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曖昧。

自分の記憶ほど
曖昧で信用できない
都合のいいことは
明確に正確に覚えてる

都合の悪いことは
一切覚えてない

情けない限りだ
ボクは神経質なせいか
忘れ物をしない
短気なせいか
何をするにも早い
早合点
なんなくこなし
絶対的に仕事と名がつくと
プライドをもって
完成させる

しかし
かんじんな性格が相当悪い
愛想とかどこかに忘れてる
なんなら
にこやかにあいさつしながら
頭の中で他事しか考えてない

そしてこの度
親族でいつものごとく
星が丘三越でお買い回りしながら
過ごし楽しく昼食をして
車で帰路へ

乗り込んだとたん
叔母がスマホが無いといい
叔父が運転手に戻るように伝え

おじいさまとおばあさまの
乗った車に連絡をとり
先に帰宅するように
心配ないと伝えた

叔母がいう
「ぱこちゃんに渡したわよね」
確かにボクは自分のスマホが
無いのでいつも
叔母さんや叔父さんの
スマホやノパソから
ありとあらゆるログインをして
過ごしてる

けど今日は
ボクはゲームを持参してて
カメラも持参してる

スマホを借りる理由もない
しかし
「借りてない」というと
発狂して二度と使用させてもらえない
そう考えたので
「うんうん」
「たしか2階?」
「そうそう」

適当に合わせる
叔母が走る

叔父が位置情報アプリで
叔母のスマホがまだ店内にあるという

もう必死

ボクはその間ジッと待つ
これは見つかるまで
帰らないんだろうな
そう感じたのでおじいちゃまに
LINEする

叔母さまスマホ失くしたの
だから一緒にいるけど
ボクお腹痛い

しばらくすると
叔父がめちゃ怖い顔で
近づいてきて

「ぱこちゃん!人を心配させない!」
見抜かれてるか・・・。

しかしおじいちゃまは凄い
タクシーで迎えに来た

ボクが手を振りながら
叔母さまに帰ろうと
挨拶すると

「ぱこちゃん最後に触った時は
何階だった?」またいう

ボクは脳内で想定する
今日寄った場所
そしていつもスマホ片手に
ご自慢ネイルの長い爪
チラチラ

あーわかったぞ

夕方外に出ると寒いからって
車に積んだモンクレール

みんなが
いや暑いよ
そこまで必要ない
色々言った
叔母さまは
ぷいっとしながらたしか後部座席で
ぐしゃぐしゃっとしてた

「車待たせてる?車の中かなぁ
コートの上で触ったかも」

叔母さまが駆けだす
ボクはさっさと退散

叔父さんはチラッとボクをみる
ボクがニヤツとすると

感づいたようだ

腕を組んで
小さくバイバイした

自宅に戻る
タクシーの中
おじいちゃまのスマホが鳴る

「そうかよかったな」

出てきたみたいだ
結局
紅茶を飲んだお店の
お会計の場所でスマホをカウンタに置いた
そのままにしていた様子だ

そしてもちろん
叔母さまに会わないように
別の親族のお家に今夜は
お邪魔する

叔母さまは怒ると
声上げないけど
おこごとが長いから
逃げるが勝ちなのだ

ボクのせいじゃないし
でも嘘ついたし

今夜はさっさと
お風呂にはいろう

おいしいカフェ記事の
下書きもしたい

じゃあまたあした




読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました