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薬は食事、食事は薬


冷え性、吐き気、めまい、子宝、アトピーなど、実に様々なお客様がいらっしゃいます。お話を詳しく伺い、どういった経緯で今の症状と体質にいたったのか、そうして、どうすればそこから脱出できるのかを共に考えるといったご対応をさせていただく中で、とてつもなく重要だけれども、軽視されがちなことがございます。それは、『食事』です。

日々なんとなく食べているものが、もしくは、"健康である"と信じて食べているものが、実は中医学的に見ると病気の一要因となっていることも少なくありません。

中医学が考える「健康」

中医学は、「バランスの医学」といえます。体内の余分なものはしっかり排泄し、必要な物を必要な量だけ補う。潤いも血もエネルギーも、多すぎても少なすぎてもいけません。身体全体のバランスを考えながら、ひとりひとりそれぞれの体質的特徴や個体差を考慮し、対策します。

中医学では、人の体を一つの統一体として考え、病気の原因に対しては過食や偏食など飲食の失調、ストレス過多、運動不足、睡眠不足、過労、そして天候と環境の影響などから不調の原因を考え、対策します。

漢方薬は食事と同じように胃腸から吸収されるので、良い胃腸状態を保っておくことと、漢方薬の効能を助ける食材を摂ることがとても大切です。

漢方薬は「薬」ですが、その原料は、草や木の根であり、枝であり、葉であり、または動物の一部です。これらは、日常私達が口にしている「食事」と同じものです。「薬食同源」とは、日々口にしているものも薬も同じであるという考えです。

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