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【1か月で合格】心電図検定2級受験記

こんにちは、医点原です。
2022年度の心電図検定2級を5年次で初受験し、合格しましたので、
今後2級を受けようと思っている方向けに

①どのような対策をしたか
②どれくらい勉強したか
③心電図検定は受けたほうがいいのか

について書いていきたいと思います。

まず、結論から

①どのような対策をしたか

・心電図検定公式問題集
・心電図の読み方パーフェクトマニュアル
・心電図マイスターチャンネル(Youtube)
・ネットに落ちている対策問題

を使いました。

②どれくらい勉強したか

・2か月前から週1回2時間くらいパーフェクトマニュアル読み進める
・1か月前くらいから週2で勉強
・1週間前からは週5で勉強

直前期は1日5時間くらい勉強していました。
本腰入れ始めたのは1か月前からです。

③心電図検定は受けたほうがいいのか

マッチングのためだけに受験するのはお勧めしません。
勉強のきっかけとしてや、循環器系志望だから、というそのほかの理由があるのなら受験したほうがいいと思います。

ここから①~③のそれぞれについて詳しく書いていきます。
心電図検定に興味がある人の助けになれば幸いです。


どのような対策をしたか

使った教材

心電図の読み方パーフェクトマニュアル

心電図検定公式問題集

心電図マイスターチャンネル

ネットに落ちている対策問題
これは、Twitterで心電図検定について発信している人のコミュニティに参加し、そこでいただいたものです。わたしは利用していませんが、過去問などもあるようでした。外での配布禁止のものだったので、これに関してはご自身でコミュニティに参加するなりして、もらってください。

教材の使い方

あくまで私個人の使い方です。ご自身にあった使い方が一番ですので、参考程度にご覧ください。

●心電図パーフェクトマニュアル
2級では国試範囲外の疾患が多数出題されます。
この本に載っている疾患を覚えておけば、2級レベルは基本的に問題はないかと思います。

まずは、一度通読することをお勧めします。心電図検定の勉強するにあたり、この本は主に辞書的な役割を果たしますので、「どの章にどんな疾患が記載されているか」くらいは理解しておいたほうがいいと思います。
量が多いので、丸暗記や全部のまとめを作ることなどはお勧めしません。

また、各章末に練習問題がありますが、私は解いていません。(解説は軽く目を通しましたが)
公式問題集のほうが優先度高いので、それらを解ききって時間があれば取り組むといいと思います。

●公式問題集
パーフェクトマニュアルを通読し、なんとなく心電図の雰囲気つかめてきたかなーというところで、公式問題集に取り組みました。
3級・2級・1級と、それぞれに問題の難易度が設定されていますが、まずは全部解きましょう。

3級問題はほとんど国試レベルかそれ以下なので解けると思います。
2級問題は正直、初見で半分解ければいいほうかなと思いました。ですが、解説とそれに対応するパーフェクトマニュアルを読めば理解はできます。
1級問題は2級受験者でも解けたほうがいいものと、よくわからないもの、完全暗記ゲーのもの、が混在していました。無理せず、沼にはまらない程度に調べたりして、ある程度は理解出来ておいたほうがいいと思います

私は、まず全部を2日間で解き切り、3日目で解説読んでもわからないところを調べたりしました。その後、間違えた問題や苦手な部分についてのまとめノートを作成しました。このノートは受験直前までお世話になったのでお勧めです。

この問題集の問題が一番本番に近いです。2周はして、全部理解できるくらいのレベルに到達できていればひとまずは安心かと思います。

●心電図マイスターチャンネル
心電図検定3種の神器を挙げるのならば、上記2つとこのマイスターチャンネルでしょうか。動画で勉強できるので、普段予備校の講義動画を見ている医学生にはありがたいです。しかも無料。

SVTとVTの鑑別やVTの起源、心筋梗塞の責任血管、ペースメーカーの動画や10問ドリルには大変お世話になりました。どれも上記2つの教材に載ってはいますが、マイスターチャンネルにしかない追加の知識で問題が解きやすくなります。2級受験する場合は最低でも「SVTとVTの鑑別方法!」の動画は見ておきましょう。

ここで得た知識で先ほどのまとめノートをアップデートしながら、少しずつ自分の頭の中を整理していくといいと思います。

VTの起源、心筋梗塞の責任血管、ペースメーカーに関しては、1級の範囲と2級の範囲が入り混じっています。
少しオーバーワークになってしまうところはありますが、大は小を兼ねる、という言葉は知識に対しても当てはまるでしょう。

●ネットに落ちている対策問題
心電図対策をしているコミュニティがあります(Discordなど)
そこで配布されている予想問題(本番形式)をいただいて、練習として受験2週間前くらいから2周ほど解きました。
玉石混合感はありますが、たくさんの問題で演習できるのはいいことです。

2級の範囲は?

正直よくわかりません。
「ペースメーカーの位置がでる」「心筋梗塞の責任血管がでる」「VTの起源はやっとけ」
いろいろいわれました。
情報の取捨選択って難しいですよね(お気持ち表明)。

私が大事だなと思ったのは、
・SVTとVTの鑑別(特にAVRT/AVNRTの鑑別)
・心筋梗塞の部位(前壁/後壁/側壁/下壁)
・洞不全症候群(SSSS)の鑑別
などでしょうか。

どれくらい勉強したか

〇事前知識
循環器のビデオ講座(QA)はCBT前に2周以上しています。国試範囲で心電図に特徴がある疾患は「自分から説明はできないけど、キーワードは分かる」程度の知識はありました。

〇2か月前
パーフェクトマニュアルをとりあえず通読しようと思って週一で2時間くらい読んでいました。
結局3日間しか勉強しなかったので、ほとんど進捗はありませんでした。

〇1か月前
まずはパーフェクトマニュアルを通読しました。
ここからは週2で勉強したので、上述の3日間と併せて7日間くらいかけてゆっくり読み切りました。

〇2週間前
この辺からしっかりと取り組んでいます。
年末年始を挟みましたが、4日間ぐらいは勉強しています。
まずは公式問題集を3日で1周し、苦手な分野をノートにまとめました。
マイスターチャンネルもこの時くらいから見始めました。

〇1週間前
マイスターチャンネルの予想問題やいただいた対策問題等の問題を解きつつ、できなかった部分を随時ノートにまとめる、という作業をしました。
直前期は公式問題集や、対策問題の2周目を解きましたが、この時点ではほとんどパターンが分かってくるのでそれほど時間はかかりませんでした。
毎日5時間くらいは勉強していたと思います。

勉強した感想

私は受験前、Twitterで「1か月前からの勉強で2級合格」みたいなものを見ており、本腰を入れ始めたのが1か月前からでした。
確かに、勉強方法をまちがえなけば、1か月前からの勉強で間に合うと思います。
しかし、「○○前からの勉強でいい」とかいう無責任な先輩の言葉で、いままで翻弄されてきた医学生もたくさんいらっしゃるかと思います。
正月を挟みますし、ポリクリがある方も多いかと思います。私は正月暇かつ直前期がゆるポリだったので1か月前からの勉強で間に合いました。
でもやっぱり受験後は自信なくて、「もっと勉強しておけば…」なんて思ったりもしました。
ここまでつらつらと書いておいてなのですが、結局は自分のスケジュールと能力に相談して計画を立てましょう。

心電図検定は受けたほうがいいのか

マッチング対策

正直、心電図検定1級や2級を持っていることが、マッチングで有利になるシチュエーションは少ないです。
そもそも、多くの先生たちがこの検定について知らないですし、首都圏ではたくさんの人が取っていて、優位性もそこまでない気がします。
しかし、話のネタになったり、「自分から医学を学ぼうとする姿勢」は伝えられるかと思います。ないよりはあったほうがいい。これは間違いないです。

きっかけとして

受験費、教材費や受験会場への交通費などお金がかかりますし、ある程度の勉強時間を確保する必要があります。
マッチングのためだけに受験するのなら、あまりお勧めできません。

しかし、「最近勉強に身が入らないから、勉強のきっかけが欲しい」「心電図の苦手を克服したい」「救急や循内での研修で心電図が読めるデキレジになりたい」「友人と一緒に受ける」
など、そのほかの理由があるのならば受けることをお勧めします。

私は、5年生の中盤はあまり勉強に身が入らず、中だるみしていました。しかし、友人に誘われ、心電図検定を受けることになってからは、勉強する習慣が戻ってきました。また、友人との受験地への小旅行も楽しい思い出になりました。Twitterでもいろんな人と盛り上がれました。

心電図検定受験がきっかけとして、あなたの医学部生活に良い影響を与えるのなら、心電図検定を受けたほうがいいのかなと思います。

以上、医点原の心電図検定2級受験レポでした。
ここまで読んでくださった方。ありがとうございました。

2023年度は、12月にあるとのことです。
受ける方、がんばってくださいね!



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