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端境期

ハザカイキついに開幕しましたね。
私は4月1日の18時公演を見に行かせて頂きまして、取り急ぎ備忘録を書いているところです。

ネタバレを含みますのでまだの方は観劇なさってから読んでいただけると幸いです。

今回私が入った座席はB列の18番。
前から2列目のド真ん中でした。
興奮冷めやらぬ中書いているので少々気持ち悪い文章を書くかもしれませんがご了承ください、

1) ハザカイキ

まず、この作品における端境期の意味についての考察をしていきたいと思います。
ハザカイキと検索してみると下記のように出ます。

はざかい‐き 【端境期】
〘名〙 端境の時期。また一般に、ものごとの入れ替わりの時期。

コトバンクより引用


舞台が決まった際、タイトルであるハザカイキの意味を調べましたが、熱愛をスクープする週刊誌の記者と撮られてしまった女優という設定からはあまり結びつかないタイトルだなと思っていました。

しかし観劇した後ですと、受け取る意味合いも変わってきます。
ハザカイキのメインビジュアルに写っていた方々は皆劇中に自分の考えを改め謝罪しています。

【国民的タレントのイメージ】
【凝り固まった古い考え】
【差別心】
【不倫】【セクハラ】【パワハラ】
etc

ハザカイキ、端境期とは会場にいたお客さんも含め全員が価値観の見直し、そしてアップデートを指すのではないかと考えました。

2) 謝罪

劇中で一貫してあったテーマとは「謝罪」だったのではないでしょうか。

今の時代、自分自身の失敗や過ちに対してきちんと謝罪をするというのは、なかなかない中で、劇中ではメインキャスト全員が謝罪内容は違えど
深々と頭を下げ、相手に、もしくは社会に心からの謝罪をしています。

パンフレットを開いてみるとメインキャストが全員横並びで謝罪会見をしているようなページがありました。
メインビジュアルをもう一度よく見てみると、下の方にマイクが転がっているのが分かります。
それが何を指すのか、読み切れない部分はありますが。

数ある謝罪の中でも香の謝罪会見は圧巻でした。
観客までも作品の1部として巻き込んでしまうほどの恒松さんの演技。人間の心理をよく分かっている言葉の全てに、こちらの考えが見透かされているようで引き込まれました。

この謝罪会見のシーン、私の座席の目の前に、丸山さん演じる菅原が座った為、個人的に震えが止まらなかったです(汗)
手を伸ばせば背中に当たってしまう、そんな距離に丸山さんがいて呼吸すらも忘れていました。

ただそのおかげで丸山さんの演技が、菅原の感情が痛いほど伝わってきました。
香が自分を陥れた週刊誌の記事の話を始めた際、
菅原の呼吸がとたんに荒くなり、首にはじんわりと汗をかき、肩は小刻みに震えていました。
菅原として何か発言するシーンでも、カメラに抜かれる訳でもない。ましてや後ろの座席の人からは見えないかもしれない、そんな場面での丸山さんの繊細な演技に心臓が締め付けられました。

自制心が働かなければ普通に
「私は味方だよ(滝涙)」なんて大泣きして叫びながら抱きしめるところでした。危ない。

3) 菅原裕一という人

昨今、週刊誌による芸能人の熱愛報道が過激化しており、記者の人格すら疑うような記事ばかり出ているイメージです。

不倫はともかく、芸能人同士の恋愛なんてそっとしておけばいいのに、記事にすることで当人も、そのファンも傷つくことになります。

何を誇りに持って、人を晒しあげ、貶めるような記事を書いているのかと疑問すら浮かびます。
私自身、記者の気持ちが知りたかった部分もあり、業界の裏事情などの理解は出来ましたが、やはり擁護は出来ないなと。

菅原のように政治家の汚職事件などを報じて社会を正すために週刊誌の記者になったのに、部署の関係で芸能人の熱愛ばかり追ってる、なんてよくある話なのかもしれません。

菅原は「晒したい人のプラットフォームになっている」というようなニュアンスで自分の立場を表現していました。そういう人がいないと今流行りの私人逮捕なんていうのが横行していくのも理解ります。

1幕ではいわゆる叩く側であった菅原が、
2幕では叩かれる側に回ります。
記事はほぼ事実ではないのと、菅原の事情、人間性などを知っているため誹謗中傷を受け人間不信に陥ってしまった菅原を可哀想に思う気持ちが湧いてきました。

ですが、これが実際に起こったことならどうでしょうか。

自分の応援している芸能人、私であれば丸山さんの熱愛を報じた記者がセクハラやらなんやらで世間から大バッシングを受けている姿を見て、その記者の事情を汲んで憐れむことが出来るのでしょうか。
はっきり言って私には無理です。
人の不幸をネタに甘い蜜を吸って生きている人間には相応の罰だと。ざまあみろと思います。

ハザカイキを観劇していなかったらこの言葉を世間の目に見えるように発信していたと思いますが、今ならそう考えるだけに留めることが出来ます。
その人にも生活がある、人生がある。
私もこの考えにアップデートする、端境期にしなければならないですね。

4) 芸能人と一般人

芸能人と一般人は表裏一体。
最近は事務所に所属していなくてもTikTokやYouTubeで有名になれる時代。昨日までただの一般人だった人がバズって次の日には芸能人になっているなんてよくある話です。

菅原の場合悪い意味で有名になってしまったわけですが。菅原は誹謗中傷を受け「芸能記者が1番そういうことから遠い人間だと思っていた」と言いました。

その逆も然り。
香の両親がいい例です。不倫報道でバッシングを受け、芸能界を引退。父は香のマネジメントを。
母はスナックのママとして影で生きていました。

菅原の後輩記者が言っていたように自分もいつ「そちら側」に回ってしまうのか分からない怖さを感じました。

私、個人的に裕一と勇って似ていたなって思うんです。
伸二と香から見た裕一と勇の魅力は
時代に囚われない生き方、笑いに変えられる力。

父親の古い考えに縛られて生きている香と、
セクシャリティの壁に阻まれ、ある意味縛られて生きている伸二。
自由な生き方をしている人間に対する憧れ。
芸能人と一般人という交わらない人達が、似たような感覚を持っていることでひとりの人間として生きている証拠を突き付けられた気がしました。

5) 理解している「つもり」

自分と同じ人なんていないので他人を理解するのはとても難しいことです。
理解している「つもり」でも半分も理解出来ていないことなんてザラです。

菅原もいざ誹謗中傷される側に回った時、
「誹謗中傷される側の気持ちも理解しているつもりだった」と言っていました。

伸二も菅原も理解していた「つもり」だったと。

気持ち、価値観、考え、
セクシャルマイノリティ...etc


どれも他人に共感してもらうのも、否定するのも、理解してもらうのも、考えを押し付けるのも全て違います。
人は人、自分は自分とよく言ったものですが、
そういう考えの人もいると「受け入れる」のが大事なのではないかと思いました。

私もよく、他人を理解している「つもり」になっている時があるので改めていくべきだなと考えさせられました。

6) 菅原と伸二

今回この2人の年齢設定は分かりませんが、2人の実際の年齢からしてアラフォーと仮定すると
小学校からの友達なのでおそらく30年を超える親友だと思います。

菅原も悪い男ですよね、高校時代に告白してきた伸二を振ったにも関わらず、親友でい続ける。
言い方は悪いですがある意味呪いのようなもの。
自分に好意を寄せていることをわかっていて、親友という言葉で縛ってそばに置いておく。伸二にとってそんな生き地獄ないです。BL漫画でもよくこういう男いますよね(いるんです笑)

しかもノンケだから普通に女の人と関係を持つし、里美と7年も同棲を続けてる。にも関わらず
仕事終わりや休みの日には伸二とすぐどこかに出かける。どっちにもいい顔をしてキープしているようにしか見えない、悪い男です全く。

それでも伸二は菅原の傍を離れず、1番近くで菅原の幸せを願っている、一途で素敵な人です。
でも里美もそこまで鈍感じゃないし、女の勘ってやっぱり働くもので、伸二の特別な感情に気付いて伸二を傷つけてしまう。

誹謗中傷や里美との喧嘩で憔悴しきった菅原。
色んな感情が渦巻いていたであろう伸二のキス。
でもそうさせてしまったの自分だ
と菅原は言いました。

キープしていた自覚ありのノンケだ‼️


わ、悪い男すぎる、菅原裕一。。
お互いが謝罪した後
結局はいつものネタで笑いとばす訳ですが、
そのネタ...
伸二に告白されてから始めたんじゃない...?😒
伸二がいいならいいんですが...。

香の謝罪会見の時会見場の端の方に伸二が来ていて
親友として見守る目がとても暖かくて素敵でした。

7) 舞台の作り込み

舞台のセットとかって大枠が決まっていてそこで繰り広げられる話で場所の設定とかを観客側に補足させるイメージがあったんですが、
ハザカイキの舞台は細かくセットが組まれていて、ドラマを見ているみたいにどんどん場面展開がされていって、とても理解がしやすかったです。

また、役名がない演者の方々一人一人にもバックストーリーというか細かい設定がなされていて。
例えば香の雑誌撮影のシーンでは撮影の準備をしている裏で関係者同士が名刺交換をしてマイクは入っていないのに実際に話をしていて、盛り上がっていました。

人混みのシーンでは、クシャミを連発している人がいたり、カバンの中をゴソゴソして何かを探している人、人ごみを縫って早足で歩く人、どこかに電話をかける人、など細かく演技されていて、
この人達にも人生があって様々な事情を抱えているんだろうなとセリフがなくても受け取れました。

8) 2列目の衝撃


さてここまで考察ばかりしてきましたが、
ここからは私自身の備忘録になります笑

私舞台の席運ってほんとに良く無くて
毎回後ろから数えた方が早いくらい。
初めて見ましたよ、1階B列なんて。。。

会場入った瞬間あまりの近さに
「ヒェェッ...」って小さく震えてたら2列目に座ってた
ご婦人方に「分かるよ...その反応になるよね笑」
って静かに笑われてました笑笑、恥ずかし...笑

席に座ったら目の前に幕。
見上げないと幕に映された注意書きが読めない。。
幕が開いて、しばらくして舞台袖から丸山さんが出て来た瞬間、前列の丸山担(私含め)が揃いも揃って声にならない悲鳴をあげてて面白かった笑

近すぎて訳が分からない。ずっと口パクで
「無理無理無理、近い近い」を連呼してた。
おかげさまで内容が入ってこない。

席近すぎて副流煙吸える!なんて舞い上がってたけどモロに煙浴びてた。
え?ここもしかして浅草寺?
タバコの匂いが脳裏にこべりついて離れない。
マルボロメンソールと緑のライターだったよね、
手横にしてタバコ吸うタイプなんだ...?(ニチャニチャ)
それより1公演で10本以上吸う丸山さんの肺が心配でたまらなかったです。
観客側でむせてる人もいてそっちも心配だった。

近すぎて演者の生の声とマイクの声で二重音声になってて、逆に生の音聞けて新鮮だった部分もありました。

もう何よりサウナシーンが本当にダメ。
こんなの言ったら営業妨害になりかねないけど...
丸山さんワンパックちゃうやん!!!!!
いや知ってたけども!腰反ってお腹わざと出してんのは知ってたけども!あまりに細くてびっくりしちゃった💦
熱波を送るシーンで2m先に丸山さんの生ケツを拝んでしまって、もう死んでも大丈夫です😭😭
って思ってたらサウナに座り直した後の少しのセリフ、かんっっぜんに私と目が合っていた。
勘違いなわけが無い、私と目を合わせながら言っていた。かっこよかったな。。

でもやっぱりいちばん良かったのは記者会見のシーンですね。記者役の方々が椅子を持ってA列の前に座って。でも何故か私の前だけ空席だ...と思っていたら丸山隆平が端の方からささささっと入ってきて私の目の前に着席。震えが止まらない私。
謝罪会見の間ずっと丸山さんが手の届く所にいて
自制するのが本当に大変だった。
丸山さんの呼吸をした時の背中の動きとか
頭皮にじんわりかいてた汗とか
左耳の耳たぶの側面に小さなホクロがあるのとか見えて、もう幸せでしか無かった。
ちなみに香水とかの匂いはしなくて残念。

勝地涼さんとの絡みも面白かったなぁ...
丸山さんがポイ捨てしてタバコを律儀に拾って
「ポイ捨て〜!」って叫びながらはけてく勝地くん笑

勝地さんが居酒屋のシーンでたまたま(だと思う)ゲップをして丸山さん大爆笑しててほんとに可愛かった笑
居酒屋を出ようと準備してた丸山さんに
「食べ残し☆」って声をかけて、暗転してからも2人でギリまでご飯食べてたの見えてたぞ☆

サウナハットに名前入れたってシーンも
丸「サウナハットにSUGAWARAって入れたんだ」
勝「へぇん、可愛すぎかっ!」
丸「うぅんっ‎🤍」
リアルな親友ノリで死んだwww

九条ジョーさんも面白かったなぁ
ズィーヤも炸裂してたし
曲へのこだわり言って関ジャムみたいって言われてダサっwwwって言うところも尖ってて爆笑
とにかく足が白くて細くて長くて綺麗でした。

日高ボブ美さんも強烈で
丸山さんとフィーリングが合うんじゃないかなぁ...っていう印象。めちゃくちゃ絡みが面白かった。結果的に丸山さんが週刊誌に売られちゃう写真を撮るわけだけど...笑

あと菅原さん、プライベートになると関西弁のラフな喋り方と声になってて丸山さんの自然な演技で、逆に記者の時のスイッチの入り方が分かりやすかったのと、標準語だといい意味でセリフじみてて記者として取り繕って話をしている感じが良かったです。

でも全体的に言えるのは
全員肌が綺麗!!!!!!(小並感)
女優さんに関してはもはや透明過ぎて見えない!
丸山さんもキメの細かい肌で至近距離で横顔をおがめて眼福でございました...。

9) 最後に


ここまで読んでくださってありがとうございました。パラダイスの時ですらこんなに長編にならなかったのに、ここまででまさかの5700字...
驚きです笑

また来週にハザカイキ、見に行くので考察と照らし合わせつつ見ていこうと思います。
皆さんのご意見もぜひ聞かせてください^^

ではまた、次の現場の振り返りnoteでお会いしましょう‎🤍

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