ 2: 2023年1月から4月までのサービス料金はVAT10%を適用

※具体的なガイダンスが発表された場合や、サービス提供の全期間に集金時点のVAT率を適用することが許可された場合、企業はインボイス及びVAT申告書を修正することが可能です。

参照

2022年1月28日付政令15/2022/ND-CP

2013年12月31日付通達219/2013/TT-BTC

2020年10月19日付政令123/2020/ND-CP

相談先

I-GLOCAL CO.,LTD.

https://www.i-glocal.com/

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