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太陽光発電所で羊を飼う②〔ソーラーファームと羊牧場のコラボ〕

宮城県にあるゴルフ場跡地に建設された古川太陽光発電所では下流域の自然環境に配慮し除草剤や農薬を使わず、人の手で草刈りをしています。太陽光パネルの下の草を刈るのはかなりの重労働。そこでパシフィコ・エナジーでは羊の放牧をおこなって除草を試みています。今日の様子を見てみましょう。

古川太陽光発電所の放牧エリア(赤線内)

9月に発電所内の放牧エリアに羊を放して2か月が経とうとしています。
除草の効果や羊の様子はどうなっているでしょうか。

羊によって綺麗に下草が刈り取られています。
羊除草隊.…優秀です。あっぱれです。

9月(左)と10月(右)
9月(左)と10月(右)
9月(左)と10月(右)
9月(左)と10月(右)

羊牧場の専門家によれば4頭が体調を崩して帰っていったそうです。やはり慣れない環境や合わない草などがあったのかもしれません。まだまだ研究が必要です。
またススキなど硬い植物やパネル下のシダ植物は食べ残しが目立ちました。美味しくないのでしょうね。シダ類は高く育ってパネルの陰になることはなさそうですが、ススキは人の手で刈る必要がありそうです。

食べ残しが目立つシダ類(左)とススキ(右)

放牧エリア内の草がほぼ無くなったため、慌てて放牧エリアを拡張するため柵を増築しました。羊除草隊の活躍は想像以上です。

拡張された放牧エリアで早速仕事に取り掛かる羊たち
拡張された放牧エリアで早速仕事に取り掛かる羊たち

除草剤を使わない緑の絨毯広がる古川太陽光発電所

宮城県大崎市にある古川太陽光発電所は56.7MWの発電容量を備えた宮城県内最大の太陽光発電所です。古川太陽光発電所は大崎市の人里離れた山の中にひっそりと在ったゴルフ場を改変して造られました。ゴルフ場の平坦な地形形状を活用し、太陽光パネルを配置しています。また、除草剤や農薬を使用せず、草刈機または手作業の除草によって年間を通して低茎~高茎の草地環境が維持されています。

これまで6年間の稼働を続けてきましたが緑化が進むにつれ草刈りが大変になります。パシフィコ・エナジーは除草の新たな手法として、肥育を行っている羊牧場とコラボし、25頭の羊に来てもらうことにしました。

羊たちは11月まで発電所に居る予定で除草の任務にあたります。どんな草を食べてどんな草を残すのかなど毎週モニターしていきたいと思います。

パシフィコ・エナジーは全国で多くの大型の太陽光発電所を建設・運営していますが、できるだけ多くの箇所で羊牧場を営み、地球にやさしい発電所の運営と食とエネルギー自給率の向上に貢献したいと考えています。


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