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人工林伐採跡地に広葉樹を植える②

兵庫県の取り組み

パシフィコ・エナジーは兵庫県下で4か所のゴルフ場跡地を利用した太陽光発電所を建設していますが、兵庫県と協議の上、兵庫県のひょうごグリーンエネルギー・ブルーカーボン基金への寄附を通じて、兵庫県地球温暖化防止活動推進センター(公益財団法人ひょうご環境創造協会)が行っている植林事業を支援しました。

2022年には兵庫県内でサクラやモミジ等、広葉樹約200本が植えられ、以降も継続して植林活動が行われていきます。

今後も日本全国でこのような取り組みを広げて行きたいと思います。

人工林を広葉樹に植え替える

日本の国土面積の約6割が森林です。森林を成立過程(森林が誕生した過程)により分類した場合、主に人工林と自然林があります。

人工林は主に木材の生産目的のために人の手で播種したり、苗木を植栽して育てている森林で、ほとんどがスギ・ヒノキなどの常緑針葉樹で構成され、日本の森林面積の約4割を占めています。

自然林は主に自然の力によって発芽し、育ち、森林として成立したもので、一般に広葉樹で構成され、日本の森林面積の約5割を占めています。

日本の森林面積の残りの1割は竹林もしくは伐採跡地などの無立木地です。

人工林は成長が早く、真っ直ぐに伸びるスギ・ヒノキは材木として非常に優れており、戦後の復興を下支えしました。経済的な活用にとても適していたと思います。

その後燃料が化石燃料へと移行し、材木も輸入材自由化によって国産材の利用が落ち続け、林業の衰退とともに管理が不十分で放置された老齢人工林が増えています。

人工林との比較して自然林のメリットは以下の通りです。

  1. 自然林を構成する広葉樹の多くは萌芽や種子散布など天然更新する

  2. 間伐など手入れが要らない

  3. 根が深く、日が届いて地面にも植生が生えるため、土壌が強くなり斜面崩壊を防ぐ

  4. 様々な植生によって森林の動植物の多様性が豊かになる

  5. 広葉樹は落葉し腐葉土となり土壌を豊かにする他、腐葉土が微生物によって分解される過程で形成されるフラボ酸鉄が川から海に流れ、植物性プランクトンを育み海が豊かになる。

  6. 花粉症問題になっている花粉が飛ばない

林業では人工林年齢が35年~50年になったエリアを一度全面的に伐採(主伐)して材木利用し、その跡地にまた人工林(針葉樹)の苗木を植樹します。
パシフィコ・エナジーでは林業利用が継続しないような主伐された人工林跡地に針葉樹の代わりに広葉樹を植樹する活動を支援しています。広葉樹を植樹することで自然と永続的に更新する自然林への移行を促し、斜面崩壊に強く生物多様性が豊かな森づくりに貢献したいと思っています。


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