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「Unframe:型にはまるな」—— 日本のコスメブランドが、ニューヨークで伝えたブランドメッセージ

現代のコスメブランドは、ナチュラルからグラマラス、ゴージャスまで、さまざまなテーマやアイデンティティをもつブランドが揃っています。アメリカで展開しているコスメブランドの昨今のトレンドとして「自然体、本来の自分の美しさを尊重しよう」というメッセージの広告が多くみられると感じています。

その伝え方も従来型の「広告」だけではなく、YouTubeからInstagramまで様々なネット上のメディアを通じて視覚的に訴えかけることに力を入れているブランドが多いようです。ミレニアル世代を対象にしたGlossierは、これらを駆使したブランドイメージの創出に成功している例と言えます。

Photo:Glossierのブランドアイデンティティ:人工的でなく、自然体を表現したモデルおよび商品写真 © Glossier https://www.glossier.com/

このように、「ありのままの自分を肯定的に捉え、自分の価値観を大切にしよう」というトレンドに反して、「実は企業が作り出したイメージから、商品の“価値”も“美しさの定義”も選んでいないか?」そんな問いをフラッグシップストアを使ったキャンペーンを通じて消費者に投げかけ、「型にはまらない、完成しない、共創する」ブランドとしてNYに登場したのがUZです。

Photo:オープニングセレモニーに招待された各界のインフルエンサー(プレスリリースより https://bfa.com/events/28585/share/uz19

こちらのブランド、実は日本の株式会社フローフシのブランド「UZU」のアメリカ国内限定ブランドなのだそうです。今回、ニューヨークのSOHOに期間限定でオープンしていたUZのフラッグシップストアに行ってみました。そこで見られたデザイン戦略について、レポートいたします。

まずは店内の様子から。

Photo:「完成しない店」をイメージした透明性と光に満ち溢れた現代的な空間(プレスリリースより https://bfa.com/events/28585/share/uz19

Photo:公衆電話をリクリエーションした「Phone Booth(フォーンブース)」(プレスリリースより https://bfa.com/events/28585/share/uz19

入ってすぐに見つけられるコミュニティスペースには、ニューヨークの街角で実際に使用されていた公衆電話をリクリエーション(再創造)した「Phone Booth(フォーンブース)」が設置されていました。参加者は一人一人ブースに入り、ガイダンスにそってそれぞれの意見を語ることを依頼されます。この意見はレコーディングされ、今後の商品開発に活かされるのだそうです。

この体験を通じて「自分もこのブランドを形成するメンバーの一員である」という感覚を来場者に感じてもらい、今後もブランドの展開をフォローしようと感じてもらうための仕掛けだと感じました。

Photo:全ての商品を体験できるブース(プレスリリースより https://bfa.com/events/28585/share/uz19

Photo:セレクトブースは中央にあります(プレスリリースより https://bfa.com/events/28585/share/uz19

続いて、商品について詳しく見てみましょう。


まずはパッケージ。

Photo:「型にはまらない」を表現するため、一般的な箱ではなく、一枚紙に窪みを作り商品を納めたパッケージ。

Photo:最新テクノロジーを駆使したエコマテリアル。

サステイナビリティーへの関心が高いアメリカのミレニアル世代。パッケージにもエコな素材を使用することは、どの業界でも当たり前になってきました。しかし、通常の再生紙は茶色のようなアース色。エコでありながらUZが有する様々な「色」を表現するため、最新テクノロジーを駆使して再生紙に色をつけているのだそうです。

Photo:カラカラのプラスチックではなく重みのある筆

商品を選び、最後にお持ち帰りの袋を自分で選ぶコーナーに移ります。

Photo:タッチパネルを使って、袋とストラップを選ぶエリア。

Photo:選んだのは、ビビットな色のお持ち帰りバック

Photo:「共創」するブランドをイメージさせる、ネジを使ったつなぎ目。最後にお会計・・・となるはずですが、実は無料。

最後の、このサプライズ無料キャンペーンを通じて、「Unframe:型にはまるな」というブランドメッセージを伝えているのだそうです。

このようなデザイン戦略を通じて、アメリカ市場でまだ確立していない「UZ」のブランドプロミスをまずは広め、コミュニティーを形成するすことによって長期の優位性を確立しようとしているのではないかと感じました。今秋の第二フェーズでは、どのようなデザインから更に多くの人にブランドポリシーを伝えていくのか、展開が楽しみです。

by パケトラライター 伊藤里香(ニューヨーク在住)
https://pake-tra.com/writer/info/?id=itou

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