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"Moonbirds"とは?長期保有者を仕組みで増やしたNFT!

Moonbirdsとは?

ピクセル調の高級フクロウNFT

Moonbirdsは、ピクセル調のフクロウが描かれているプロフィールNFTとしてリリースされました。

プロフィールNFTは略称でPFP(Picture For Profile)と呼ばれており、主にSNSのアイコンでの使用を想定したコレクションです。PFPは現在NFTの主流になっています。

全10,000体がOpensea上で売買されており、2022年7月2日時点で総取引数量は約154,600ETH(約200億円相当:2022年7/2時点)となっています。

Moonbirds

また、Floor Priceは最低価格でおよそ20ETH(約万円相当:2022/7/2時点)と高騰していることからも、高額NFTで知られており、Openseaランキングの上位に食い込む大きなプロジェクトだということが分かります。

フロア価格の推移

この記事では以下の内容を考察しながら、人気の要因を紐解いていきます。

  1. Moonbirdsの概要及び特徴

  2. Moonbirdsの歴史

  3. Moonbirdsの将来性

Opensea上のMoonbirds

1. Moonbirdsの概要と特徴

希少な”NFTの会員権”

Opensea上の会員権NFT

「PROOF COLLECTIVE」とは、MoonbirdsNFTを運営している「PROOF Holdings」の関連企業「Modern Fi LLC」が発行したNFTの会員権です。

このNFTの会員権は、合計で1000個発行されており、保有者は優先でMoonbirdsNFTをミントすることが出来ました。

ミント:NFTを新たに発行すること

Moonbirdsのホームページでは、会員権NFTとMoonbirdsNFTを保有しているウォレットを、今後会員権NFTのホルダーを優位な状況へと差別化することを明らかにしています。

会員権NFTを作ることによって、NFTを販売する前に安定した資金調達を行えたこと、また販売当初から高級路線のNFTであったことが、このプロジェクトの成功要因であると考えられます。

NFTをロックする”ネスティング機能”

Moonbirdsは購入してプロフィールにするだけといった、単純なPFPプロジェクトではありません。

NFTをロックすることで、NFTを預けた巣(ネスト)のレベルを上げることができます。これをMoonbirdsでは"ネスティング"と呼んでいます。

Moonbirdsネスティングサイト

ネストは、MoonbirdsNFTがロックされた時間の合計によってレベルを上げることが出来ます。そのため、NFTをロックした時間が長いほど、レベルが上がりやすくなっており、保有者はNFTを保有する期間が必然的に長くなる仕組みになっていると考えられます。

全体の9割のMoonbirdsNFTがロック状態

合計で10,000個あるMoonbirdsNFTのうち、9,600個以上がネスティングによってロックされている状態となっています。(2022年7/2時点)

ネストのレベルを上げることによって、多くの報酬が貰えるとされていますが、どういった報酬が貰えるのかは現時点では明らかとなっておりません。

現状では、長期間ネスティングを行っているNFT保有者は、スタンプが貰える仕様となっており、今後どのような報酬に変化するのかが期待されています。

ネスティング報酬のスタンプ

NFT保有者が長期保有するインセンティブ設計によって、NFT二次流通量を減らし、価格低下を防いでいることがネスティング機能の強みです。

ネスティングの推移

NFT保有者のための限定特典

NFT保有者は、保有者限定のDiscordプライベートルームに参加することで豪華な特典を受けることができます。

プライベートルーム特典内容には、主に以下の内容のようなものがあります。

・コミュニティイベントへ参加する権利
・今後のドロップについて事前告知
・ネストの仕様変更に対する情報提供

Moonbirds公式ホームページより

The Sandboxの購入による期待感

大手メタバースであるSandboxが、Moonbirdsを購入しました。購入金額は約320ETHとなっており当時の価格で1億2000万円ほどとなります。(2022年4月換算)

メタバースへの進出等を含めた今後のコラボレーションなどが期待されていることが価格上昇の要因として考えられます。

Sandboxが購入したMoonbirds#2642

また、前回の記事ではSandboxが購入した別プロジェクトに関しても紹介しています。詳しくは以下の記事をご覧ください。

2. Moonbirdsの歴史

投資家 ”ケビン・ローズ”氏による設立

ソーシャルニュースサイト DIGGを設立したケビン・ローズ氏は、投資家としてTwitter、Facebook、Squareに投資をしたことでも知られています。

現在は、ブロックチェーン(NFT、暗号通貨、DeFi)、消費者向けインターネット、および健康/ウェルネスに焦点を当てて投資をしており、 PROOF Holdingsおよび MODERN FINANCE でクリプト関するポッドキャストをホストしています。

Proof公式サイト

PROOF は投資家ケビン・ローズ氏を始めとしたNFTに関する情報発信を行っている企業です。主にポッドキャストを使った配信をしており、SpotifyやiTunesなどで配信されています。

NFTやDefiに関するニュースなどをポッドキャストで配信する企業でしたが、MoonbirdsNFTをきっかけとして、NFTを作る事業を開始しました。

クリプトに関する情報を集めている企業が、自らNFT制作を手掛けることによって、NFT保有者の安心感に繋がっていると考えられます。

CEO本人による発信

PROOF Holdingsの創設者であるケビン・ローズ氏のTwitterでは、トークン発行の趣旨についてのツイートが見られています。

CEOの発言内容から、ガバナンストークンのアイデアや、コミュニティ通貨などをガス代が掛からない状態で展開していくのではないかとの噂が広がっています。

ガバナンストークン:
トークン保有者がプロジェクトに投票するためのトークンのこと

発表からこれまでの流れ

Moonbirdsは販売がスタートしてから現在まで、以下のような流れを辿っています。

2022年4月16日:販売開始
NFTの販売は主に抽選で行われ、7,875個のMoonbirdsは抽選で当選した人へ販売しました。

また、事前に販売していた「PROOF COLLECTIVE」のNFT所有者に1人アカウントあたり2個までミントが可能な状態として付与されました。

残りの125個は、PROOFが将来的なマーケティングや、コラボレーションとして使用するために現在も保有している状態となっています。

  • 公開販売:7,858個

  • 会員権NFT保有者:2,000個(一人あたり2個まで)

  • 運営保有分:125個

ミント作業に掛かる費用は2.5ETHとなっており、フリーでミントできるNFTプロジェクト等があるNFT市場の中では、非常に高いミント価格に設定されています。

2022年5月25日:Moonbirdsの盗難被害が発生
合計で29体のMoonbirdsが盗まれる被害が発生しました。犯人はすでに暗号資産の取引所によってウォレットのアドレスが明らかな状態となっています。しかし、未だ犯人は明らかとならず、現在も捜査が続いています。

高価なNFTは目立ちやすいため、盗難の対象になりやすいなどのリスクが伴うことが分かります。

3. Moonbirdsの将来性

今後の展望

Moonbirdsには、他のNFTプロジェクトで用意されているような具体的なロードマップが用意されているわけではありません。

原則的には、NFTの保有者のみが参加できる限定的なコミュニティのため、NFT保有者以外のコミュニティメンバーは、今後の方向性について知ることが難しくなっています。

しかし、「PROOF Holdings」というNFTリサーチ企業が運営している安心感と「会員のみがコミュニティ運営に参加できる希少性」を掲げることによって、Moonbirdsはプロジェクトのビジョンや将来性を伝えています。

また、Moonbirdsプロジェクト独自のメタバース構想「Project Highrise」というプロジェクトが現在模索されており、今後どのように展開していくのか期待されています。

の考案するメタバース概要

デザイナーとのコラボレーション

NounsDAOの参加メンバーでもある、グレンプリン氏とのコラボレーション企画である、Moonbirds Odditiesという企画が進行しています。

グレンプリン氏は、CryptoazというCC0(クリエイティブコモンズ0)のNFTを制作しており、そのNFTは誰でも自由に使用することができます。

そういったことからも、今後は限定的なNFTだけでなく、所有者でなくても、誰でも使えるCC0のNFTなどが発行される可能性があります。

まとめ

上述の内容以外にも、Moonbirdsの魅力は様々なものがあります。今回調査した中でのMoonbirdsの魅力をまとめると、以下のようになりました。

① ネスティングといったNFT長期保有のインセンティブ設計
② ベンチャーキャピタリストが所有しているクリプト企業による信頼性
③ 参加者が限られた限定的なコミュニティの醸成
④ 高級路線を徹底することで、ブランド的なNFTとしての確立

参考サイト

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Written by Daisei Yamazaki
HashPort /トークンアーキテクト事業部







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