どうしても暗い写真になってしまう話
私の写真は、なんだかいつもちょっと暗い。
だからって、私の写真が明るいと逆に気持ち悪い気もするし、個性ということで片付けろという話なのだが、なんだろう。
切ない。
決して明るい写真など撮れないであろうことを、バッチリ証明している私の内側から滲み出るこの陰湿な空気。
まあ今まで散々冴えない人生を送ってきたのだから、私の視界を形にしている私の撮った写真など、やはり冴えないものに決まっていた(納得)。
楽しい人生を送っている人間は楽しい写真を撮り、切ない人生を送っている人間は切ない写真しか撮れない、というものだ。
ああ、無情。
しかし、あながち間違いではないと思う。
よく考えたら、私には友人など本当はいないのかもしれないと時折思うし、私は普段から失恋ソングしか聴かない。
「俺はほんとに幸せ者だぜ 一生愛を誓うぜ」みたいなラップ調の音楽が私の対極にいる。
だいたいこういうのを聴くやつは白T(白Tシャツ)に、一体どこで転んだんやみたいなジャキジャキのダメージジーンズを履いている(偏見の塊)。
こんなことを言っていると、たぶんいつか白Tに殺されるので、もし私がこのnoteに現れなくなったら、このnoteを読んで恨みを持った白Tにやられたんだろうなと思っていただきたい。
南無阿弥陀仏。
でも白Tには白Tの人生があるだろうし、私にも私の人生がある。
私が楽しい人生を送りたいと、白Tにダメージジーンズを履いたところで、登山中にズッコケてズボンがズタボロになってしまった人か、登山中に遭難してギリギリ生き延びた人、の2択である。
無理に背伸びして明るい人生を歩もうなどと、調子に乗ってはいけない。
人には人の人生がある。
たまたま私の人生に覇気がなく、写真にも覇気がない、ただそれだけの話だ。
この覇気のなさを分かってくれる人が1人、いや、2人くらいいれば、ちょっとだけ幸せになれるという温かい話なのだ。
そして、そんなこんなで、陰気で寂しい写真しか撮れない私にも、いつか幸せは訪れるはずだと無駄な期待をしながら、これからも冴えない日々を過ごすわけである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?