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化学系専攻を卒業後にすぐ取った方が良い資格3選

巷には色々な資格がありますが、化学系の資格もいくつがあります。
ここでは化学系技術者(大学院修了後10年弱)が選ぶ、卒業後に取ったほうが良い3資格を紹介します。また、どういうときに役立つのか解説します。

1.危険物取扱者(甲種)


非常に有名な資格ですね。取得者数が多いのは乙4ですかね。甲乙丙とある中で、最高の甲種で、すべての危険物(消防法上の分類)を扱えます。自頭がいい人ですと、1週間の勉強で合格できるそうですが(私には無理です)、1〜2ヶ月かけて準備する人が多いとおもいます。なお、受験資格が定められていますが、化学系の大学を卒業していれば、最初から甲種を受けられます。

この資格は新入社員(化学系)が入社後しばらくして最初に受けることが多い試験で、みんな大体受かります。落ちた人も次は挽回して受かるのですが、落ちたことを数年イジられます。(複数の企業で働いてきましたが、どこもそういう雰囲気でした)
開発寄りの化学系技術者であれば、薬品管理は日常的に行うと思いますが、その際に知識が生きます。(混載不可、保管数量など)

2.高圧ガス保安責任者(甲種化学)


化学系資格で最も難しい(技術士を除く)との呼び声も高い資格。高圧ガスを取り扱う事業所であれば必要。試験は年1回のため、落ちると次の年に持ち越し。受験資格は設定されておらず、誰でも受験可。

高圧ガス保安協会が主催する検定を受けて合格するパターンと検定を受けずに試験だけで合格するパターンが存在し、後者の人はちょっと自慢していいレベル。試験は大学の物理化学の内容がチラホラ(熱力学)。記述式なので、書き方の練習が必要。

実務上は、化学実験室によくあるガス(窒素、アルゴン他)の配管管理、数量管理で生きますかね。個人的にはガスモノマーの重合反応を行う際に、容器の材質や圧力管理する際に役に立ちました。

3.公害防止管理者(大気1種、水質1種)

こちらも高圧ガスと同様に年1資格で、受験資格が設定されていないため、誰でも実験可能です。資格は1種から4種まであり、それぞれカバーしている内容が異なります。各試験とも科目が設定されており、受かった科目は3年間免除されますので、たとえ試験に落ちても、次の年は落とした科目のみ受験すればよろしい優しい設計(高圧ガス(一発)試験はそうではないので○ソ。なお、高圧ガスの検定合格分は無期限に免除。お金出して検定を受けてほしいのね。。。)

内容は廃棄物、排気ガスの対応、種類、法令といった内容で、他の資格と毛色が違う点でとっつきにくかったです。
実務では直接役立っていないですが、溶液の廃棄物を出すときに、最終的な処理法を考慮して、廃棄形状を選択し、捨てています。

4.最後に

化学系の資格はいずれも「最低限の知識持ってるよ!」を証明するためのものです。ですので、これだけで立場が有利になることはないですが、実務上不利になることを防ぐ役割はあるかなという感じです。
いずれの資格も(職場で誰か持っていたら、)個人として持っていなくても問題ないのですが、前提知識のある無しで実務を通して吸収できる知識量は変わってきますので、そういう意味では役立ちます。歳を取ると記憶力は低下しますし、上記の観点においても、卒業後にさっさと取ったほうがいいです。資格でマウントを取ってくる先輩や上司を黙らせられますし。
どの資格も公式の問題集が売られていますが、高いので無理に買う必要はなく、メルカリ購入で十分です。そして、終わったあともメルカリで結構良い値段で売れますので、トータルの出費は意外と抑えられます。(受験費用は除く)
また、ネット上に問題と回答をセットで載せてくださっているサイトもありますので、受験前はよく利用させて頂いていました。
 
例)公害防止管理者
https://yaku-tik.com/kougai/

化学系でおすすめの資格がありましたらコメント欄で教えてくださいね。


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