日々の機微(102) NHK俳句に出演します

明日の朝6:35からのNHK俳句。
黒岩徳将さん担当の新コーナー「クロイワの俳句やろうぜ!」に出演します。

もうすぐ収穫になる茶畑からお送りしています。収録は3月だったのでまだ芽は出ていませんが、春の嵐のなかの茶畑の様子ほかお楽しみください。どんな仕上がりになっているか全く想像つかないので楽しみです💦

阪西敦子『金魚』小所感

かなり話題になっている阪西敦子さんの『金魚』をいただきました。

今までいただいた句集の中で1番ボリューミーでした。むかし大学図書館にあった山田弘子全句集とどちらが分厚いのだろうと考えながら手に取りました。


まだ一章の「和金」を読んでいるところですが、大学時代に読んだ『山田弘子全句集』と近い手触りを感じました。それもそのはず、阪西さんは山田弘子さんのお弟子さんです。

句集の所感はまた改めてじっくりゆっくり書く場を設けるとしてとりあえず一章から気になった二句を取り上げます。

空蝉の本当によく出来てをる 阪西敦子

空蝉。蝉の抜け殻。「殻」といっても、ヒヨコが卵から出るみたいに、一部を大胆に壊して抜け出るというよりも、幼虫の姿を綺麗に残しています。背中や顔の、脚の一つ一つ、じっくりと眺めた子どもの頃の記憶が蘇ってきます。
「よく」や「出来てをる」という「作者の気持ち」が表出されているのに、作者というものが俳句より前に出てこないようになっていて、気持ちと表現が一体化しているような手触りがあります。

真似てみるブーツにパリの冬支度 阪西敦子

ここから先は

237字
この記事のみ ¥ 500

川嶋ぱんだの、俳句雑誌「つくえの部屋」をはじめとした俳句活動は応援していただいている皆様に支えられています。また資金的な応援は、「気に入ったらサポート」からいただけます。たくさんの応援おまちしています!