おしえて松岡さん! 7/21参院選、どこに投票するか決まっていないんだけど…

明後日、7月21日(日)に迫った参議院選挙。だけど仕事や学校が忙しくて、どこに投票していいのかまだ決められていない…明日も仕事でゆっくり調べる時間も気力もない!たくさんある政党の公約をいちいち見るのは確かに大変だし、何から見ていいのかわからない!
そんな読者の方も多いのではないだろうか。

それに、政党の意見と候補者の意見、普段ニュースで聞く政治家の発言もバラつきがあって、何を参考に決めたらいいのか混乱してしまうことも多い。

そこで一般社団法人fair代表理事で、普段から政策や法制度を中心としたLGBTQ+に関する情報を発信している松岡宗嗣さんに助けを求めてみた。
トイレに行く隙間にこの記事をサクッと読んで、投票の参考にしていただけたら、と思う。

(文章:伊藤まり

Q. まずそもそも、選挙のときは2枚紙を渡されますが、どういう仕組みですか?

今回の参院選は、
①選挙区
②比例代表

この2つを投票所で順番に投票することになります。
①選挙区の方は、自分の住んでいる地域から立候補している人たちのなかから1人選んで名前を書きます。選挙前になると道端にポスターがずらっと並んでいるやつですね。
②の比例代表は、政党の名前を書いてもいいし、各政党の中から立候補している比例代表の候補者の名前を書いても大丈夫ですよ。

Q. どうやって政党を選んだらいいんですか?

政党って、同じような価値観を持つ人の集まりではあるんですけど、完全にみんなが意見一致しているわけではなかったり、わかりづらいですよね。だから自分がどの政党とマッチするか選ぶのは確かに難しい。それぞれのHPで公約を見たりするのも正直大変です。
そこで私がおすすめするのは、大手の新聞社がやっているQ&A方式の政党マッチングサービス。いろんな政策テーマに関して、賛成か反対かをクリックしていくと、あなたがどの政党や候補者にどれくらいマッチしているのかが一目でわかります。
たとえば、毎日新聞の「えらぼーと2019」も特にわかりやすいです。

ここのサイトでは、たとえば同性婚について○○党では同性婚に賛成している候補者が何%いて、反対している候補者は何%というデータも見ることができます。

Q. もっと詳しくテーマごとにどう考えているのか知りたい…というときは?

たとえばLGBTQ+イシューに関しては、LGBT法連合会やアムネスティ・インターナショナルが行なっているアンケート結果を参考にするといいと思います。
同性婚だけでなく、LGBTQ+に関する教育やトランスジェンダーの戸籍上の性別変更についてなどについて、全ての政党や候補者にアンケートが送られ、そのテーマについてのそれぞれの回答を見ることができます。なかには回答していない人や、「その他」ばかりを選んで答えを濁しているような政党もありますが、そういう態度を見てもLGBTQ+はじめとする人権の問題にどれくらい本気なのかがわかりやすいと思います!

Q. そもそも何を優先してテーマを見ていけばいいんでしょうか?

まずは自分が関心のある身近なもので!
たとえば、一生懸命働いているのに給料が低くて暮らしがキツイな、と思う人は最低賃金について注目してみても良いと思います。
もしくは、同性のパートナーと結婚したいけど選択肢がないな、と思っている人は同性婚賛成の候補者や政党に投票すればいい。
他にも、異性カップルでも結婚のときに姓を変えなければならず、仕事や手続きが大変だったという人は、選択的夫婦別姓に賛成しているところに投票すればいいと思います。

さっき紹介した「えらぼーと2019」ではテーマごとの政党や候補者の回答も見られるから、一番自分にとって身近な問題から見ていくこともおすすめですね!

Q. 「選挙は正直めんどくさい」と思ってしまいます。

たしかに、自分の生活がどう政治に結びついているのかが見えにくいから、選挙というのも遠いことに感じてしまうかもしれませんね。でも、きっとみんな生きている上で必ず何かしらの生きづらさは感じていると思うんです。そのとき、声をあげないでいるともっともっとその生きづらさが増えて言ってしまう。次の世代までその生きづらさが続いていってしまうんです。

それに「18歳になったら選挙権は自然ともらえる」と多くの人が考えているのかもしれませんが、しかし、実はそんな当たり前だと思っていることが実はすごく特権的なことだったりします。同性婚も、そうですよね。異性カップルは結婚したいと思えば当たり前にできるけど、同性カップルはそもそもその選択肢が与えられていません。

もしあなたの友達が、社会の構造が理由として何か辛い思いをしているとします。たとえば同性のパートナーと結婚できない。奨学金が返せなくて辛い。日本に生まれ育っているのに外国籍であるために選挙権がない。そしたら、その友達のために選挙に行こう!と思ってみるのはどうでしょうか?

Q. トータルして、松岡さんにとっての今回の選挙のポイントは?

政治家がマイノリティの声を本当にすくい上げて政策に反映してくれるのか。その分かれ目になるのかなと思います。LGBTQ+に関しては、議論され始めているけれど法律は全然整備されていない現状があります。先日、野党から同性婚の法案も初めて提出されたけど、それだけ。スローガンだけじゃなくて、きちんと実際に動いて実現してくれる議員を選んでいくことが大切です。そういう意味で、たとえばLGBTQ+当事者だったりマイノリティの声をすくい上げてくれる女性の議員をたくさん議会に送ることがまず第一歩なんじゃないかなと思います。

松岡さんと考えた、同世代のみんなに伝えたいこと。

松岡ぼくが一番伝えたいのはみんなもうちょっとワガママになろう!ってこと。真面目な人が多いからか、「いつも仕事大変で給料もそんなに高くない。生活辛いな」と思っていても、それは自分のせいだと思い込んでしまってる人は多いと思うんです。でも本当は「社会がもう少しよくなって、働きやすい稼ぎやすい環境になったら、もっと楽に生きられるんじゃないか」って思っていいんですよ。

伊藤:自己責任論がナチュラルに染み込んじゃってますよね。

松岡:こういう言い方をすると「それはわがままだ、甘えている」と叩いてくる人もいるけど、たとえ努力して成功した人がいたとしても、その人は本当に自分の力だけで成功できたわけじゃないですよね。究極的には、今日歩いてきた道や飲んだ水は、その人が作ったものではないですし。たまたま自分が置かれていた環境や条件がよかったといういう部分もある。そんな自分の環境要因を無視して、誰かに「生活が苦しいのはお前の努力が足りないせいだ」っていうのは、端的にひどいと思います。

伊藤:自己責任を批判することは、その成功した人の努力を否定するわけではないんですけどね。

松岡:そうそう、その人個人の苦労や努力はすごいことだと思う。でもその成功を元に誰かの人生を決めつけるのは違うよね。それはその人の条件が違うわけだから。

伊藤:「個人的なことは政治的なこと」っていう言葉がありますけど、本当にその通りだと思います。自分のせいって思ってしまっていることも、実は社会の構造の問題だったということはたくさんあるわけで。

松岡:パートナーと結婚したいと思ってもそもそも選択肢がない、とか、異性カップルでも結婚して苗字変えなくてはいけなくて職場や手続きが大変だった、とかね。周りから見たらもしかして小さいことかもしれないけど、積もり積もったら自分の中で圧迫してくるものですし。

伊藤:自分の問題だと思っていたことが実はまわりにも同じ思いを感じている人がたくさんいる、ということに気づけるといいかなと思います。私が最近ムカついたことは、実印を作ろうと思ったときにどこのサイトにも「男性はフルネームで大きいサイズで作ります。女性は結婚すると苗字が変わるので下の名前で作ります。」って断定して説明していたこと!絶対フルネームで一番大きいの作ってやろうって思ったんですけど、一番大きいのは高いからかなり迷いました(笑)。

松岡:そういう性別による決めつけとかも本当に、個人的な生活の中で起きるけど実は社会や政治と繋がっている。でも、その実印だって選択的夫婦別姓が実現したら、悩まなくて済むことですよね。だから自分のなかのそういう小さな違和感や生きづらさを無視しないで、自分のせいだと思い込まないで、社会の仕組みや政治と繋げて考えてみる。そして、もっとワガママに考えて投票する!それでいいんじゃないかなと思います。

と言うことで、みなさん7/21(日)はワガママに投票してきちゃいましょう!


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