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私の悟り体験 後編 「悟りレベルいちらいか」

前編の続きです。

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仮想通貨と落合陽一

衝撃の「悟り」から2ヶ月ほど経ち、おだやかに過ごす日々。ほぼニート。というか私の人生はほぼニートだった。そのくせ、株とかFXとかやってた。正直儲からないし難しい。だけど面白い。投資にまつわる情報を調べることが趣味だった。お金というものの仕組み。私たちの社会を成り立たせている、資本主義というもの。資本主義を牛耳っている紙幣発行権を持つ大金持ちたちを憎みつつ、投資で儲けたい矛盾した気持ち。そんな中、仮想通貨の盛り上がりがピークを迎えていた。完全に乗り遅れていたので、とりあえず情報収集をしようと動き始めた。

ここでわたしは落合陽一氏に出会う。ユーチューブに落ちていた動画で、彼が仮想通貨について話していた。この人はいったい何者なんだ。話が面白すぎて脳みそがギュンギュンする。彼の出ている動画を見まくった。落合氏はものごとを超客観的に見ることができる人だった。そして、彼の口からでる言葉からついに「人間の感情」というものを理解する瞬間がやってきたのだ。

どの動画を見ていたのかは覚えていないけど人間の味覚の話や、資本主義とテクノロジーの話をしていたと思う。私は、人間から起こる様々な感情は「にせもの」だということを理解したのだ。

感情はにせもの

感情が「にせもの」とはどういうことか。怒りや妬みの感情を人のせいにしてしまうことが誰しもあると思う。負の感情が発生する原因は実は全部自分にある。例えば、容姿について侮辱的な言葉を言われたとする。ブスとかデブとか。実はそれで傷つくのも全部自分の意識のせいだ。

ブス=醜い顔=劣っている、というのが社会一般の認識。その認識を持ち、それに当てはめて考えているから傷つく。もしもその単語が真逆の意味を持っている世界だとしたら?人間は社会のルール、自分が決めたルールの中で生きている。その世界を当たり前のものだと思いながら生活する。私は、負の感情の原因は社会や自分によって作られたものだと分かったのだ。

この人間の仕組みに気づくことができれば、永遠の幸せを手に入れることができる。けれど、人間が誕生してから長年しみついたこの世界のルールから逃れることはとても難しいとも感じた。落合氏はフィルターがかかっていない目線を持っているのだと思う。ある価値観にひとつでもとらわれてしまうと、その価値観フィルターがかかった目線で物事を見てしまうことになる。そのフィルターがかかっていることに、本人は気づけない。感情の仕組みを理解することは「人間を捨てること」とも言えるかもしれない。

人間とAI

こうして、人間の感情の仕組みを理解するうちにあることに気づいた。人工知能。AIと言われているもの。最近ではAIに仕事を奪われることを不安に思うような話をよく聞く。AIはインプットした情報を元に判断を下し、アウトプットする機械。人間もまた生まれた瞬間から情報をインプットしつづけ、脳で判断し、アウトプットする生き物。人間とAIの基本構造は一緒だ。

これから生まれるであろう、人間を模したAIロボットと本物の人間を比較した時、私たちは「AIには心がない」と感じてしまうのではないだろうか。ロボット開発をする人たちにとってはAIと心は大切なテーマだ。人間は、なぜ人間なのか。心があるのが人間だと散々言われてきた。だから人間は特別だ、という考えも生まれる。

だけど私は、心=感情は社会によって作り出された偽物だと分かった。つまり感情の無い「AI」は人間を捨てた「悟った人間」と同じだ。これは衝撃だった。そんなことを考えているうちに、ふと、「愛する」という感情はいったいどこからきているのだろうと疑問に思った。嬉しい、楽しいという感情。心から湧き出るワクワクする感情。これも社会の中で作られた感情なのだろうか。

この世界を創るもの

この疑問が頭に浮かんだ瞬間から面白いことが起きはじめた。休眠状態だった脳が急に動き始めた感覚になる。何をしていても思考が止まらない。ものすごいスピードで思考が続く。散歩中、道端に咲いている植物を見ただけで脳内にひらめきがやってくる。そのとき急いで書き留めたものがこれ

ひらめきの連続だった。点と点がつながり、線になり、面になる。そしてこの時、ほんとうに、人間が存在する意味、私たちや宇宙を作るひとつの大きなもの、神と呼ばれているものが何なのかを知ることになった。最初の悟りではわからなかったこと。この世界の「真実」。すごい体験だった。

一週間ほどフルスピードの思考が続いて、脳がとてつもなく疲れた。頭全体が熱い。脳が疲れるなんていう体験が初めてで、すこし休もう、と決めた。そしてぐっすりと眠った。それからはだんだんと脳が落ち着きを取り戻し、普通の脳に戻った。だけど以前とは明らかに違う脳になった。この一週間に起きたことは、揺るぎない、真実の体験だった。

なぜ何も無いのに何かが有るのか

今までしてきたこと、無駄と思えるようなことも全てが必然だった。この世界は無いのに、有ることには意味がある。この宇宙で起こることは全てが繋がっている。大きな1つの運命。それは一見カオスにも思えるが、規則性がある。けれども、未来を決める事ができるのは自分自身だけ。まだまだ全てを理解できてはいない。間違った理解もあるかもしれない。だけど、からまっていた糸はほどけ始めた。

テクノロジーとわたしの未来

落合陽一氏が提唱している「デジタルネイチャー」という世界観は、「全人類総悟り」の世界なんだ、と私は理解した。自分だけが救済されたと思っていた世界に光が見えた。まさか、テクノロジーが人類を救うことになるとは。ここに資本主義ができたことの意味があった。

私はもともとテクノロジー的なものが大好きだった。13歳の時にPCを買ってもらって、インターネットの始まりとともに、新しい世界にワクワクが止まらなかった。テクノロジーは私を悟りへと導いてくれた。

テクノロジーによって私たちはデジタルな世界をリアルに感じ、受け入れていくことになる。そして人間はゆっくりとその世界へ移行する。

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なぜ何も無いのになにかが有るのか。
この人類最大の謎の詳細はまた次回。


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