飾らぬ花は、素朴さこそ可憐



香水名「飾らぬ花」


ご依頼された4万円セットのうちわけについて書きつつ解析書を書いていこうと思います。
まず、今回店主がご依頼時に任されたのは推紅茶と香水とお手紙が確定のお任せセットでした。
香水、そして推紅茶はご依頼された女侍本人のイメージで、他のものは少しだけ細工してお作りした次第。今回手紙が付属するので、アクセサリーは本人イメージというよりも本人が誰かに何かを託す際に大切にしそうな事、をモチーフとしました。


ちなみに香水瓶の加工は暗器とされる鉄扇と赤い宝石と真ん中の玉のような物は彼女特有の強い精神力や強い意思深く重たい感情を示しました、チェーンにぶら下がってるやつは酒樽イメージで。全体的にどの時代(ゲームの)かのご指定が無かったので、統括した形で作りました。時代が違えば香りも変わるので今回は全体的な彼女のイメージ、時代指定が入る場合はその時代のイメージで作る予定です。(追加のご依頼があれば)
最早安定なんですが、バームリウムのレシピまた書き損じてるので何使ったか記憶がイマイチないです。香水の香りをベースに使ったことだけは覚えてます

香水の方はレシピ公開なので使った香料から。
実は割と木と花の香りを使っています。
今回名前と着物の柄からとって梅の香りをどうしても使いたかったので梅(シソ)を入れました。
とりあえず入れたものから先に説明

ヒノキ、クンジア、ティーツリー、梅、桜、ヘイ、アニススター。

それぞれの説明入れていきます。
まずヒノキですが、ヒノキは「火の木」とも呼ばれ古代から火を起こす木とされ重宝されて来ました。そこからヒノキという名前になったと言う説があり、また日本に昔から存在する伝統的な(檜風呂など)木々であり彼女の日本人的な側面、そしてそこから強く燃え上がる様な感情を表す為に選びました。ヒノキの花言葉は不滅や不死でありどんと構えながらも忘れることの無い復讐心そのものを抽出。
ヒノキ自体、加工がしやすくまた腐食に耐性を持つことからある意味においての頑固さも兼ね揃えているのですが、そこに桜や梅といった華々しさを加える事で本来の女性性を保ちます。桜も梅も日本の代表的な花なので、そこにもきっちりとした風情を練り込んであります。
次にクンジアなのですが、クンジアは一応木なんですけど花は白色が主流ですが同じクンジア属には、赤い花の種類もあり花の形自体は彼岸花を思わせる様な形をしています。赤く花火のように伸びているものがあるのでそちらから取ってクンジアの香料を選びました。斬撃を思わせる様な形をしているのもあるのですが、その花火の様な豪快さ、大胆さが彼女の魅力でもあるので桜や梅の繊細さを打ち消す様にしてあります。そのためクンジアの香りは強めに、そしてそれを更に強くする様にアニススター(八角)を足しています。アニススターはスパイスなのですが茴香とも呼ばれ宗教的に使われる事もまま多く、こちらも日本では割とお馴染みの存在です。
クンジアの重たくてツンとした香りと独特な甘いアニスの香り、そしてそられらを拡散していくどこか消毒液にも似たティーツリーの香り。ティーツリーの香りは香水やアロマの世界では扱いやすいとされ、拡散やツンとした香りの香料は沢山あるのですがティーツリーの親しみやすさから選び、ゲーム後半時代で扱いやすい操作性になった所を含めてあります。
梅や桜は彼女本来が持っていたであろう繊細さと優しさ、と言うよりは少女性である意味においての憧れ。復讐のために捨て置かなければならなかったものであり時に本人がどこか渇望してしまうものの象徴です。
そしてヘイ、ですがこちらは干し草です。いぐさを使用している訳ではないのが、いぐさの香りに近く、また単体だと太陽を受けた畳の香りに近いです。使った理由に関しては店主のお遊びです。香りとしては殆ど認知・感知しにくいのでどれだ?となる当たりも含めて謎畳です。
香水瓶に入れられている天然石は赤系のもの、どの石にも直接的な意味があり、またどの石も情熱や勝利、勇気などの意味があり掴み取る者の石です。またレッドジャスパーは地球の大地を意味する石だったり。遠回しな表現よりも分かりやすいくらい直接的。

推紅茶のレシピですがこちらは
アッサムベースにシナモン、グローブ、ジンジャー、エキセアナ、そしてハイビスカス。
スパイスティーベースにしたのは彼女の肌の香り感から。ちなみに香水の時のアニスも肌感を意図してもいます。妙に甘くて、だけどしっとりとしてる汗の表現ですが、推紅茶の場合は汗の感じよりはホカホカ感強めに。エキセアナは治癒力を高める効能があることで有名なんですがシングルだと飲みにくいのでブレンドがオススメなんですよね。回復薬的な側面も入れておきたいなと言うところから入っています。あとハイビスカスね、ハイビスカスがスパイスティーに混ぜられることは多分殆どないというか、ないと思うんですが、意外とシナモンとの相性がいいです。ハイビスカス単体はローズヒップと比べるとまだ柔らかい方ですが酸っぱいので、ストレートで飲むには蜂蜜や砂糖が欲しくなります。ハイビスカスはクエン酸が多く含まれ、梅もまたクエン酸が多いのでどちらも「クエン酸」という酸味になります。故に梅感がちょっと出る所から選んでます。クエン酸は疲労回復に必要なものなので今回の推紅茶は成分的に言えば、ジンジャー、シナモンで血行促進およびに関節痛等の内部痛覚への。緩和、グローブによる鎮痛(グローブは歯痛に使われる)、エキセアナで治癒力、免疫力を向上し、ハイビスカスで疲労回復と言った感じです。
推紅茶は推しが飲み物になったら、もしくは推しが作ったら、淹れてくれたらコンセプトなので今回は淹れてくれた感じです。おそらく作れはしないので、何処かの薬師から買ってるお茶かもしれませんね。


バックチャーム「一歩前進常々に」
イヤリング「白玉あんみつ」

オマケのバックチャームとイヤリングの解説。
バックチャームとイヤリングですがこちら前半に書いた通りで彼女イメージというより彼女が誰かに託す際に大切にしそうなもの、でお作りしました。

まずバックチャームで使った石ですが、こちらカーネリアンとレッドアゲート。どちらも色や模様で名前が変わりますが「カルセドニー」という宝石です。例えば緑色をしていればクリソプレーズ、オレンジ味が強ければカーネリアン、褐色みが強ければレッドアゲート(赤瑪瑙)、黒い場合はブラックカルセドニー、縞模様があればオニキス(今はオニキスで統一されています)と言ったようにかなり色々な名前があるんですよね〜
そして色によって石言葉や意味、効果が違うともされるんですがカーネリアンとレッドアゲートの場合、カーネリアンは好奇心を向上し活力を与える石、レッドアゲートは生命力を高める石です。
強い脈動と、生命力、前進する強さ。それらを詰め込んだのがこのバックチャームで、それは彼女からの日々、大胆不敵に構えろという声がけとなります。

一方変わってイヤリングですが、こちらにはレッドアゲートとホワイトオニキスが使われています。ホワイトオニキスにはお守り的な意味があり、長寿健康というものの他に、対人関係のストレス軽減や、自分にとっての幸運が引き寄せられるなどと言った効果があるので、貴方の日々が飢えることなく豊かになりますようにという願掛けが主体です。

女性が選ぶにはどことなくゴツイデザインなのは彼女の感性が細身デザインでは壊れてしまうのが早そうという様な思案をしているからでは無いか?と思った為です。
以上が商品の解析書となります。

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